Coming Soon! 帰ってきた「グリーン車」 銚子電鉄2000形(仮称)
今日は、引退を迎えるデハ702のさよなら運転を見に銚子電鉄を訪れました。終点の外川に到着すると、その先には旧型車に代わって銚子電鉄に間もなくデビューすることになる新型車が停車していました。
銚子電鉄に間もなくデビューする新型車 伊予鉄道からの譲渡車 2010年1月23日 外川で筆者撮影
現在稼働できる車両5両で運行を行っている銚子電鉄、このうち旧型車とされる吊りかけ駆動車のデハ701・デハ702・デハ801については、監督官庁から是正勧告が出されており早急に置き換えを行わなければならない状況になっています。これら車両の代替として、デハ801に続いて四国・愛媛県の伊予鉄道から2両編成2本4両を譲り受けることになりました。
伊予鉄道から今回銚子電鉄にやってきた車両は、伊予鉄時代は800系と呼ばれていた車両になります。この車両さらに遡りますと京王帝都電鉄で2010系と呼ばれた車両で、この車両は1962年に製造されもう製造から48年になろうかとしている車両になります。京王では1984年までに全車引退しその中から18両が伊予鉄道に譲渡され800系となり現地で冷房改造も行われましたが、ここでも新型車の導入が始まったことから引退し、そのうちの4両が第3の活躍の場となる銚子電鉄にやってきました。まず1編成の改造が完了したようで、仲ノ町から外川に移され留置されていました。
銚子方先頭車は湘南スタイルのデハ 2010年1月23日 外川で筆者撮影
外川方先頭は貫通型のクハ 2010年1月23日 外川で筆者撮影
銚子電鉄で再び外装が変更され、緑色の車体になりました。この外装は、この車両が京王時代にまとっていた外装そのものになります。京王時代はその外装から「グリーン車」と呼ばれていた2010系、京王線においてこの車両を置き換えたアイボリーホワイトの車両も風前の灯という状況の中、21世紀になってこの外装が銚子の地で再現されることになりました。
なお、外川方先頭車は伊予鉄に譲渡後に中間車から改造されて先頭車になりそのスタイルは、京王5000系に似たスタイルになっていますので、この形態でグリーン塗装は明らかにダウトではあるのですが、それでも5000系設計時にはこの外装で検討されていたという話もありますので、もしという見方はできるのではないかと思います。
改造が終わり、このように留置されていましたが、外観には車号の表記がありません。このあと、仲ノ町の車庫内にある作業事務所内をのぞきこんでみると工程表の中に2000形という車号の記載がありましたので、おそらくは2000形と名付けられデビューの日を迎えるのではないかと思います。その仲ノ町にはもう1編成の改造が始まっていました。
改造が始まった2編成目 伊予鉄時代の車号で823 2010年1月23日 仲ノ町で許可を得て筆者撮影
伊予鉄道からやってきた新型車両、銚子電鉄では2000形となる予定の車両をこうして見てきました。自分はこれら車両の京王時代の緑車体の姿を見た・乗った覚えがある世代であるだけに、再びこの外装が銚子の地で再現されたことは喜ばしく感じます。味わいある旧型車が姿を消してしまうのは残念ですが、一方で復活した「グリーン車」塗装、潮騒めぐるこの路線でのデビューの日が今から楽しみであります。
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コメント
久しぶりの書き込みとなります。
この塗装に塗られた2010系を見て、小さい時によく乗ったことを思い出しました。形式名も2000形ではなく、2010形の方がいいのに……、と思っていますが、如何でしょう?早く乗りに行きたいですね。
投稿: Tasuku | 2010.01.24 01:10
Tasukuさん、コメントをありがとうございます。
デハ702のさよなら運転を見に銚子電鉄に行ってきましたが、伊予鉄道からやってきた新型車もこのように緑色になって留置していました。
私も小学生時代までは京王線でも井の頭線でも、このグリーン車を見た・乗った記憶がありますので、21世紀になって銚子で復活したグリーン車塗装、確かに2010形でも悪くはないのかもしれませんが、2編成ということもあり1000形に続く車両であることから2000形になったのではないかと思われます。いずれにしましても味わいある旧型車が引退を迎えるのは残念ですが、懐かしの外装になったこの車両、私もデビューが楽しみです。
投稿: Kaz-T | 2010.01.25 00:32
こんばんは、
「ちゅいぃぃぃぃ~ん・・・ぅぅぅ・・・ぴーぃぃぃ・・・ひゅぅぅぅ~ぅぅぅん」という掃除機というか歯医者さんの治療用機械~エアータービン~から奏でる日立製のモーターを装着した京王電車の京王線にて走ってたグリーン車が消えて市半世紀以上が経過しましたけど、この2010系の車体とM車のみ井の頭線グリーン車の先代1000系の台車を組み合わせた伊予鉄電車800系が、こんどはなんと銚子電鉄に移籍して近代化を図る救い主に変身と、老いて益々さかんとはこのことかも知れないですね。
私も機会あったら一度は訪ねてみたいものですが、まさか首都圏に帰ってくるとはホントにオドロキだと思います。
本日はこの辺にて失礼いたします。
投稿: 宮オオ | 2010.02.10 19:24
宮オオさん、コメントをありがとうございます。
京王にかつて存在していた「グリーン車」、京王線系統では2010系、井の頭線では1000系・1900形などと呼ばれていた車両になります。これら車両はいずれも1980年代の前半ですべて引退してしまいました。ちょうど私がまだ小学校高学年の時期になります。その中から2010系の一部が伊予鉄道に渡り、それから年月が過ぎてここでも置き換えられたと思ったら、今度は銚子電鉄で再度活躍の場が与えられました。そのうち1編成はかつての京王時代の「グリーン車」塗装が再現されました。
この車両も製造されて47年は経過したという車両になります。また活躍の場があったということとともに、これからのデビューが楽しみです。
投稿: Kaz-T | 2010.02.11 23:09