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2010.08.13

夢が咲く、精神世界へこころは旅をする 南海高野線で運転「天空」

今年で全通80周年を迎えた南海高野線、山岳区間である橋本~極楽橋では昨年より、こんな列車が運転されています。「天空」と名付けられた観光列車です。

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高野線橋本~極楽橋で運転されている「天空」 2010年8月10日 学文路で筆者撮影

南海高野線橋本~極楽橋で運転されている観光列車「天空」は、急勾配の斜面にはりつくように、蛇行しながら進んでいく橋本~極楽橋の山岳区間で、車内を吹き抜ける森の冷気、風が運ぶ鳥の声、虫の音、花の香りなどを体感できる列車として登場しました。この車両は事前予約制の座席指定車で、一般車による自由席車も連結しています。車内は険しい山間部の景色を堪能できるようにワンビュー座席や4人掛けのコンパーメント席があり、また展望デッキスペースも設けられているなど、高野山に向かう自然を体感できる列車になっています。

「天空」を撮影するため、まずは午前中の極楽橋行きを撮影してみようと、学文路という駅付近で撮影してみることにしました。その駅名からこの駅の入場券が「学門(文)の路に入る」という意味に通ずることから、受験シーズンになると縁起物として5枚セットで毎年発売されるということで知られる駅です。「天空」が到着しました。

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各停の2300系と並ぶ「天空」 2010年8月10日 学文路で筆者撮影

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出発する「天空」 2010年8月10日 学文路で筆者撮影

撮影後、橋本に戻りました。ここで時間をおいて南海高野線のホームに入りますと、極楽橋から戻ってきた「天空」が停車中でした。

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2010年8月10日 橋本で筆者撮影

「天空」になった車両は、元は2200系と呼ばれる車両で、現在支線系統で使用されている車両になります。この2200系、その発端は22000系としてデビューし、難波から極楽橋を結ぶ急行で活躍していた車両で、その形態から「通勤ズームカー」あるいは「角ズーム」と呼ばれていた車両になります。2000系の登場で高野線急行から支線系統に移動となりましたが、この編成は「天空」として再び高野線の山岳区間に戻ってきたことになります。ここで各種撮影してみました。

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極楽橋方の2258 2010年8月10日 橋本で筆者撮影

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難波方の2208 手前が「展望デッキ」 2010年8月10日 橋本で筆者撮影

「天空」は森林をイメージした深い緑と高野山の根本大塔をイメージする朱色の外装で、眺望の良い西側側面は大型の固定窓になっています。(橋本で撮影した側になります)。また難波方2208には「展望デッキ」が設けられており「天空」の特徴になっています。

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到着した特急「りんかん」の30000系と並ぶ 2010年8月10日 橋本で筆者撮影

このように運転されている「天空」、実際に乗車してみようと思いまして午後出発の極楽橋行きに乗車してみようと、橋本駅ホーム上にある専用窓口で待ってみました。「天空」の座席指定券は乗車日の10日前から前日まで電話で予約して当日の出発40分前から10分前までの間で引き換えることなっており、空席があれば当日の出発40分前から座席指定券が発売されるのですが、この日は40分前の発売開始で「満席」の状況で、今回は乗れずじまいでした。ホーム上で撮影していると団体のツアー客がやってきましたので、おそらくは高野山方面へのコースの中に「天空」乗車が組み込まれているのでしょう?それだけ人気があるとともに、乗車する際は電話で予約しなければ乗車できないようです。

こうして高野線山岳区間で運転されている観光列車「天空」を見てきました。「天空」は3月~11月は水・木曜が運休(ただし祝日の場合は運転)となりますが、それ以外の時期は土・休日及び年末年始に運転となります。今回は乗車することはできませんでしたが、ぜひ機会を作って乗車してみたい列車ではないかと思います。

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