« 横浜・神奈川デスティネーションキャンペーン開催中 鶴見線のヘッドマーク付き列車 | トップページ | 常磐線で配給列車に出会う »

2009.07.25

リニューアルオープンした東武博物館に行ってきました

夏休みに入り暑い1日となりましたが、今日はまず今週の水曜日22日にリニューアルオープンとなった東武博物館を訪れてみました。

Img_7890
リニューアルオープンした東武博物館 リニューアルにより新たな展示車両となった特急車 モハ5701 2009年7月25日 東武博物館で筆者撮影

東武博物館は、東武鉄道が創立90周年の記念事業として1989年に現在地に開館したのが始まりです。東武鉄道の歴史や文化・役割などの展示を行っている施設になりますが、今年で開館20周年を迎えるにあたり昨年末で休館となりリニューアルが行われ、今週の水曜日22日に再オープンしました。今日がリニューアルオープン後最初の週末ということになります。

午前中に訪れた東武博物館、リニューアルオープンを待ちわびていた方も多かったようで多くの人がすでに訪れていました。入館券を購入してリニューアルオープンの記念品をもらって中に入りますと、こんな車両が出迎えてくれます。

Img_7874
東武鉄道開業時に導入された5号蒸気機関車

Img_7875
東武初の電車 デハ5

リニューアル後も、入ってすぐのところに東武鉄道開業時に導入された5号蒸気機関車と東武鉄道初の電車となるデハ5が展示されていました。

これら車両を見物して先に進みますと、今回のリニューアルオープンにより屋外に増設された展示スペースに、新たに収蔵された車両2両が展示されていました。今回のリニューアルの目玉となった車両です。

まずは戦後、浅草から東武日光を結んだ特急列車に使用されたモハ5701です。

Img_7881
登場時の「ネコひげ」スタイルに復元され展示されたモハ5701

1951年に就役し看板車両として活躍した5700形、この車両は登場時は当時流行していた流線系二枚窓の「湘南顔」でデビューし、飾り帯が付けられたスタイルから「ネコひげ」と呼ばれていました。その後増備された編成との増結を考慮して貫通型前面に改造され1951年に急行用に格下げとなり晩年は臨時快速や団体専用列車などに使用されていました。この車両は廃車後東武動物公園駅構内でシートをかぶせた状態で保管されていましたが、今回のリニューアルオープンにあわせて収蔵されることになり、展示に合わせて登場時の「ネコひげ」に復元されました。

Img_7884
復元にあたり使用された金型

登場時の姿に復元にあたり、当時の設計図も乏しく古い資料や写真から復元を行うことになり、その作業は大変な苦労があったとのことです。特に前面の形状を復元するためにこのような金型まで作成されました。その金型も今回展示されました。

Img_7885
公開されたモハ5701の車内

車内は出入り口からしか見ることはできませんでしたが、看板列車として活躍していた当時をしのばせます。

さて、モハ5701とともに今回のリニューアルオープンに合わせてもう1両新たに収蔵されました。

Img_7879
新たな展示車両となった東武鉄道初の電気機関車ED101

この機関車は1925年にアメリカから輸入されてきた機関車で、東武鉄道初の電気機関車となります。主に貨物列車牽引に活躍し1955年にED4001に改番され1972年まで活躍しました。東武で引退後は滋賀県の近江鉄道に譲渡され現地で1986年まで使用されたあと休車となり2004年に廃車となってからも近江鉄道で保存されてきましたが、今回のリニューアルオープンに際して東武鉄道に里帰りをし、登場時の姿に復元されました。

今回のリニューアルオープンの目玉となった新たな展示車両は以上になりますが、この他にも以前から展示されていた車両と合わせて見てみました。

Img_7893
かつての特急車5700系モハ5703の前頭部(貫通型スタイル)

Img_7891
展示されることになったトキ1

主に線路関係の展示箇所に、東武鉄道で一時期200両以上も存在していた無蓋貨車トキ1も展示されました。この貨車は廃車後杉戸工場で重量測定用として使用されていたことからありえない姿になっていますが、当時の姿を伝えるものとして展示されました。

Img_7894
貨物輸送に活躍した電気機関車 ED5015

Img_7898
バス輸送を支えた「キャブオーバーバス」

Img_7899
日光の明智平にあったロープウェーのゴンドラ

リニューアル後も同じようにED5015などが展示されていました。
この先には模型鉄道パノラマがあり、関東平野をイメージした大型レイアウトを東武の模型車両が走行するというコーナーになります。

Img_7902
リニューアルされた模型鉄道パノラマ

リニューアルに合わせて模型鉄道パノラマもレイアウトが変更され、早くも現在沿線の業平橋駅前に建設中の「東京スカイツリー」がお目見えしました。

この他にも東武の歴史がわかる展示や、信号や電車の仕組みなどが分かる展示、さらには50050系タイプも登場し映像もリニューアルされた運転シミュレーター、駅のしごとがわかる展示、東武博物館がある向島地域の歴史や文化の紹介も充実され展示されました。

館内の展示は以上ですが、この後は外で展示されている車両についても見てきました。

Img_7904
往年の名特急車 1720系「デラックスロマンスカー(DCR)」

Img_7905
かつて存在した日光軌道線で活躍した連節車203

Img_7907
「SLスクエア」で展示されているやはり開業当初から活躍した6号蒸気機関車

こうしてリニューアルオープンがなされた東武博物館を見てきました。
約半年ぶりのオープンとなったことから、待ちわびていた方も多かったことでしょう。それだけ多くの人が集まり今回新たな展示車両となったモハ5701やED101には注目が集まっていました。

東武鉄道の歴史と地域の文化を紹介する東武博物館、これからもこの博物館の展示物が大切に維持され充実していくことに期待したいと思います。


画像はいずれも2009年7月25日 東武博物館で筆者撮影


関連記事
東武博物館に行ってきました(2008年12月27日) ※リニューアルによる休館直前に訪れた様子です。

|

« 横浜・神奈川デスティネーションキャンペーン開催中 鶴見線のヘッドマーク付き列車 | トップページ | 常磐線で配給列車に出会う »

保存車両」カテゴリの記事

カテゴリー東武」カテゴリの記事

博物館・資料館」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
昨日、曳舟で北総車撮影後の帰りに明治通りを歩いていたら東武博物館にネコひげが展示してあることでちょういと立ち寄ってみました。自分が見たことがあるのは貫通型のみですがどんなものかと思い撮影をしておきました。

投稿: nagasou | 2009.07.26 11:16

nagasouさん、コメントとトラックバックをありがとうございます。

リニューアルオープンした東武博物館、その目玉は登場時に復元されたモハ5701ではないかと思います。私は5700系自体見た記憶がなく、それこそこの姿は本の中でしか見たことがありませんので、こうしてみますと見事に復元されたと感じました。

これ以外の展示物も各種ありますので、今時期は混雑しているかと思いますが、ある程度過ぎましたら訪れてみてはいかがかと思います。

投稿: Kaz-T | 2009.07.26 21:54

この記事へのコメントは終了しました。

« 横浜・神奈川デスティネーションキャンペーン開催中 鶴見線のヘッドマーク付き列車 | トップページ | 常磐線で配給列車に出会う »