天下の剣のあじさい電車 箱根登山鉄道
今日は、お休みをいただきました。と言いますのもこの前の週末は会社関係の業務で忙しかったということもあります。そこで新宿から小田急ロマンスカーに乗って、箱根に行ってみました。この時期、沿線のあじさいが見ごろになった箱根登山鉄道に乗ってきました。
沿線のあじさいが見ごろになった箱根登山鉄道 2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
箱根登山鉄道は、今年で創業120周年を迎えました。1888年に「小田原馬車鉄道」として国府津~小田原~湯本を結んだのが始まりです。現在の登山電車は1919年に箱根湯本~強羅が開通しました。現在の箱根登山線は、小田原~箱根湯本間は小田急車両により運転されておりロマンスカーも乗り入れます。そして箱根湯本から先が登山電車となるわけですが、箱根の登山電車として親しまれているだけあって、箱根湯本を出発するといきなり80/1000という我が国の鉄道における最急勾配が出現し、強羅までの間に3回のスイッチバックと半径30mという急カーブが存在するなど、まさに登山電車というだけあって特異な鉄道になります。
さて、今日は比較的遅い時間に出発したもので、新宿を11:10に出発するロマンスカー、今日もMSEが代走した「スーパーはこね17号」で一旦小田原で下車、ここで箱根登山鉄道および箱根登山ケーブルカーが1日乗り降り自由の「トコトコきっぷ」を購入後、箱根湯本までは小田急の通勤型車で向かい、到着した箱根湯本にはこんな車両が停車中でした。
旧塗装が再現されたモハ2形 108 2008年7月8日 箱根湯本で筆者撮影
旧型車の3両編成が停車していましたが、このうち箱根湯本駅出発時で最後尾に連結されていた車両は、旧塗装が再現された108でした。
この列車に乗って箱根登山鉄道を終点の強羅まで堪能しました。いきなり現れる80/1000の急勾配、そしてトンネル、塔ノ沢を過ぎてなおトンネルをいくつかくぐると、早川に架かる「出山の鉄橋」を渡り、さらにトンネルを過ぎ、スイッチバックを繰り返しながら終点の強羅まで山を登っていきます。そして、途中の小涌谷で停車時間がありました。箱根湯本行きとの行き違いによる停車ですが、ここでようやくこの編成に出会えました。
創業120周年を記念して登場時の塗装が再現された1000形「ベルニナ号」1004 2008年7月8日 小涌谷で筆者撮影
創業120周年を記念して、1000形「ベルニナ号」の1編成を登場時の塗装に変更しました。なお、登場時は2両編成で、現在は2000系2202を挟んだ3両編成になっていますので、2202自体はこの塗装の時代はありませんが、一時代を飾った1000形の姿が再現されました。到着したところで早速こんな画像も撮影できました。
旧塗装が再現された1000形「ベルニナ号」、昭和30年代の塗装が再現された旧型車と並ぶ 2008年7月8日 小涌谷で筆者撮影
箱根登山鉄道で今注目されているこの両車が、ここで並びました。この後も108に乗車して終点の強羅に到着しました。
強羅では、折り返して出発した同編成を撮影しました。
折り返して出発した旧型車 先頭はモハ1形 106 2008年7月8日 強羅で筆者撮影
強羅からは、後続の列車で戻りつつ各所で撮影してみました。
2000系「サンモリッツ号」 2003 2008年7月8日 強羅で筆者撮影
2000系「サンモリッツ号」に乗車して、まずは駅構内に咲き誇るあじさいが見ごろになった宮ノ下で下車して、ここで撮影してみました。
2000系「サンモリッツ号」 2004 2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
強羅行きで到着した1000形「ベルニナ号」 2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
到着した旧型車 モハ2形 110 2枚とも2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
強羅行きで到着した2000系「サンモリッツ号」 2002 2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
1000形「ベルニナ号」が並ぶ 2008年7月8日 宮ノ下で筆者撮影
宮ノ下からは、箱根湯本行きで到着した「ベルニナ号」1002に乗車しました。途中の大平台で列車行き違いで停車時間がありました。
強羅行きの2000系「サンモリッツ号」 2003 2008年7月8日 大平台で筆者撮影
再び乗車して、今度はトンネルとトンネルに挟まれた塔ノ沢で下車して、ここで撮影してみることにしました。ここでも、この編成がやってきました。
登場時の塗装が再現された1000形「ベルニナ号」1003 2008年7月8日 塔ノ沢で筆者撮影
その後、108もやって来た 2008年7月8日 塔ノ沢で筆者撮影
そして、ここでもこんな並びが繰り広げられた 2008年7月8日 塔ノ沢で筆者撮影
塔ノ沢からは、到着した登場時の塗装が再現された「ベルニナ号」に乗車して、再び強羅まで乗車してここから今回使用した「トコトコきっぷ」で乗車できる箱根登山ケーブルカーにも乗車してきました。
箱根登山ケーブルカーにも乗車した 2008年7月8日 早雲山で筆者撮影
箱根登山ケーブルカーには途中駅がある 2008年7月8日 中強羅で筆者撮影
箱根登山ケーブルカーは、登山電車の終点強羅から早雲山まで直線で結ぶケーブルカーで、途中に駅があるのが特徴です。車両は1997年にスイス製の2両連結の車両に更新されました。
ケーブルカー往復後は、再び登山電車で箱根湯本に戻ります。箱根湯本からの帰りは同駅19:00のロマンスカー「はこね42号」に乗車することにしましたが、乗車前にこんな列車が停車していました。
ライトアップされたあじさいを車内から見物できる「あじさい号」に充当された2000系「サンモリッツ号」2006 2008年7月8日 箱根湯本で筆者撮影
現在、箱根登山鉄道沿線に植えられたあじさいが見ごろになり、「ベルニナ号」「サンモリッツ号」には「あじさい電車」のヘッドマークが付けられていますが、この時期夜になりますとあじさいがライトアップされ、この見物に便利な「あじさい号」が事前予約定員制で運転されます。今日は「サンモリッツ号」2000系が充当されましたが、この車両のLED式表示器も「あじさい号」と表示されています。
あじさい号が出発する直前に、旧塗装が再現された108を連結した編成が到着しましたが、この編成はこれで入庫になったようです。
「回送」の標識をつけた108 2008年7月8日 箱根湯本で筆者撮影
箱根登山鉄道の車両基地は箱根湯本から小田原方へ1駅のところにある入生田にあるのですが、ここまで回送するため、このような標識が付きました。これはまた珍しい姿かと思います。
こうして、箱根湯本19:00発のVSEが充当されたロマンスカー「はこね42号」で箱根を後にしました。
今がまさに見ごろを迎えた、あじさいが咲き誇る箱根登山鉄道を訪れてみました。平日でしたがあじさい見物で多くの人が乗車しており、この時期の名物になりました。そして、創業120周年を迎えてかつての塗装が再現された列車も運転されています。まさに今が旬の箱根登山鉄道を、訪れてみてはいかがでしょうか?
| 固定リンク
「シリーズ箱根登山鉄道」カテゴリの記事
- 箱根登山鉄道2000形「グレッシャー・エクスプレス」カラー車登場(2009.04.05)
- 箱根登山鉄道創業120周年記念塗装のモハ2形108号を撮る(2008.10.13)
- 天下の剣のあじさい電車 箱根登山鉄道(2008.07.08)
- 急勾配に挑む 箱根登山鉄道(2005.06.18)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント