懐かしい時間へ 快速「おもいで湯けむり号」
さて、7月26日は仙台駅から青森方へ1駅目の東仙台駅で撮影してみました。
夏を迎え、観光シーズンとなり活気づくこの季節、こんな列車が運転されています。仙台から陸羽東線経由で新庄を結ぶキハ58系気動車による全席指定の臨時快速列車「おもいで湯けむり号」です。
かつての修学旅行色が再現されたキハ58系で運転された「おもいで湯けむり号」(送り込みの回送) 2008年7月26日 東仙台で筆者撮影
キハ58系気動車で運転された「おもいで湯けむり号」、その外装はかつての塗装である「修学旅行色」が再現された車両で運転されました。
東北地方では1963年から1974年まで、この塗装のキハ58系800番代による修学旅行列車として「おもいで号」が、東京・日光方面に運転されました。この「おもいで湯けむり号」は、その列車に充当された車両ではありませんが、その当時の外装が再現されまたその当時のヘッドマークも再現されました。
下り新庄行き「おもいで湯けむり号」 2008年7月26日 東仙台で筆者撮影
「おもいで湯けむり号」は、仙台から小牛田までは東北本線を走り、小牛田からは陸羽東線に入って新庄に向かいます。陸羽東線は奥羽山地を横断する山岳路線ですが、沿線には多くの温泉地があります。
かつての「おもいで号」で修学旅行に行かれた方々は、今となってはもうお年を召した方が多いと思われます。あの頃の懐かしい時間が再現された「おもいで湯けむり号」、9月までの土休日に運転されますので、ぜひ乗車してみてはいかがかと思います。
ということで、下り新庄行きの「おもいで湯けむり号」を撮影しましたが、ぜひこの列車に乗車してみたいと思いまして、上りの仙台行きを古川から乗車してみました。
到着する「おもいで湯けむり号」 2008年7月26日 古川で筆者撮影
2008年7月26日 古川で筆者撮影
古川では停車時間がありました。先に記しましたようにこの車両自体は修学旅行色になっていた時代はありませんでしたが、それでも1963年に製造された車両であり、かつては非電化区間の急行列車として活躍した車両です。車内はさすがに手が入れられ、リクライニング機構が付いた転換クロスシートになっていました。このため座席と窓があっていない箇所がありました。
古川を過ぎると、もう山越えが終わったので、のどかな田園地帯を進んで小牛田に到着してここから東北本線に入ります。かつては多くの優等列車が行き交ったこの路線も、今では仙台近郊の普通電車と貨物列車、そして北海道を結ぶ夜行列車が走るだけの路線になりました。その区間をエンジンを唸らせながら走行します。そして、次の停車駅の松島で後続の快速「南三陸」号の通過待ちがありました。
2008年7月26日 松島で筆者撮影
キハ58系の「おもいで湯けむり号」を追い抜くキハ110系の快速「南三陸」 2008年7月26日 松島で筆者撮影
東北本線内で気動車が気動車を追い抜くというシーンが展開されましたが、追い抜いていった気動車は、JR東日本発足後に導入されたキハ110です。こうしてみますと、時の流れを感じます。
そして「おもいで湯けむり号」は仙台に到着しました。
仙台に到着した「おもいで湯けむり号」 この地域の新型電車E721系と並ぶ 2008年7月26日 筆者撮影
2008年7月26日 仙台で筆者撮影
キハ58系はかつては全国的に見ることができた気動車でしたが、急速に姿を消しています。そんな中再現された修学旅行色、9月まで運転される「おもいで湯けむり号」に乗車してみてはいかがでしょうか。
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