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2008.04.30

南国土佐に路面電車あり 土佐電氣鐵道

特急「しまんと」で高知に着きました。高知駅はつい最近高架駅になり駅周辺も再開発が行われています。
この街には路面電車が走っています。土佐電氣鐵道、通称「土佐電」です。地元では「とでん」とも呼ばれているこの電車は、高知駅前から桟橋通を結ぶ系統と、この路線とは市街地の中心はりまや橋で交差して後免から伊野を結ぶ路線で運転しており、その距離は我が国の路面電車では最も長い距離を誇っているとのことです。

では、高知駅前から桟橋通五丁目まで乗車してみます。ちょうど、電車が到着しました。

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到着する591 2008年4月27日 高知駅前で筆者撮影

高知駅前で到着した車両は、赤い車体がどこか高知の街では違和感を感じさせる590形がやってきました。この車両は、2005年に廃止となった名鉄岐阜600V線区からやってきた車両で、名鉄時代もモ590と称していた車両になります。廃線時には美濃町線の徹明町~野一色・日野橋の区間で運転されていた車両で、クルマに囲まれた徹明町の電停で出発を待っていた車両でした。(弊ブログのマイフォトで名鉄岐阜600V線区廃止を記念したアルバムを公開しています。この車両の岐阜で活躍してい当時の姿はこちらになります。(1)(2)
土佐電譲渡時に、側面のドアが3ドアから2ドアに改造されましたが、それ以外は岐阜の街を走っていた時と同じ姿をしています。

では、この電車で終点の桟橋通五丁目まで乗車します。
岐阜とは違う広々とした道路の中央を走行します。そして市街地の中心になるはりまや橋交差点を横切り、広々とした道を進んでいきます。この町はゆったりとした時間が流れているのか、クルマの量は少なくまた無理に割り込んでくるクルマもそう多くはありません。狭い道路をクルマをかき分けながら走っていた岐阜とは大違いの環境です。しかしこの車両も冷房装置は載っているとはいえすでに製造から40年以上が経過した車両です。よく第2の活躍の場を見つけられたと思った次第です。こうして、終点の桟橋通五丁目に着きました。

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2008年4月27日 桟橋通五丁目で筆者撮影

このあと、この電停からすぐのところにある桟橋車庫で敷地外から撮影してみました。

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2枚とも2008年4月27日 桟橋車庫で筆者撮影(敷地外から撮影)

土佐電では、海外からやってきたレトロな車両が存在していることでも知られています。この日は運転こそしていませんでしたが、車庫で見える位置に止まっていました。

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198と低床車両「はーとらむ」 2008年4月27日 桟橋車庫で筆者撮影(敷地外から撮影)

海外からやってきた198号の隣に止まっている車両は「はーとらむ」と呼ばれるこの地にも走り始めた低床型車両です。この日は運用に入っていませんでしたが、その運用は固定のようで時刻表にも記載がありますが、どうも1編成だけのようですので、見かけるのは難しい面があるかと思います。

桟橋通五丁目からすぐのところの桟橋車庫前でも撮影してみました。

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207 2008年4月27日 桟橋車庫前付近で筆者撮影

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610 2008年4月27日 桟橋車庫前で筆者撮影

ハートラムが運用に就いていないとなりますと、土佐電はこのような旧型車が主力になります。桟橋車庫前から207に乗車したのですが、この車両外観が東京都電6000形のコピーとも感じられるスタイルとしていると共に、床も板張りという車両でした。そして、市街地の中心はりまや橋で下車しました。

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2008年4月27日 はりまや橋で筆者撮影

はりまや橋は、市街地の中心なだけでなく高知駅~桟橋通りと後免~伊野を結ぶ路線の交差点になります。土佐電ウオッチするには最適な場所と言えるでしょう。ここでも撮影してみました。

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3枚ともはりまや橋交差点で筆者撮影

さて、はりまや橋からは後免町行きに乗車しました。

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609の後免町行き 2008年4月27日 はりまや橋で筆者撮影

後免町行きは600形で到着しました。この車両の車内に略歴が掲示されており、それを見てみますと東京都電の7000形をモデルに1963年に製造された車両であるとのことです。外装は、各地の路面電車やバスなどの広告によく見られるおなじみドコモの広告が入っている仕様になります。はりまや橋から乗車しますと、市街地から郊外へ進んでいきます。こうしてはりまや橋から30分以上乗って終点の後免町に着きました。

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2008年4月27日 後免町で筆者撮影

こうして初めて訪れた土佐高知に存在している路面電車、土佐電に乗車してきました。路線が長いことからすべて乗車したわけではなく、滞在時間もわずかでしたがこの地の人々の生活に息づく路面電車に乗車してきました。残念ながら海外からやってきたレトロ車両や、新型車には乗車できませんでしたが、こうしてみますとなかなか趣ある旧型車で運転されている土佐電、魅力的な電車であるかと感じました。

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コメント

KAZーTさんこんにちは。土佐電氣鉄道。氣と轍が旧字体になっているのが、伝統の会社らしいですね。私は土佐電に乗ったことはないのですが、個性あふれる車両たちは見ていて楽しいですね。いつか、ハートラムやがいこく電車、旧型電車に合いたいです。

投稿: オグリキャップ | 2008.05.01 18:40

オグリキャップさん、コメントありがとうございます。

高知の路面電車である土佐電、実際にこの会社のオフィシャルに行ってみますと、この記事のタイトルにもあります旧字体が正式な社名になっています。それだけ歴史ある会社で、すでに100年以上の歴史があるそうです。車両もこの日は旧型車ばかりでしたが、なかなか味わいがある車両たちでした。
時代が変わっても、土佐の地の人々の生活の中を走る土佐電、これからも走り続けてほしいものです。

投稿: Kaz-T | 2008.05.02 20:01

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