日本一心豊かなローカル線へ 和歌山電鐵貴志川線
8月10日は和歌山に向かいました。JR和歌山駅から貴志へ和歌山電鐵貴志川線が出ています。今回の旅行記の最後として、和歌山電鐵貴志川線を訪れました。
出発を待つ 貴志川線 2010年8月10日 和歌山で筆者撮影
8月10日は和歌山に向かいました。JR和歌山駅から貴志へ和歌山電鐵貴志川線が出ています。今回の旅行記の最後として、和歌山電鐵貴志川線を訪れました。
出発を待つ 貴志川線 2010年8月10日 和歌山で筆者撮影
今年で全通80周年を迎えた南海高野線、山岳区間である橋本~極楽橋では昨年より、こんな列車が運転されています。「天空」と名付けられた観光列車です。
高野線橋本~極楽橋で運転されている「天空」 2010年8月10日 学文路で筆者撮影
南海電鉄では、本線と並ぶ幹線である高野線が今年で全通80周年を迎えました。これを記念してヘッドマークを付けた列車が運転されています。
高野線全線開通80周年のヘッドマークを付けた2300系 2010年8月10日 学文路~九度山で筆者撮影
8月10日はまず南海電鉄を訪れました。南海本線において昨年、新型通勤車両として8000系が導入されました。この車両を撮影しました。
南海電鉄の新型通勤車 8000系 8001F 2010年8月10日 天下茶屋で筆者撮影
一畑電車ではこの車両も活躍しています。3000系となった車両です。
電鉄出雲市に停車中の一畑電車3000系 この編成は「しんじ湖ラムサール号」 2009年3月28日 筆者撮影
さて、南海電鉄旅行記もいよいよ大詰めとなりました。このシリーズ、最後は南海電鉄の看板列車でしめたいと思います。
南海電鉄沿線の泉州沖の海上に1994年、国際空港が開港しました。関西国際空港です。
我が国初の24時間運用空港として、また関西地区から世界の空へ向かう空港として鳴り物入りでオープンしました。この開港にあたり、JR西日本とともに空港アクセスを担うことになった南海電鉄では、専用の特急車を登場させました。「ラピート」の愛称がついた50000系です。私は、この列車に運行開始の日に乗車したという思い出深い列車でもあります。
現在の南海電鉄の看板列車 50000系 特急「ラピート」 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
南海電鉄50000系は、ご覧のようないでたちです。デビュー当初はその強烈なインパクトあるデザインで人気を博し、1995年に鉄道友の会「ブルーリボン賞」を受賞しています。現在でもそのデザインが陳腐することなく、活躍しています。またラピートは停車駅の違いで「ラピートα」と「ラピートβ」があり、「ラピートα」は途中、新今宮・天下茶屋・泉佐野・りんくうタウンに停車し、「ラピートβ」はこの他に堺と岸和田に停車します。
さて、関西国際空港は開港して10年以上過ぎました。その後、航空の自由化などから国内線は大阪伊丹空港へシフトするようになり、また国際線も思ったほど乗り入れが無く、現在では神戸にも空港が開港したことから当初の目論見ほどの利用は無いようです。それは南海の「ラピート」の利用にも現われていて、車内の様子を見るとレギュラーシート車の乗車率は空席がある状況で、一方2両連結されているスーパーシート車はほとんど利用客がいないという散々な状況になっています。運転開始時は難波~関空をノンストップ最速29分で結んでいた「ラピートα」は現在では新今宮・天下茶屋・泉佐野・りんくうタウンにも停車するようになってしまいました。
さらに1編成、広告が入った編成も存在しています。
「オムロンセキュリティーソリューション」の広告が描かれた「ラピート」 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
さて、南海の看板列車である「ラピート」に今回も乗車しました。今回の東京へ戻るルートとして関西空港から飛行機で羽田に戻るという経路を選択しました。時間等の兼ね合いで泉佐野から乗車しましたが、泉佐野から関西空港まではレギュラーシート車に限り特定料金100円で乗車することができます。乗車してみて車内は閑散としていた状況でしたが、この車両独特の円形窓や、車内の空間はデビュー当初のままでしたがとことどころで陳腐化している部分が見受けられました。
関西空港に到着した「ラピート」 2006年6月18日 筆者撮影
関西空港開港とともに、その強烈なインパクトあるデザインで注目を集めた特急「ラピート」。現在関西国際空港は2本目の滑走路が建設中です。運転開始当初のインパクトはそのままに、再びの活気を期待したいところです。
現在、関西地域においてはこれまでの共通乗車カード「スルッとKANSAI」カードに代わり、「PiTaPa」と呼ばれるICカード共通乗車システムが導入されつつあります。すでに阪急・京阪・阪神・大阪市営地下鉄などで導入され、JR西日本のICOCAとも共通化されていますが、いよいよ南海電鉄でも7月1日から「minapita」という名称で「PiTaPa」ICカード乗車システムが開始されます。
これをPRするラッピング電車が南海線・高野線にそれぞれ1編成存在しているようです。今回の南海旅行ではファンサイトの掲示板を活用し携帯で確認したのですが、高野線のラッピング編成は本日千代田車庫に留置でしたが、南海線のラッピング編成は普通で運転されているという記述を見つけましたので、撮影できそうな駅を見つけて張ってみました。そして、そのラッピング編成が到着しました。
南海線の「minapita」ラッピング編成 1000系 1010F 難波方先頭 2006年6月18日 春木で筆者撮影
上記編成の和歌山市方先頭 2006年6月18日 春木で筆者撮影
南海線・高野線両方に導入されたVVVF車1000系に、「minapita」のラッピングが装飾されました。このラッピング車は両先頭車同じデザインのようですが、中間車は1両ごとに異なったデザインになっています。
南海電鉄では7月1日から導入される「PiTaPa」ですが、すでに各駅には対応する自動改札機などの準備が進んでいます。
今現在、関東のJR東日本のICカード「Suica」で関西私鉄「PiTaPa」として使うことはできませんが、いずれ相互利用が可能となるとされていることから、実現した暁には羽田から関空へ飛行機を降りてJRでも南海でも同じSuicaで乗車することができる時代がすぐそこまで来ていると感じます。いずれにしましても未来は始まっていることを象徴するラッピング編成であると思います。
さて、今回の南海電鉄訪問に際して、新今宮駅の売店で南海時刻表を購入したのですが、その表紙に写っている車両は特急型車ではなく、昨年高野線に導入された新型車2300系でした。この車両を見てみようと思ったのですが、どうやらこの車両は橋本以遠のローカル用の車両の用でしたので、新今宮で撮影後到着した橋本行き急行に乗車して向かってみました。
橋本で、高野山極楽橋行きの接続はあったのですが、これは2000系でした。しかし、橋本駅ホームから撮影できる位置に2300系が停車していました。
南海高野線の新型車 2300系 2006年6月18日 橋本で筆者撮影
2300系は橋本以遠の高野線内ワンマン運転用の車両として導入されました。車内は転換クロスシートで車体は17m2ドアのステンレス製赤の前面とラインで、編成ごとに車体の側面に描かれた絵が異なっているそうです。
この車両、ぜひ難波駅でも見てみたいと思うのですが、実際に難波の手前である新今宮付近で観察してみますと、17m2ドアの急行は8両編成でも結構な混雑で、輸送力という点で2300系のクロスシート車が乗り入れるのは無理があるかとも感じましたが華やかな外観の2300系、難波駅でも見てみたいと思うとともに、今回は橋本でこの車両を撮影しただけで、乗ってきた6000系の急行で再び難波方面へ戻ってしまったのですが、やはりこの車両も機会がありましたときに乗車してみたいと思います。
今宵は南海電鉄旅行記です。まだ続きます。
さて、南海電鉄高野線では関西の私鉄路線では珍しく、ステンレスカーが大量に導入されました。そのステンレスカーは最も古いもので1962年に導入され、沿線開発が進み増大した輸送需要に応えてきました。その当時からのステンレスカーが今も健在です。高野線のステンレスカー6000系です。
南海高野線のステンレスカー 6000系 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
高野線の6000系は1962年に導入されたオールステンレスカーです。この当時やはり登場した東急7000系・京王3000系と同じ時期に製造された車両です。今では冷房化・台車取替え、さらにはCI実施により外装に紺と黄色のラインが入りました。この翌年、南海線には同じ車体構造で普通鋼製車体の7000系が導入されました。今でも高野線橋本までの急行や準急、各駅停車に活躍しています。
高野線でも6000系の改良型で両開きドアになった6100系という車両が登場しています。6100系は近年、台車取替えなどにより6300系に改番されたものもありますが、6100系として残っている車両には「パイオニア台車」が健在です。
今も「パイオニア台車」が残る6100系 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
高野線ではその後6200系、8200系とステンレス車が導入され今日でも活躍しています。今では河内長野から紀美峠を越えて橋本まで走るようになった高野線のステンレス車、6000系はすでにデビューから40年以上が経過していますが、まだ元気に活躍しています。これからも高野線の通勤輸送に活躍してゆくことでしょう。
さて、南海電鉄には難波から和歌山市を結ぶ南海線のほかに、堺東・河内長野・林間田園都市・橋本を経由して高野山へ向かう高野線かあります。この線にも特急列車が走っています。
高野線の特急はすべて全車座席指定の列車です。愛称は難波から高野山・極楽橋行きの「こうや」と橋本までの「りんかん」と2種類あります。なお、高野線は極楽橋から先はケーブルカーで高野山に行くことになります。
今回、高野線を走る特急列車も撮影してみました。
「こうや号」で運転されている30000系 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
1983年に登場した30000系、デビュー当初は南海電鉄の看板車両でした。今でも高野山へ向かう特急として活躍しています。
8両編成の「こうや号」で極楽橋方に連結されていた31000系 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
31000系は高野線系統の特急増強用に導入されました。貫通式の前面が特徴です。
橋本まで運転される「りんかん号」用の11000系 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影
朝時間帯に運転される先の8両編成の「こうや号」の後ろ4両に連結されていた車両は11000系と呼ばれる車両で、この車両は橋本までの「りんかん号」用の車両であるとともに、橋本から先には入線することはできません。よって、この列車では11000系は橋本で切り離しとなります。しかし、30000系や31000系が17m車体に対して11000系は20m車体であることから、その分輸送力はあります。高野線では、高野山への参拝客輸送で特急「こうや号」を運転してきましたが、近年では河内長野から先、紀美峠を越え和歌山県に入った山の中腹に「林間田園都市」としてニュータウンが開発され、通勤ライナー的な需要もあることから朝・夕には8両編成でも運転されています。
華やかな赤い車体の高野線の特急「こうや」「りんかん」は、高野山への参拝客と通勤時間帯の着席需要に応え活躍しています。筆者は11000系には乗車したことがあるのですが、30000系・31000系は乗車したことがありませんので、これは機会がありましたときにぜひ乗車したいと思います。
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