和銅奉献1300年 城東貨物線旅客線化記念 国電カラー復活第四弾 秩父鉄道1000系
今日は秩父鉄道を訪れました。最大の目的はこの路線で活躍している元国鉄101系である1000系に、往年の国電カラー「ウグイス」を復刻した編成が本日より運転を開始したことから、この列車を見に行ってきました。
往年の国電カラーである「ウグイス」が再現された秩父鉄道1000系1009F 2008年4月5日 影森で筆者撮影
秩父鉄道では、元国鉄・JR101系である1000系に往年の国電カラーを復刻した編成がすでに3編成走っており、昨年9月に中央線快速の「オレンジバーミリオン」が、同年10月には京浜東北線の「スカイブルー」が、そして同年11月には中央・総武線各駅停車の「カナリアイエロー」が再現されましたが、大変好評につき本日は4編成目としてこれも国電カラーとしておなじみの「ウグイス」を再現した編成が、臨時急行として熊谷~影森で運転されました。
さて、まずは復刻した「ウグイス」の1000系を撮影するため、前回の「カナリアイエロー」復活時に3色が並んだ和銅黒谷で今回も撮影することにしました。
今回も訪れた和銅黒谷はそれまでは黒谷と称していましたが、今から1300年前にこの駅の東側にある小高い山から産出された自然銅が朝廷に献上され(和銅奉献)、この銅を元に我が国最古の流通貨幣と言われる「和同開珎」が作られたとのことで、和銅奉献から1300年を記念して駅名を黒谷から和銅黒谷に今月1日で改称されました。
日本史にも登場する「和同開珎」ゆかりの地で、まずは撮影してみました。
行き違う1000系 2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
「スカイブルー」が再現された1001F 2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
三峰口行きの1006F 2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
今回は、和銅黒谷には臨時急行通過2時間前の10時頃に到着して撮影を始めたのですが、この間で「スカイブルー」が再現された1001Fが熊谷行きでやってきました。
その後も、ヘッドマークをつけた急行やSLそして貨物列車を撮影して、ウグイスが再現された1000系による臨時急行が通過する時刻を待ちます。ここでは、定期の普通列車が行き違いで停車中に下りの臨時急行が追い抜くというダイヤで、3本並びを見ることになります。そして、いよいよ臨時急行が通過する時刻になりました。
まず下り各停三峰口行きが「オレンジバーミリオン」が再現された1011Fで到着! 2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
そして、行き違う上り各停羽生行きが「カナリアイエロー」が再現された1012Fで到着! 2枚とも2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
ここで、先にリバイバル塗装になった「オレンジバーミリオン」と「カナリアイエロー」の1000系が並びました。そして、本日より運転を開始した「ウグイス」編成の臨時急行影森行きがやってきました。
停車中の「カナリアイエロー」「オレンジバーミリオン」編成の脇を通過する「ウグイス」編成の臨時急行 2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
「ウグイス」が再現された1009F 2枚とも2008年4月5日 和銅黒谷で筆者撮影
今回も和銅黒谷で3色が並んだリバイバルカラー、この場所には多くの人が訪れました。さて、今回再現された「ウグイス」は、関東では山手線でおなじみのカラーではありますが、国鉄時代に走っていた山手線の101系は「カナリアイエロー」で、「ウグイス」はこの後に登場した103系から採用された塗装になります。しかし「ウグイス」の101系は関西において、関西線で実際に運転されていました。
関西線では、1973年10月に奈良から大阪市内の湊町(現:JR難波)間が電化した際に大阪環状線などから転用されてきました。その時に「ウグイス」の外装になったのですが、前面に黄色の警戒色を入れたことが特徴になっています。この路線では1985年まで使用されました。今回のリバイバルカラー「ウグイス」は、まさに関西線(現在の呼び方では大和路線)で活躍していた姿を再現したものになっています。また、関西線の101系は1982年の集中豪雨で多数の車両が再起不能になり、関東からオレンジやイエローの101系が応援にやってきたこともあったとのことですので、今日の和銅黒谷での並びはその様子を再現したのかもしれません。
和銅黒谷で撮影後は、この臨時急行が到着した影森に行ってみました。
秩父鉄道標準色の1000系と並ぶ留置中の「ウグイス」編成 2008年4月5日 影森で筆者撮影
影森で撮影してみました。
2008年4月5日 影森で筆者撮影
今回はホームから近い線路に入線した「ウグイス」編成、架線柱は引っかかりませんでしたが、ホームから三峰口方は撮影できなくなっていました。
さて、この列車は折り返して上り熊谷行きの臨時急行になります。今回も、この臨時急行に乗車することにしました。
入線する「ウグイス」1009F 2008年4月5日 影森で筆者撮影
2008年4月5日 影森で筆者撮影
留置中の西武4000系と並ぶ 2008年4月5日 影森で筆者撮影
本日運転された「ウグイス」にリバイバルされた1009Fに付いていたヘッドマークを出発前に撮影してみました。
三峰口方先頭1009のヘッドマーク
熊谷・羽生方先頭1209のヘッドマーク
こうして、臨時急行熊谷行きは出発しました。秩父鉄道の急行列車は有料で別途急行券が必要です。今回もロングシートの車両で急行料金を払って乗車しました。関西でしか見ることができなかった黄色の警戒色が入ったウグイス色の1000系が、春を迎えた秩父路を走行していきました。桜が咲き誇り多くの人が訪れた今日の秩父地方、ウグイスが再現された1000系を撮影している人を多くみかけました。乗車中に今回も記念乗車証が配布されました。また、主な駅では、「ウグイス」の記念入場券の発売も開始されました。そして、この列車の終点である熊谷に到着しました。
熊谷に到着した「ウグイス」1009F 2008年4月5日 筆者撮影
熊谷に到着後ホームから留置中の車両を撮影してみました。
熊谷に留置していた車両 2008年4月5日 筆者撮影
「スカイブルー」が再現された1001Fは、午前中で入庫となった 2008年4月5日 熊谷で筆者撮影
さて、今回の臨時急行は熊谷到着後は入庫にはならず、一旦ドアを開閉して15分停車ののち熊谷発羽生行き定期各停になりました。そこで、熊谷から引き続きウグイスの1009Fに乗車しました。
定期の各停羽生行きで運転される「ウグイス」1009F 2枚とも2008年4月5日 武州荒木で筆者撮影
臨時急行運転完了直後から定期の運用に就いた「ウグイス」1009F、そして終点の羽生に着きました。
折り返して各停三峰口行きになる「ウグイス」1009F 2枚とも2008年4月5日 羽生で筆者撮影
こうして、本日から運転を開始した「ウグイス」の1000系の臨時急行は運転されました。今日は多くの人がリバイバル「ウグイス」の1000系を撮影に訪れました。
秩父鉄道1000系のリバイバルカラーは好評で4色目も登場しました。明日からはこの編成も通常の1000系の運用に就くことになっています。この編成も注目されることでしょう。
春の訪れとともに観光客が訪れる秩父地方、在りし日の姿が再現された秩父鉄道の1000系をご覧に秩父路を訪れてみてはいかがでしょうか?
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コメント
初めて投稿します。
羽生駅で一旦改札を出て東武の入場券買って、対岸から撮影は私もやりました。多分すれ違ってます。
にしても、関西線色はやるかなと思ってはいましたが本当にやるとはさすが秩父鉄道!これには食いつきました。当方でもネタにしましたので是非ご覧下さい。
投稿: ぢょんす | 2008.04.06 23:56
ぢょんすさん、弊ブログにようこそお越しくださいました。コメントいただきまして、ありがとうございます。
秩父鉄道で活躍している旧国鉄101系、昨年「オレンジ」「ブルー」「イエロー」が再現されましたが、今回やはり国電カラーでおなじみの「ウグイス」が再現された編成が登場しました。関西線に存在していたウグイスの101系、ただ単純にウグイスに塗装しただけでなく、黄色の警戒色まで再現したところに、考証をしっかりと行った旧塗装再現であると感じます。
この日運転された臨時急行、これまでですと熊谷到着後は入庫となるのですが、今回は定期の各停羽生行きになったことから、そのまま乗車して終点の羽生でも東武線ホームから撮影してみることにしました。自分はこのあとすぐに到着した久喜行きに乗車しましたので、ここでの撮影はわずかな時間でした。この時間帯でお会いしていたことになるかと思います。
これからも、弊ブログをよろしくお願いいたします。
投稿: Kaz-T | 2008.04.07 00:30
TBありがとうございます。
Kaz-Tさんとは影森のホームでニアミスしてますね(苦笑)
投稿: ひろっぴ | 2008.04.07 20:40
こんばんは。僕も当日は和銅黒谷駅周辺から撮影を敢行していました。駅にはいなかったので旧国鉄色の並びがあったとは知りませんでした。いい写真が撮れてよかったですね♪この日も好天で、鼻先が赤くなってしまいましたww
投稿: 試運転 | 2008.04.07 23:54
熊谷駅の近くにいつも、
101系がいますか。
投稿: 牧野 佑介 | 2008.04.08 20:25
コメントいただきまして、ありがとうございます。
ひろっぴさん>
こちらこそ、トラックバックをいただきまして、ありがとうございます。和銅黒谷で3本並びを撮影後、影森に行ってみました。やはり多くの方が訪れて撮影していましたが、その場所にひろっぴさんもいらしたとは、全く気付きませんでした。
これからも、ニアミスすることはあるかと思いますが、その際はよろしくお願いいたします。
試運転さん>
今回のウグイス臨時急行は、まず前回も撮影した和銅黒谷で撮影してみることにしました。前回と同様のリバイバルカラー3本並びを期待したのですが、見事なまでに揃いました。この日は天気が良かっただけに、日に焼けたということもあったかと思いますが、それだけの好天であったということかと思います。
牧野 佑介さん>
元国鉄101系の譲受車ある秩父鉄道1000系は、この路線では今も主力として活躍しています。熊谷には留置線かありますので、昼間でしたらホームから、あるいは駐車場からも見ることはできます。ぜひ、訪れてみてはいかがかと思います。
投稿: Kaz-T | 2008.04.08 22:43
お久しぶりです。私も4月5日に秩父鉄道に行きました。上長瀞の桜と菜の花で超有名な場所で撮りましたが、本当は和銅黒谷の方がおいしい並びが実現しましたね!関西線色101系はやはり昭和57年の台風10号の王寺駅停車中に殆どの電車が再起不能になり関東で廃車が予定されてた101系が急遽関西へ応援に行ったのがありましたがイエローやオレンジのまま行ったのもあったのですね!でも転属回送前に関西線色に塗り替えてから東海道線を自力回送したのもありました。
投稿: 開運skyliner | 2008.04.09 18:11
開運skylinerさん、コメントありがとうございます。関西線のウグイスを再現した編成も登場した秩父鉄道1000系を、今回も撮影してきました。
季節的には上長瀞の花に囲まれた場所での撮影が正攻法であるかと思いますが、前回の3本並びの興奮をもう一度という点と、なんとかの一つ覚えということで今回も和銅黒谷に行ってみたところ、今回も見事にリバイバルカラー3色が並んだという結果になりました。
関西線では前面に黄色の警戒色が入ったウグイス色でしたが、集中豪雨により多数の車両が廃車になってしまい、その応援で関東から101系が転じてきました。その当時の鉄道ファン誌などでオレンジやイエローの姿で走行している写真が掲載されていたように記憶しています。中には塗り替えてから転属したものもあったでしょう。
国電カラー4色が揃った秩父鉄道の1000系・元国鉄101系、これからも注目を集めるかと思います。
投稿: Kaz-T | 2008.04.09 23:30
こんにちは。
タイトルにありますが、この塗装「城東貨物線旅客線化記念」なんですね。秩父鉄道が、JR西の新線(正確には、第3セクターの「大阪外環状鉄道」ですが)開業イベントに参画していることを初めて知りました。
公式サイト等、あちこち色々探したのですが、ソースが見つからず、どこに掲載されていたのか、是非ともお聞きしようと思いコメントを入れました。
投稿: 痛勤形酷電 | 2008.04.14 22:35
痛勤形酷電さん、コメントありがとうございます。
関東の秩父鉄道で再現されたかつての関西線カラーの101系、お楽しみいただけましたでしょうか?
さて、ご質問の件ですが、この企画はおそらく秩父鉄道において1000系のリバイバルカラー企画が好評であったため、残っていたウグイスを再現したと考えられます。そこで、弊ブログにおきましてこの記事を作成するに当たりましては、たまたまおおさか東線の開業と時期が合致したということで、ほとんどノリでこのような件名をつけました。
ということで、秩父鉄道がおおさか東線の開業に参画したという事実は、まず無いと考えてよいかと思います。
軽いノリだったとはいえ、誤解を生む件名であったことをお詫びいたします。なお、件名については訂正しませんが、本記事の趣旨につきましてご理解をいただければと思います。
投稿: Kaz-T | 2008.04.14 23:41