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2008.11.09

上毛電気鉄道開通80周年記念イベントに行ってきました

11月に入っても各種イベントが開催されていますが、今日は群馬県の私鉄である上毛電気鉄道が開通80周年を迎えることになり、これを記念したイベントが開催されました。このイベントに行ってきました。

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開通80周年を迎える上毛電鉄 開通当初から走り続けたデハ101 2008年11月9日 大胡車庫イベント会場で筆者撮影

上毛電鉄は、中央前橋から西桐生を結ぶ私鉄で、1928年に中央前橋~西桐生全線が開通しました。以来80年、沿線地域の発展と共に歩んできました。

さて、今回のイベントの主な内容ですが、上毛電鉄開通当初から走り続けていたデハ101が臨時運転されるということで、まずは西桐生に向かいこの列車に乗ってみました。

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上毛電鉄開通当初から走り続けていたデハ101 2枚とも2008年11月9日 西桐生で筆者撮影

今回も臨時列車として運転されたデハ101、群馬県の近代化遺産にも認定されている車両ですが今年検査を受ける際、すでに80年が経過した車両だけに部品等もなくその修繕費も高額となることから、一時は廃車の危機を迎えましたが、今回のイベントに合わせるかのように検査を受けて再び運転されるようになりました。今回は検査出場明けの状態での運転となりましたが、車内はこれまで塗りつぶされていた内装板がニス塗りとなり、運転席の行き先表示器もなくなり、誕生80年になるデハ101のレトロ感がさらに増しました。

デハ101は今日に限らず今月中は毎週日曜日に臨時運転されていますが、今日は特に開通80周年のイベントがあったことや、このイベントのチラシに小学生以下の体験乗車券が付いており、これを切り抜いて持参すると小学生以下1枚で1回無料で乗車できるという企画も行われていましたので、大変な混雑となりました。これまで数回上毛電鉄のイベントに参加しデハ101に乗車していますが、今回の運転における混雑は常軌を逸したラッシュ並みの状況でした。
この列車はで途中の大胡で下車して、この駅構内の車庫で開催された公開イベントに参加してきました。

さて、大胡車庫では、登録有形文化財に認定された電車庫の前で、現在の上毛電鉄の主力車両となっている700形が並んで停車していました。

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大胡車庫で展示された700形

上毛電鉄の現在の主力車両である700形は、京王井の頭線で活躍していた3000系の譲受車です。先頭車から改造と中間車から改造された車両があり、全8編成16両が在籍しています。まずは718F・711F・712Fが並んで展示されました。

さて、こうして撮影している間に、運用に就いていた700形で不具合が発生したようで急遽車両交換となり、718Fは出庫していきました。入庫してくる車両が来るまでの間で、大胡車庫に停まっていた車両も撮影してみました。

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線路保守作業時における砕石運搬用の貨車 ホキ1・2 デハ101に牽引される

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保存されているデハ104

こうしている間に臨時運用に就いていたデハ101が、午前中の運用を終えて入庫してきました。

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入庫して点検を受けるデハ101

入庫後は電車庫に入って点検を受けていました。これはすでに80年を迎えた車両であると共に、午後も運用に就くことから万全を期して行われたようです。この間で車内が公開され、デハ101についての説明も行われました。そして点検も完了して、電車庫から出てきて700形と並べて撮影会となりました。

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電車庫から出てきたデハ101

電車庫から出てきたデハ101ですが、まもなく西桐生方のヘッドマークが別デザインのものに付け変えられました。

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別デザインのヘッドマークに付け替えられたデハ101(西桐生方)

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700形と並んで展示されたデハ101

デハ101はこのあと、午後の臨時運用に就くため出庫していきました。

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出庫していったデハ101

デハ101が出庫していった後は、先に出庫していった718Fに代わり入庫してきた715Fが電車庫に入庫してきました。

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車両交換によって入庫してきた715F

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電車庫で点検中の715F

電車庫で点検作業が、西桐生方先頭のデハ715で行われていました。この間で今度は700形についての説明も行われていました。こうして715Fは点検が完了したようで、その後は電車庫から出て撮影用に展示されました。

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並んで展示された715F・711F・712F

車庫内ではこのように展示されましたが、この他にも運用に就いていた700形を撮影してみました。

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車内が「マリン」号になっている714F

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絵画展列車のヘッドマークをつけた716F

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芸術展号のヘッドマークを付け、車内がモミジでデコレーションされていた713F

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最近検査を受けて前面が「ミントグリーン」になった717F

700形についても撮影してみました。この車両の元となった京王3000系は前面のカラーが、編成ごとに異なる7色あることから「レインボーカラー」の車両として親しまれ、現在井の頭線に導入中の新型車もこれを継承しています。上毛電鉄にやってきた京王3000系についても、近年イメージアップのため編成ごとに前面の色を変えており、あと718Fがおそらく変更されることになるかと思われます。井の頭線で親しまれたレインボーカラーが上毛電鉄でも再現され、すでにカラフルな状況になってきました。

さて、こうしている間で午後の運用に就いていたデハ101を撮影できました。

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中央前橋行きとして運転中のデハ101

そして、中央前橋からデハ101が戻ってきました。

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大胡に到着したデハ101

このときも大勢に人が乗車していたデハ101、この車両が大胡到着後入庫した16:00で、本日開催された上毛電鉄開通80周年イベントは終了となりました。

終了後中央前橋に向かうため待っている途中で、大胡駅ホームからイベント終了後の入換の様子を撮影してみました。

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入換中のデハ101

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入換中の715F

これらを撮影してから大胡を後にして、700形に乗車して中央前橋に向かいました。

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中央前橋に到着した700形 2008年11月9日 筆者撮影

中央前橋到着後は、再び戻って赤城から東武特急「りょうもう」で上毛電鉄を後にしました。

上州の地域の発展を目指して80年前に中央前橋~西桐生が開通した上毛電気鉄道、幾多の困難を乗り越え今日を迎えましたが、現在沿線地域は例外なくクルマ社会になり、鉄道の利用が減っているという現実があります。そんな中開催された今回のイベント、今となっては上電の宝とも言える開業時からのデハ101を使用した臨時列車運転などで、人が集まりました。

これからもこの路線の歴史と共に歩んできたデハ101が走り続けてくれることと、地域の足として上毛電気鉄道が末長く発展することを祈念したいと思います。


画像は特記以外 2008年11月9日 上毛電鉄大胡駅・大胡車庫イベント会場で筆者撮影


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