神話の国を行くBATADEN 一畑電車2100系
今回は山陰・出雲地方に行ってきましたが、この地には私鉄が存在しています。一畑電車という私鉄で、JR出雲市駅に隣接している電鉄出雲市から松江市内の宍道湖のほとりにある松江しんじ温泉を結ぶ北松江線と、途中の川跡で分岐して出雲大社前に向かう大社線の運行を行っています。山陰地方唯一の私鉄である一畑電車、この路線を訪れました。まずはこの路線の主力車両として活躍している2100系です。
一畑電車で活躍している2100系 2114 2009年3月28日 大寺で筆者撮影
一畑電車の2100系は1994年に入線した車両で、2両編成4本8両在籍しています。京王帝都電鉄(現:京王電鉄)5000系の譲受車になります。地方私鉄数社に譲渡されている京王5000系ですが、一畑電車にやってきて2100系になった車両は1両を除いて、1968年に製造された関東の通勤型車両としては初の冷房装置を搭載したグループになります。屋根上の冷房装置は分散型が8台(パンタ付き車は7台)搭載という、この形態のクーラーは6台搭載でも十分に効きが良い中で8台も搭載していれば、これは強力な冷房であることが見て取れるかと思います。また足回りは、当時廃車になった営団日比谷線3000系から発生したものに履き替えられています。
一畑電車は、沿線は宍道湖のほとりや田園の中、のどかな風景の中を走ります。周辺に田畑が広がる大寺駅周辺で撮影してみました。
2102-2112 2009年3月28日 大寺~美談で筆者撮影
一畑電車に2100系としてやってきた京王5000系、最初の2本は3ドアのままでしたが、この路線ではワンマン運転が行われていることから中ドアはほとんど使用されていません。よって、のちに入線した車両では2ドア化されています。
2ドアになった2104-2114 2009年3月28日 大寺で筆者撮影
京王5000系は導入時には2ドアという形態も検討されていたという話もありますので、もし2ドアで製造されていればこうなった、という想像ができるかと思います。ただし2100系はロングシートになっています。
2100系、この後も撮影してみました。
2009年3月28日 電鉄出雲市で筆者撮影
2009年3月29日 川跡で筆者撮影
一畑電車の近代化とサービス向上を図るため、導入された元京王5000系である2100系を撮影してきました。この地にやってきてまもなく15年になります。それだけ定着してきました。
さて、現在一畑電車を舞台にした映画が撮影されているようです。「BATADEN」というタイトルで、一畑電車各駅にその旨のポスターが貼ってあるのですが、そこに書かれていた物語のあらすじによりますと、この車両がどうやらキーとなるようです。神話の国にわたった京王5000系、一畑電車2100系のこれからの活躍に期待したいところです。
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