四国鉄道文化館に行ってきました
4月28日は夕方から松山に向かったのですが、その途中駅である伊予西条で下車しました。
伊予西条は四国最高峰の石鎚山の玄関口として、また鉄道開業当初は終着駅であった時代があり、また機関区なども置かれたこの地域の拠点として鉄道の町としても栄えました。
この街に昨年「鉄道歴史パーク in SAIJO」として各種資料館がオープンしました。その中の1つでこの施設の目玉といえる「四国鉄道文化館」を訪れました。
「四国鉄道文化館」で展示されている車両 新幹線0系とDF50 1 2008年4月28日 筆者撮影
伊予西条駅を降りてすぐのところにある「鉄道歴史パーク in SAIJO」は、「四国鉄道文化館」と観光交流センター、そして「十河信二記念館」で構成される施設で、その中でも「四国鉄道文化館」はこの施設のメインといえるものです。
では「四国鉄道文化館」に入ってみます。この施設は土足厳禁でスリッパに履き替えて入場します。入口を入りますとこんな光景が広がっています。
ここには新幹線0系と、四国においてかつて活躍していたディーゼル機関車DF50 1が展示されています。それぞれの車両を撮影してみました。
四国鉄道文化館で展示されている新幹線0系 21-141
初代新幹線車両である0系です。ここでは展示スペースの関係で先頭部から5列目までの座席部分にカットされて展示されています。また車内及び運転台にも入れるようになっています。この車両は晩年は山陽新幹線の「こだま」として2000年まで使用されていた車両です。
さて四国には新幹線は通っていませんので、一見この地に所縁は無いようにも思えます。では、なぜこの地に初代新幹線0系が展示されることになったかと言いますと、この地で生まれ旧西条市長も務められ、第4代の国鉄総裁を務めた十河信二氏に因みます。十河氏は国鉄総裁となった時代に「夢の超特急」東海道新幹線計画を現実のものとした、「新幹線の生みの親」と言われている人物です。十河氏は1981年にこの世を去りましたが、生誕の地で十河氏の国鉄総裁時代の功績である東海道新幹線0系を展示することになりました。なお、「四国鉄道文化館」入口には十河氏の胸像があり、その功績や遺品を展示した「十河信二記念館」が隣接して建てられました。
「四国鉄道文化館」で展示されている車両、もう1つは四国地方で活躍したディーゼル機関車DF50 1です。
四国鉄道文化館で展示されている DF50 1
DF50は、鉄道の近代化や輸送量の増大に対応するため蒸気機関車に代わる主力機関車として1957年に登場しました。この機関車はディーゼルエンジンで発電機を動かし、さらにそれでモーターを回して走る電気式ディーゼル機関車で北海道を除く全国で活躍した機関車のトップナンバーになります。
DF50 1は、1983年に引退しましたがその後走行可能な状態で保存され今回、四国鉄道文化館で展示されることになりました。なお、DF50については、JR予讃線につながっている線路上に展示されています。
四国鉄道文化館、車両の展示はこの2両ですが、その他にも四国における鉄道開業時の切符や時刻表・備品など各種資料が展示され、施設的には小規模ではありますが、見どころも多い記念館になっています。これら展示車両について俯瞰できる場所がありました。
と、いうことで、四国鉄道文化館は閉館30分前に着いて見学してきました。四国地方に出現して鉄道をテーマにした博物館、この地で生まれた十河信二氏の功績を称え伝える施設でもあります。四国の地を訪れた時は、ぜひ立ち寄ってみたいスポットであると感じます。
画像はいずれも2008年4月28日 四国鉄道文化館で筆者撮影
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