讃岐平野を名車が走る!(1) 琴電1070形
さて、この日は朝から瓦町付近で琴電を撮影していました。やがて、高松築港行きの琴平線の列車がこんな車両が先頭にやってきました。
高松築港行き列車の先頭に立つ1070形 1076 2008年4月28日 片原町~瓦町で筆者撮影
この車両は、1070形と呼ばれる車両で元京急の車両です。京急時代は600形と呼ばれていた車両でした。
現在の京急には再び600形という車両が存在していますが、この車両は京急初の高性能車として1957年に登場した2ドアクロスシートの車体を持ち、前面は2枚窓の湘南スタイルをしていた一時代の京急の看板車両として快速特急で活躍していました。
戻ってきたこの車両を撮影してみました。
仏生山行きとして戻ってきた1070形(後追い) 2008年4月28日 片原町~瓦町で筆者撮影
琴電にやってきた京急の先代の600形、1984年に琴電初の冷房車として入線しましたが、その際に前面が貫通式になりそのスタイルは変わりました。また車内もロングシートになりました。かつて、快速特急という花形列車で活躍していた車両の姿は変わってしまいましたが、側面が2ドアで大きな窓が並んでいる姿に、かつて京浜間をそして三浦半島の海を目指して快走していた当時を偲ぶことができるかと思います。
さて1070形の運用ですが、その後1080形などといった車両がやってきたことから活躍の場が狭まり、今では平日の朝に仏生山~高松築港まで1往復の運用にしか就いていないようで、この日もその運用を狙ってこのように撮影できましたが、琴平方には1200形が連結されていたという状況で、快速特急用の花形車両だった600形と普通列車のスペシャリストだった700形が併結して走っているという、京急時代ではまずあり得なかった編成で運転されていました。
京急で時代を飾った先代の600形の譲受車である1070形、その運用は平日朝のごく限られた運用にしか就いていません。あの日海を目指して快走していた京急先代の600形をご覧に、高松を訪れてみてはいかがでしょうか?
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