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2010.01.24

京王8000系に出現した妙な編成

先日来、京王系の各Webサイト様ではこの話題でもちきりになっています。8000系の10両編成8014Fです。本日京王線に出向いてこの編成に出会いました。

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今日は新宿~北野準特急(北野から先は各停高尾山口行き)の運用に就いていた8014F 2010年1月24日 明大前で筆者撮影

8014Fは1994年に導入された編成になります。入線当初は新宿方先頭がクハ8814、京王八王子・高尾山口方先頭がクハ8764という新宿方から4+6の10両編成でしたが数年前に編成が変わり、新宿方が6両のクハ8714、京王八王子・高尾山口方が4両のクハ8864という編成になりました。その後実施されたATC化に際して、10両編成の8000系について中間の運転台にはATC化改造は行わずそのまま編成内封じ込めになるところ、この編成の4両側のクハ8814については中間に入っているにもかかわらずATC化が行われました。クハ8814がATC化された理由は昨年暮れに答えが出ました。それは、おととしの台風時期に高尾駅で発生した土砂崩れにより8000系8両編成8028Fの新宿方先頭車クハ8728が脱線事故を起こして、修復不能となって廃車となってしまったことから、その代替として、クハ8814を二代目のクハ8728として改番が行われ8014Fからは抜かれました。その穴埋めとなるべく車両が入線して先日営業運転を開始しました。

クハ8814の代わりに8014Fの京王八王子・高尾山口方から4両目に導入された車両は、サハ8564という車両になります。そのビジュアルをまずはご覧ください。

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新たに導入されたサハ8564 2010年1月24日 聖蹟桜ヶ丘で筆者撮影

すでに9000系が大量導入されている状況で製造された8000系、車体の構造は従来の8000系と同じ工法で製造されたようですが、ドアの構造が異なり、複層ガラスに客室側は白色の化粧板が付いている仕様で、ちょうど東急5000系列と同じような感じになっています。また、座席は従来の8000系と同等の柄でしたが床は9000系タイプの柄、そしてドア上の案内装置は従来の8000系と同様にLED式の文字表示になっています。

ということでこのような車両が導入されたのですが、元は新宿方に向いたクハが連結されたところに中間車が連結されることになったため、サハ8564の新宿方はこのような状態になっています。

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サハ8564の新宿方 右はクハ8764 2010年1月24日 聖蹟桜ヶ丘で筆者撮影

このように先頭車と中間車が向き合って連結している状況で、この面のサハ8564については貫通路が塞がれています。京王線系統においてこのような連結方は、かつてのグリーン車や5000系のデハ5171のちにデハ5071がこのような形態になっていましたので、再び繰り返されたことになります。しかし中間車として導入されたということは、もう8000系の分割運用は行わないということになるかと思います。

今も京王線の京王八王子・高尾山口方面へ特急・準特急の運用に活躍している8000系10両編成、第1編成のデビューからもう18年になろうとしています。その中で出現した妙な編成、出会いましたら新たに導入されたサハ8564の姿をご覧になってみてはいかがかと思います。


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さすらい館さん

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コメント

こんばんは。
サハ8564号車の印象はこれまでの京王とだいぶ違いますね。ドア窓の印象をはじめ、中間車の横は先頭車…という組み合わせ。これは時々京成の赤電や更新編成の3500形でも発生することがあります。ただ、赤電は現在全て4両編成ですからそのような組み合わせを見ることはできません。

現在、京王8000系は分割運用、6連や4+4運用が廃止されており、さらには中間運転台の機能も停止(速度計はデジタルのまま残存)しているので、この8564号車と同じような車両が導入されるか、あるいは運転台部分を改造するか気になります。
例えば小田急1000形ワイドドア編成は2000年代半ばに3000形8連口導入と初代4000形淘汰に伴い、4連から6連に組み替えられたのは記憶に新しいです。その際、4連口は全て東急車両に入場し、先頭車の一部部分が中間車化されています。その部分はステンレス地が新しく見えるのでそこに運転台があったことが分かります。そのような改造が京王8000系にも行われるかどうかは現時点で何とも言えません。

投稿: A80&481 | 2010.01.25 19:17

A80&481さん、貴殿のブログ更新を差し置いての弊ブログへの多大なコメントをありがとうございます。

京王8000系に出現した妙な編成、まずは9000系の増備が進んでいる中で登場したサハ8564ですが、車体は同じような構造でもドア部分や内装に9000系などにみられる仕様があり、どこかユニークな外観になっています。一方で、このように先頭車と向き合うことになることから新宿方の貫通路は塞がれています。もう8000系の10両編成については分割運用は考えられていないようで、今後リニューアルが実施されるのならば、中間運転台の撤去という事態は考えられると思います。

投稿: Kaz-T | 2010.01.26 22:00

またまた昔のことを思い出しました!


武蔵野台でトラックと衝突して大破した5000系で…、中間車と先頭車を連結していたのを思い出しました!


何十年後かに事業用車両になる予感がします。

投稿: 準急豊島園 | 2010.01.30 13:39

はじめまして、
私は埼玉の大宮に生まれ育ち、その後神奈川→大阪を経て近年になり再度生まれ故郷の大宮に里帰りして生活してる者です、
さて、京王電車の沿線に親類がいる関係上、緑色の電車が現役バリバリの幼い頃から深い付き合いのある京王電車ですが、写真の電車の姿を拝見してみると京王線や井の頭線の最末期の緑色の電車の編成を思い出してしまいました。
たしか編成を組んでた車両の廃車などによりこのような珍編成が組まれてたようですが、なにぶん車齢のことを考慮して必要最小限の改造=外観はそのまゝだが、運転台機器の一部もしくは全てを撤去=のみにとゞめてたようでした。
この電車についてはどのようになるのか判りませんけど、注目に値しますね。
それでは、この辺にて失礼します。

投稿: 宮オオ | 2010.01.31 19:34

コメントをいただきまして、ありがとうございます。

準急豊島園さん>
京王8000系に出現した中間車と先頭車の連結、コメントされております踏切事故で大破して廃車になってしまった5000系でこのような編成がありました。今回も別の8000系が土砂崩壊に巻き込まれて廃車となってしまい、その代替として、8814を転用してその後にこのような車両を組み込んだことになります。歴史は繰り返すということでしょうか?

宮オオさん>
弊ブログにようこそお越しくださいました。
末期のグリーン車にも、コメントされておりますようにこのような形態の連結がありました。輸送力増強や廃車に伴う編成変えで出現したように思います。運転台の機器のみを撤去した車両は、私も井の頭線の末期のグリーン車のデハ1900で実際に乗った記憶があります。
今回8000系に出現したこの形態の連結は事故廃車が発生したことによる代替でこのような編成が出現しました。
今後どうなるのか、妙な形態だけに注目を集めることになるかと思います。
これからも、弊ブログをよろしくお願いいたします。

投稿: Kaz-T | 2010.01.31 23:28

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