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2009.06.15

2009年鉄道友の会「ブルーリボン賞」「ローレル賞」発表

今年もこのニュースが発表されました。

毎年、前年に営業運転を開始した車両に贈られる「鉄道友の会」が主催している、「ブルーリボン賞」「ローレル賞」が発表されました。

鉄道友の会会員が選ぶ昨年2008年に営業運転を始めた車両のNo.1を選定する「ブルーリボン賞」、今年はこの車両が受賞しました。

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2009年鉄道友の会「ブルーリボン賞」に選定された小田急ロマンスカー60000形「MSE」 2008年3月15日 和泉多摩川で筆者撮影

今年の「ブルーリボン賞」は、昨年3月にデビューした小田急ロマンスカー60000形「MSE」が選定されました。

60000形「MSE」はロマンスカーとしては初めて東京メトロ千代田線に直通する車両で、地下鉄に対応した車両構造とするとともに、流線型ボディの色彩は、地下の駅でもさわやかな明るさを感じさせるフェルメール・ブルーを使用し、ロマンスカーの伝統カラーであるバーミリオン・オレンジの鮮やかな帯を窓下の高い位置に配置しました。また車内は、ワインレッドのカーペットと木目調の化粧シート、真鍮製の手すり、電球色のLED照明を用いるなど、落ち着いた雰囲気の中にシャープ感も合わせて表現しました。
60000形「MSE」は、平日は地下鉄千代田線に乗り入れる朝の「メトロさがみ」及び夜の「メトロホームウェイ」として通勤通学時のゆとりある車内を提供するとともに、土休日は「メトロはこね」として地下鉄千代田線北千住から箱根湯本へ、観光客を乗せて走っていると共に、日によっては地下鉄千代田線・有楽町線を経由して新木場へ「ベイリゾート」として、小田急線から湾岸地域の行楽客を乗せて運行されており、地下鉄を活かした新たなネットワークを築き運行されています。

60000形「MSE」は昨年、「グッドデザイン賞」「ブルネル賞」を受賞しましたが、歴代の小田急ロマンスカーの多くが受賞している「ブルーリボン賞」にも選定されました。


次に、デザインや性能その他特色ある車両を選定して贈られる「ローレル賞」、今年は2車種が選定されました。


まずは、豊橋鉄道のT1000形で、豊橋市内を走行するLRV車両になります。純国産では初めて、台車部分を含む100%の全面低床化を狭軌軌道用LRVにおいて実現したことが最大の特徴となっており、これを実現するための台車や駆動装置、その他機器類も純国産で制作されたことが評価されました。
弊ブログでは過去に豊橋鉄道は訪れていますが、T1000形についてはまだ乗車しておりませんので、機会がありましたときは豊橋を訪れてみたいと思います。

「ローレル賞」もう1車種はこの車両が選定されました。

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2009年ローレル賞に選定された 京阪3000系 2008年10月19日 野江で筆者撮影

昨年開業した京阪電鉄中之島線、この路線に向かう快速急行用車両としてデビューした3000系が選定されました。
京阪3000系は、「COMFORT SALOON」(コンフォート・サルーン)」と名づけられ新たな京阪電鉄のイメージリーダーの役割を担うべく、「風流の今様」をコンセプトとして文化・風情に彩られた沿線を現代風にアレンジして、風流を象徴する月を造形テーマに取りいれ、その外装は、水都と呼ばれる大阪の中之島と、京ののれんや紺袴などの古都京都の伝統と格式を感じさせる紺色と、都市のきらめきや石庭における川の流れを表した銀の帯と白を加えたものになった、これまでの京阪の車両のイメージを一新させるデザインになりました。
また車内は、ドア間が2+1の転換クロス・車端部がロングシートという構造で、その座席の表地には東レの最高級人工皮革「エクセーヌ」を採用し、ドア上には液晶ディスプレイによる案内装置が付いているなど、ハイグレードな車両になっています。
なお京阪電鉄における「ローレル賞」受賞は、1984年の6000系以来2度目になります。

と、いうことで、今年の「ブルーリボン賞」「ローレル賞」が決定しました。やはり小田急ロマンスカーは強し、60000形「MSE」が「ブルーリボン賞」を受賞し、そのデザインやコンセプトなどが評価されました。
また「ローレル賞」の豊橋鉄道T1000形は、近年環境問題の観点から路面電車が見直されてきており、ここ数年LRV車両の受賞例が多くなっており、その流れの中で評価されました。また京阪3000系についても、そのデザインや斬新なコンセプトが評価されました。
いずれの車両も好評の上現在活躍しており、これからもその活躍が期待されます。

ぜひ一度これら車両が活躍する路線を訪れて、乗車されてみてはいかがでしょうか?


参考
鉄道友の会オフィシャルサイト

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コメント

今年も、この季節がやってきましたね。

ここ数年は、環境問題やバリアフリーの要請もあって、路面電車・LRV車両の受賞ケースが増えていますが、豊橋にはかつての名鉄800形や今回のT1000形、都電7000形を改造したモ3500形と受賞車が多数見られる路線となりました。

このT1000形ですが、何と来年には富山地方鉄道にも同型車が導入されるそうです。

投稿: astroboy-nj | 2009.06.15 22:47

こんばんは!私もネット上から、このニュースを知りました。小田急線沿線住民としても、嬉しいことです。

そう、EXE以外は受賞しているんですよねー……

投稿: 試運転スー | 2009.06.16 02:27

遅くなりましたが、コメントをいただきましてありがとうございます。

astroboy-njさん>
近年の環境対策から路面電車が見直されてきており、鉄道友の会においても「富山ライトレール」のブルーリボン賞をはじめとして、ローレル賞を受賞するLRVが目立ってきています。今年の豊橋鉄道T1000形もその流れにのったと言えるかもしれませんが、他地域で同系車導入となれば、初の純国産LRVという評価によるローレル賞受賞は納得できる点であると思います。

試運転スーさん>
ブルーリボン賞における小田急ロマンスカーの強さは圧倒的で、今回の60000形「MSE」も受賞することになりました。それだけ支持されたということになるかと思います。そうなりますとこの賞を逃した30000形「EXE」はということになってしまうかと思いますが、この車両も「グッドデザイン賞」は受賞しており、その後グッドデザイン賞受賞から10年過ぎて「ロングライフデザイン賞」も受賞していますので、この車両の性格を考えますと十分評価はなされていると考えております。

投稿: Kaz-T | 2009.06.18 22:44

こんにちは。

今回ブルーリボン賞とローレル賞を受賞した3形式は、こちらは既にいずれも乗車した事がある車両ですが、どれもそれぞれ特徴的で目を引く点がある車両ですね。

受賞車両の運行エリアが3大都市圏それぞれに分散しているのはただの偶然なのか、それともある程度偏りのない様に考慮しているのかは分かりませんが、こうもバランスよく優秀な車両が各地に分散しているとなると、乗りに行く側は楽しみが増える反面、足を運ぶのが大変と言う難点もありますね。

投稿: MAKIKYU | 2009.06.22 12:48

MAKIKYUさん、コメントをありがとうございます。

今年のブルーリボン賞・ローレル賞、このような結果になりました。おっしゃる通りで、いずれも優れた特徴がある車両になります。
確かに東名阪3大都市圏に分散していますが、これはたまたまそうなったということではないかと思います。
私はまだ豊橋鉄道T1000形は乗ったことはおろか、見たこともありませんので、これは近いうちに豊橋へ行ってみたいと思っております。

投稿: Kaz-T | 2009.06.23 01:22

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