風前の灯 京王6000系を撮る 2010年歳末ver.

今日は午前中で、京王線に向かいました。京王線ではこれまで活躍してきた6000系の置き換えが進み、もう風前の灯という状況になってしまいました。2010年の年の瀬を迎えて、運用に就いていた6000系を撮影してきました。

9000系の増結として本線系統の運用に就く6412F　2010年12月29日　めじろ台で筆者撮影

置き換えが進んでいった京王6000系、すでに8両編成は無くなり2両編成が3本と4両編成が1本というところまで、数を減らしてきました。今後は相模原線に続いて本線系統にもATCが導入されることになっており、このタイミングで6000系はすべて姿を消すであろうとされています。

最後の活躍をしている6000系、まずは高幡不動で動物園線の折り返し運用に就いていた6022Fです。

動物園線の運用に就く　6022F　2010年12月29日　高幡不動で筆者撮影

動物園線の折り返し運用に就いている6000系、6022Fがこの区間の専用車として運用に就いています。この編成は6000系最終グループとして1991年に入線した編成で、ラッシュ時間帯における停車時間短縮を狙って5扉という仕様で登場しました。今では動物園線専用車として「TAMA ZOO TRAIN」という愛称が付けられ、側面に多摩動物公園で見ることができる動物たちのイラストでラッピングされています。なお、今日は昼前に車両交換があったようで、11時頃には7000系の4両編成がワンマン運転で動物園線の運用に入っていました。

さて、今日は今年最後の平日ダイヤで運転される日です。そこで本線系統の運用に就いていた6000系に出会うことができました。

本線系統の運用に就いていた6412F　2010年12月29日　京王片倉で筆者撮影

8両編成が姿を消した中、今本線系統で見ることができる6000系運用は、9000系の増結車として運用のみになります。本日見ることができた6412Fは、朝の各停運用で京王片倉で撮影した列車で終点の高幡不動に到着後入庫となる運用でした。相模原線がATCになり、6000系が先頭で入線することができなくなった今、平日朝ラッシュ運用の限られた運用でしか見ることはできなくなったようで、昼間や土休日の優等運用に入る可能性はかなり低いと思われます。

このあとは、競馬場線に行ってみました。距離にして1キロに満たない短い路線である競馬場線では、平日は6000系2両編成のワンマン運転となっています。今日はこの編成が運用に就いていました。

競馬場線の運用に就いていた6416F　2010年12月29日　東府中～府中競馬正門前で筆者撮影

2010年12月29日　府中競馬正門前で筆者撮影

本日の競馬場線の折り返しには、昨年登場時の外装が再現された6416Fが運用に就いていました。この編成は今では競馬場線運用に入るのがメインで、本線運用には入る機会がほとんどないようです。また競馬場線ワンマン対応編成は6416Fと6417Fと2編成あり、平日では1編成で折り返しているため、6416Fが運用に入っている姿に出会えるかは運が必要な面もあります。

こうしてもう風前の灯となった京王6000系を見てきました。京王では全線でATC化がされることになっており、すでに調布～橋本の相模原線についてはATCに切り替えられており、6000系にはATCが付けられていないことから、橋本方面に入る運用はない状況です。また相模原線以外の京王線系統についても今年度中にATC化されるとされており、すでに9000系の増備が終了しても、最近7000系に編成替を行い10両編成になったものが出現していますので、これら残された6000系は余生いくばもない状況であると思われます。

2010年の年の瀬になり、あと数日で新年になりますが、京王6000系の残された日はいくばもない状況になってきました。運用的には平日の朝狙いという状況になりますが、1970年代から80年代の京王線系統における通勤通学輸送を支えた6000系、まもなく終焉を迎える姿に出会いに京王線を訪れてみてはいかがでしょうか？