東急の派手車 走る!
今日は、東急線を巡りまして、池上線にも乗車してみました。この路線に昨年暮れに登場した新型車、7000系に乗車しようとしたのですが今日は運用には就いていなかったようです。
そこで、その後は大井町線に乗車しまして、二子玉川へ行こうとしたのですが、終点一つ手前の駅上野毛到着前に、とんでもない列車とすれ違いました。すぐさま上野毛で下車しまして、後続の大井町行きでその列車を追いかけます。そしてその列車は、地下駅である目黒線との乗換駅大岡山の大井町方の闇の中にある折り返し線に停車中でした。そこで待つこと十数分、その列車は再び大岡山駅大井町線下りホームに入線してきました。
入線してきた「派手車」 2008年1月4日 大井町線大岡山で筆者撮影
ステンレス無塗装車体の車両で占められている東急電鉄で一際目立つこの車両は、「電気検測車」と呼ばれる事業用車で、黄色と青の外装から俗に「派手車」とも呼ばれている車両です。元は7200系でアルミ車体試作車として製造され、その後こどもの国線の専用車として使用されていたデハ7200‐クハ7500からの改造で、デハ7200は検測車の電源車としてデヤ7200に、クハ7500は架線等の電気設備を検測するため屋根に検測用のドームが設けられたデヤ7290に改造されました。改造と同時に両運転台構造になり1両でも走行可能になっています。なお、検測時には中間にのちに新製された軌道検測車サヤ7590を挟んだ3両編成で世田谷線を除く東急全線の軌道・架線の検査を行なう車両です。
大井町線内で二子玉川方の車両は電気検測車デヤ7290 屋根に架線検測用のドームがある 2008年1月4日 大井町線大岡山で筆者撮影
大井町線内で大井町方の車両はデヤ7200 2008年1月4日 大井町線大岡山で筆者撮影
線路などの検測を行なう場合は3両編成になりますが、今日目撃した派手車は軌道検測車サヤ7590を外した2両編成で運転されました。その後この列車は大岡山を出発していきました。
大岡山を出発した「派手車」 2008年1月4日 筆者撮影
大岡山を出発した「派手車」は、渡りポイントを通過して目黒線武蔵小杉方面へ向かいました。そこで、この列車を追跡するため、後続の目黒線急行武蔵小杉行きに乗車して、多摩川で下車しました。この駅で蒲田に向かう東急多摩川線ホームに行ってみますと、派手車は停車中でした。
多摩川に停車中の「派手車」 2枚とも2008年1月4日 東急多摩川線多摩川で筆者撮影
東急多摩川線ホームに停車中ということは、このまま蒲田方面に向かうことになります。そこで、東急多摩川線内で走行しているシーンを撮影するため、蒲田行きの列車に乗車して先回りしました。
そして「派手車」はやってきました。
走行中の「派手車」 2008年1月4日 東急多摩川線下丸子で筆者撮影
東急多摩川線内は回送扱いで各駅に運転停車した 2008年1月4日 東急多摩川線 下丸子で筆者撮影
後追い 2008年1月4日 東急多摩川線 下丸子で筆者撮影
このあと、さらに追跡するため後続の蒲田行きに乗車しました。到着した蒲田にはすでに「派手車」の姿はありませんでした。そこで、ここから池上線に乗り換えて車両基地のある雪が谷大塚に行ってみますと、この車両基地の奥ですでにパンタを下げて留置中の状態になっていました。
こうして、突如走行しているシーンに遭遇した東急の「派手車」を撮影してきました。この車両は普段は田園都市線の長津田車両基地に留置となっていますが、新年の仕事初めの日に2両編成で長津田から雪が谷大塚まで運転されました。この派手車には、ATC設備を持たない池上・多摩川線用車両の長津田工場までの回送時の牽引車という役目もありますので、新年早々から池上・多摩川線系統の車両の工場入場があるのか、または先日この路線に導入された新型車7000系により置き換えられる車両のお迎えに雪が谷大塚まで回送されたのか、大変気になります。また、この派手車の種車になった7200系も今では池上・多摩川線系統にVVVF化された7600系が3編成9両残っているのみになり、この車両も新型車7000系に置き換えられることになっていると思われることから、実はこの「派手車」自体も余命はどれだけ残っているのか、気になります。
いずれにしましても、普段なかなか見る機会がない東急の事業用車である「派手車」、デヤ7200‐デヤ7290の走行している姿を撮影することができました。おそらく、もう撮影する機会はほとんどないであろう貴重な姿であると感じています。
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コメント
★ 遅ればせながら、明けましておめでとう御座います。
宜しくお願いします。
2007年末に東急乗り鉄を敢行してまして、
多摩川線・池上線を重点的に堪能してきました。
派手車の運行に遭遇するものラッキーですね。
日頃の行いでしょうか。(笑)
SDTMの方は、新7000系の試運転にも遭遇できました。
勝手ながら、拙BLOGの記事よりTBさせて頂きました。
投稿: SDTM | 2008.01.05 09:24
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、派手車が2両で来たということは、7000系列が心配になってきましたが、なぜか1000系が事務所脇の検査線に留置されていたので、そちらが長津田へ行くのかと思われます。
土日は長津田へ持ってゆくことはないと思いますので、月曜日あたりに行われるかと思います。
また、今月9日に7102Fが営業運転開始となるので、検査ではなく1015Fに次ぐ廃車の可能性も考えられます。
1015Fはもしかすると派手車の置き換えかもしれませんが・・・
投稿: 和佐 | 2008.01.05 10:03
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
本題ですが、「派手車」の走行シーンをものにされたとは、新年早々縁起がいいですね。
ですが、実はこの「派手車」、私は置き換えフラグが立っているとみています。というのは、この車両はメカが旧来の7200系のままで、運転台もツーハンドル方式のままです。東急で現在運転台がワンハンドルでない車両はこの2両しかいません。
つまり、使い勝手が悪いということです。
新7000系にATCが装備されたということは、池上・多摩川線にATCを導入するかどうかよりはむしろ、長津田への回送の手間をなくすためではないかと思われます。現に池上線では3両編成しか入線できないため、蒲田駅で分割・併合まで行っているようですから、その手間を解消することも急務なのでしょう。
私が思うに、派手車の置き換えは東横線1000系の4+4編成から抜き出した先頭車でやるのではないかと思っています。
長文失礼しました。
投稿: さすらいの8143 | 2008.01.05 21:09
こんばんは。
さて年末にデビューした新7000系ですが、ネット上での情報を見る限りでは運行初日以降全く姿を見せていないようですね。
故障が発生したとの憶測が流れておりますが、故障が本当ならばかなり込み入ったトラブルということも考えられ、デヤ7200+7290が雪が谷大塚に向かったとなると、新7000系を恩田に回送するため・・・、などということもありえそうです。
投稿: ひろっぴ | 2008.01.05 21:54
コメントいただきまして、ありがとうございます。
SDTMさん>
新年 おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。また、トラックバックもいただきまして、ありがとうございます。
東急池上線・多摩川線に登場した新型車7000系にはいまだ乗車できず、その後東急線をめぐっていたら、運転していた派手車に出くわしたという状況です。確かにこの車両、動く姿を見ることはかなり難しいと思われますので、撮影できるとは思ってもみませんでした。
和佐さん>
新年、おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
運転を目撃した派手車、行き先は池上線の雪が谷大塚でした。そのまま入庫になりましたが、おっしゃるとおりで池上線系統では新型車が導入されたことにより、それまでの在来車の置き換えは今後行なわれると思われますが、和佐さんの目撃では1000系が長津田に回送されるということならば、この系列が廃車になるとは考えにくいので、工場への検査入場でしょう。果たして、今回の運転は何だったのか、行き先が雪が谷大塚だっただけに気になります。
さすらいの8143さん>
新年、おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
新年早々から走行シーンを目撃した派手車、おっしゃるとおりで種車が7200系であることを考えますと、置き換えということが考えられていても、なんら不思議ではないかと思われます。
確かに雪が谷大塚や蒲田はどう見ても18m4両で限界と思われることや多摩川線内の駅には「回4」という停車位置目標がありますので、池上線系統の車両の回送にはどこかしらで分割併合を行なっていることは十分に予測できます。この回送シーンを撮影できるかは全く持って自信がありませんが、このような手間を省くために新型7000系にATC設備を設置したというのは、なるほどと感じます。
この回送が意味することは何なのか、また派手車の今後の去就にも注目する必要がありそうです。
ひろっぴさん>
新年、おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
池上・多摩川線の7000系、初日に営業運転を行なった以降は全く運用に就いていないのですか。いわゆる初期故障かと思われますが、大変気になります。もし自走がままならない状況であったとすれば、派手車に牽引されて修理のための回送となると、いつ7000系に乗車できるのかということになりますね。
しかし、派手車が雪が谷大塚へ走っただけでこれだけ憶測が流れるとなると、これから池上・多摩川線系統にも注目しなければならないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2008.01.06 14:01
Kaz-Tさん、新年明けましておめでとうございます。
新7000系の故障うんぬんの話は噂程度の話なので、話半分程度で(苦笑)
第二編成が1/9デビューなので、留置スペースを空けるために1編成を長津田へ移す目的で、ということも考えられますが・・・。
投稿: ひろっぴ | 2008.01.06 21:51
ひろっぴさん、コメントありがとうございます。
新型車の運転開始直後で運用に入らないという日が続いてしまいますと、どうしてもこのような憶測が流れてしまいます。おっしゃるとおりで今週中に第2編成目がデビューしますので、そんなに広い構内ではない雪が谷大塚から1編成疎開させるというのは十分に考えられます。これがもし7700系や7600系ですと、運用離脱で廃車かということにもなるかと思われます。果たしてどんな動きがあるか、気になります。
投稿: Kaz-T | 2008.01.06 23:37
はじめまして
貴方が目撃したデヤは、1018Fの回送のための送り込みです
回送は7日に行われました
それから、デヤに改造時にワンハンドルになっています
あと、7000系は平日朝方のみの運用で、機器故障がありましたが一日で復帰しています
投稿: TKK9013 | 2008.01.09 21:09
TKK9013さん、弊ブログにようこそお越しくださいました。コメントいただきまして、ありがとうございます。
この日、雪が谷大塚まで運転された「派手車」、その後の各Web上では1000系1018Fが回送されたようですね。この回送が意味することは何なのか、ただの工場入場なのだろうか、はたまた・・・・・・・、ということなのでしょうか、気になります。いずれにしましても7000系の登場で、今後は池上・多摩川線の車両にも動きが出てくると思われます。その7000系、とりあえずは運用に復帰しているのですね。これは近いうちに訪れたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
(TKK9013さんから頂きましたコメントに、一部確証のない事柄が含まれていましたので、その部分は編集しまして公開しました。池上・多摩川線系統における7000系導入に対しての従来車の動きについては、今現在で確証がない各種ウワサが出回っている状況があります。性急な判断ではなく、じっくりと様子を見ることも必要なのではないかと思います。)
投稿: Kaz-T | 2008.01.09 22:37