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2010.08.11

近鉄の細道 内部・八王子線

8月8日は名古屋から近鉄に乗車しました。

現在近鉄では創業100周年を記念して「近鉄名車スタンプラリー」を開催しており、主要10駅にあるサービスセンター等に設置された近鉄の歴史を飾った名車のスタンプを押すと、抽選で運転体験などの商品がもらえるという企画になります。そのスタンプが設置された近鉄四日市駅から、内部・八王子線という近鉄の路線で出ています。この路線に乗車してみました。

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出発を待つ内部・八王子線車両 これでも近鉄の路線である 2010年8月8日 近鉄四日市で筆者撮影

創業以来100年の歴史を刻んできた近鉄、その過程で多くの会社を合併して現在の路線網を作り上げました。今回乗車した内部・八王子線も、三重県内の私鉄を合併した路線になります。

さて、内部・八王子線は今となっては貴重になった特殊狭軌、または軽便といわれる特異な形態の路線になっています。それは線路の幅が762mmという規格で、かつては日本国内各地に存在していたといわれてましたが、道路網の発展などで急速に姿を消し、現在では近鉄内部・八王子線のほか、同じ三重県内に路線があり数年前に近鉄から三岐鉄道に移管された北勢線、そのほかは富山県内の黒部峡谷鉄道でしか旅客輸送に使用されている路線はないというものです。

では、近鉄四日市から乗車してみます。本線である名古屋線からは一旦改札を出ての乗り換えになります。名古屋線の高架下にホームがあり、明らかに狭い線路と小型の車両が停車していました。乗車した列車は八王子線の西日野行きになります。四日市を出ると市街地から郊外へ、小さな車両がゴトゴトと走っていきます。途中の日永で分岐して1駅走りますと、八王子線の終点西日野になります。

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2010年8月8日 西日野で筆者撮影

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2010年8月8日 西日野で筆者撮影

西日野駅周辺は田んぼが残っているものの、宅地化が進んでおり郊外の様相です。なお西日野が終点でこの路線に八王子と名のつく駅はありませんが、かつて西日野から伊勢八王子まで線路が延びていたそうなのですが、水害の影響で廃線になってしまい、現在の西日野までとなりました。

西日野からは、折り返して日永に戻り内部に向かいます。

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2010年8月8日 日永で筆者撮影

日永から乗車して、終点の内部に到着しました。

内部には車庫があり到着した列車は入庫となって、代わりの車両がでてきました。

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2010年8月8日 内部で筆者撮影

内部から乗車して、四日市に戻ってきました。

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2010年8月8日 近鉄四日市で筆者撮影

こうして今回、初めて近鉄の特殊狭軌線である内部・八王子線に乗車してきました。今となっては貴重な軽便鉄道であるこの路線、沿線は四日市の郊外に延びる路線として利用がありました。また大手私鉄である近鉄の路線ということでこのような路線が今日まで残されてきたのかもしれません。

その特異性から、今もなお非冷房車で吊りかけ駆動の車両が活躍している近鉄内部・八王子線、ぜひ軽便と呼ばれた小型車両で運転されているこの路線を訪れてみてはいかがでしょうか?

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