叡山電鉄の観光電車 デオ900形「きらら」
今から20年前に出町柳まで京阪鴨東線が開通したことにより活気が戻ってきた叡山電鉄でしたが、その後1997年6月京都市営地下鉄烏丸線が叡山電鉄沿線地域にある国際会館まで延伸したことにより、再び利用客が減り始めてきました。そこで、同年10月に現在の叡山電鉄の看板車両と言える観光電車がデビューしました。「きらら」という愛称が付けられたデオ900形です。
叡山電鉄の看板車両 デオ900形「きらら」 901-902 2009年10月12日 茶山で筆者撮影
デオ900形は、沿線風景を楽しめるような大きな窓が特徴で車内もクロスシートになっているなど、観光電車を意識したものになっています。愛称となった「きらら」は沿線の修学院から比叡山に向かう「雲母坂(きららざか)」に由来します。その斬新かつ高水準なデザインが評価されて1998年に鉄道友の会「ローレル賞」を受賞しました。
第1編成901-902編成はメープルレッド、第2編成の903-904編成はメープルオレンジをメインカラーとしており、いずれも沿線の紅葉をイメージしたカラーリングになっています。
メープルオレンジの第2編成903-904 2009年10月12日 元田中~茶山で筆者撮影
現在2編成が存在しているデオ900形「きらら」、出町柳から鞍馬方面の列車に使用されています。この車両もデビューして10年以上が過ぎましたが、今も人気があり観光シーズンの休日ともなりますとこの電車は特に満員の混雑となります。出町柳駅には「きらら」を使用する列車の時刻が掲示されていました。
これから鞍馬の山々は色づき始めます。その風景を大きな窓から眺めることができるデオ900形「きらら」、今回は京都市街地内での撮影でしたが、機会がありましたら今度は鞍馬の山深いところで撮影できればと思います。ぜひ「きらら」に乗って鞍馬の山々の風景を堪能してみてはいかがでしょうか?