小田急ファミリー鉄道展2007に行ってきました
10月の好天に恵まれた今日は、これも鉄道の日イベントとして毎年恒例の小田急電鉄海老名車両基地で開催される「ファミリー鉄道展」に行ってきました。
今年の「小田急ファミリー鉄道展」で展示された車両 2007年10月20日 海老名車両基地「小田急ファミリー鉄道展2007」会場で筆者撮影
今年で開業80周年を迎えた小田急電鉄、記念開催となった今年のファミリー鉄道展ですが、自分は昼前ごろに海老名に着きましたが、その時点で車両撮影会の列が駅前までできているという状況でした。例年車両の撮影は並ぶのですが、駅前まで列が延びていたのは記憶がありません。そして、その列に並んで約30分ほどで撮影会の順番が廻ってきました。
撮影会での展示車両
今年は小田急開業80周年であるととにも、ロマンスカー50周年という記念すべき年です。それに合わせてロマンスカーを揃えました。まずは勢ぞろいした「オレンジバーミリオン」のロマンスカーです。
勢揃いした「オレンジバーミリオン」のロマンスカー
少年時代に憧れ親しんだ小田急ロマンスカーは皆この塗装でした。ロマンスカー50周年を記念して勢揃いした「オレンジバーミリオン」のロマンスカー、それぞれ撮影しました。
ロマンスカー50周年を記念して「オレンジバーミリオン」の旧塗装が再現された7000形「LSE」7004F
現在も活躍している7000形「LSE]です。今年ロマンスカー50周年を記念して「オレンジバーミリオン」の旧塗装が再現された編成が展示されました。
ロマンスカーで初めて展望席を設けた3100形「NSE」
1963年にデビューし、1999年に惜しくも引退した3100形「NSE」です。運転席を2階に上げて展望席を初めて設けたロマンスカーとして、長きに渡り親しまれた車両です。今では6両編成に短縮されてしまいましたが、外装は「さよなら運転」当時のままで残されています。
小田急ロマンスカーの名を世間に広く知らしめた3000形SE車 小田原方は「SSE」の姿で保存
1957年にデビューし、超軽量車体、低重心、連接構造を採用した初代SE車3000形です。第1回鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞し小田急ロマンスカーの名を広く知らしめた名車です。今年でこの車両が登場してから50周年を迎えました。それを記念して、会場からは離れた保存されている庫で展示されていた3000形初代SE車は今年、屋外で展示されこのように3100形「NSE」・7000形「LSE」と並べて展示されました。3000形は、1968年に御殿場線直通用に8両連接から5両連接に改造され、前面スタイルが変更になり「SSE」とも呼ばれるようになりました。そして1991年に引退しました。撮影会会場は小田原方になりますので、改造後「あさぎり」で活躍した「SSE」の姿をしています。
オレンジバーミリオン塗装のロマンスカー、それは少年時代憧れであった小田急ロマンスカーの姿でありました。
さて、これらオレンジバーミリオン塗装のロマンスカーの隣には、青く輝く流線型の車両が展示されました。
来年3月デビューする新型ロマンスカー60000形「MSE」
オレンジバーミリオン塗装の隣に並んでいたこの車両は、来年3月から営業運転を始める新型ロマンスカー60000形「MSE」です。3000形初代SE車から50周年を迎えて登場したこの車両は、地下鉄千代田線に直通するロマンスカーで、地下駅でも映えるように「フェルメールブルー」の外装で、編成はボギー構造の10両編成で6両と4両に分割可能な設計になっています。昨日、小田急電鉄から発表された運転計画によりますと、平日は北千住・大手町から唐木田・本厚木へ朝の上りと夕方・夜の下りが設定され、土・休日では北千住から箱根湯本へ運転されるとともに、運転日によっては朝の上りと夜の下りでは有楽町線の新木場からも発着するという、大胆な運転計画になっており、運転開始が今から楽しみであります。60000形「MSE」は、先日メーカーから小田急線に搬入されたばかりで、このイベントでお披露目となりました。
今回の展示車両は以上になりますが、これら車両の脇にはこんな車両が停車していました。
展示会場脇に停車していた新型通勤型車4000形
先月から営業運転を開始した通勤型車4000形が停車していました。イベントでは展示されなかったもの、撮影会場からこのように撮影できる位置に停車していました。
60000形「MSE」と4000形
撮影時間は3分ほどとあっと言う間でした。撮影会場を出る前に撮影したこの画像、東京メトロ千代田線に乗り入れる小田急の車両の新時代を告げる並びであるように思います。
今回の展示車両、3000形「SE」と7000形「LSE」は、車内の見学も行なっていましたので、撮影会よりも更に長い列に並びました。待っている間にこんな画像が撮影できました。
今年は屋外で展示された3000形「SE」
例年ですと庫の中で展示されていたことから、このように編成全体を撮影してみました。3000形は新宿方2両が登場時の姿、小田原方3両は引退時の「SSE」の姿で保存されています。
こうして実に2時間以上並びまして、ようやく3000形の車内に案内され、見学したあと新宿方を撮影してみました。
3000形の新宿方はデビュー当時の「SE」の姿
今年でデビュー50周年を迎えた3000形初代SE車、登場時はこのような姿をしていました。デビューまもなく東海道線で試験走行を行い、当時の狭軌世界最高速度145km/hを記録し、この成果からのちに国鉄151系「こだま」、そして東海道新幹線0系への発展への基礎を築いた日本の鉄道史に大きな足跡を残した車両です。
3100形の新宿方
3100形の新宿方も撮影可能でしたが、こちらでは記念撮影コーナーになっていました。
そして、同じく車内見学を行なっていた7000形も見てみました。こちらは比較的空いていましたが、その車内からこんな画像を撮影してみました。
展示車両7000形車内から撮影した新型ロマンスカー60000形「MSE」新宿方貫通型先頭車
今回搬入され展示された新型ロマンスカー60000形「MSE」は6両編成で小田原方先頭が流線型の車両になります。従いまして新宿方先頭は貫通型になりますが、このようないでたちになっています。
この場所は7000形車内で、近くにいた係員さんの断って通路から身を乗り出すようにして撮影しました。
こうして、車内見学会場も後にしました。今回のファミリー鉄道展ではこのほか例年どおりマルチプルタイタンパなどの保守車両の展示・実演があったほか、小田急グループのバス会社からバス車両の展示があり、特に神奈川中央バスでは戦時中・戦後まもないころに走ったという木炭を燃料にして走った代燃車が展示されていました。その後は、これら会場の向かい、普段ですと駐車場になっている場所が今年は第2会場として、小田急電鉄をはじめとした小田急グループ各社、並びに京王・東急・京急・相鉄・南海などといった同業私鉄のグッズを販売していましたが、小田急グッズは開業80周年・ロマンスカー50周年・そして「MSE」登場記念ということで充実した商品構成で、中には売り切れていたものもありました。
今年は、小田急開業80周年・ロマンスカーSEデビュー50周年という記念すべき年で、更に来年デビューする新型ロマンスカー「MSE」のお披露目まであって、例年以上に多くの人が訪れて盛大に開催されました。次の世代に受け継がれるロマンスカーの精神までをも垣間見ることができた、充実した内容であったと感じます。それだけ並びましたが、今回のイベントを堪能することができました。このイベントは明日10月21日日曜日も開催されますので、今日行くことができなかった方、ぜひ訪れてみてはいかがかと思います。
毎年開催される小田急海老名のイベント、また来年も盛大に開催されることをぜひ期待したいところです。
画像はいずれも、2007年10月20日 海老名車両基地「小田急ファミリー鉄道展」会場で筆者撮影
弊ブログ内過去の「小田急ファミリー鉄道展」記事
少年時代の憧れの列車(2004年10月25日)
小田急ファミリー鉄道展2005に行ってきました(2005年10月15日)
小田急ファミリー鉄道展2006に行ってきました(2006年10月15日)
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コメント
こんばんは、先日はお疲れさまでした。そして、トラックバックありがとうございます。
新型ロマンスカーに、往年の名車達の集合。まさに『ロマンスをもう一度』ですね。
投稿: みゃあみゃあ | 2007.10.24 00:51
みゃあみゃあさん、コメントありがとうございます。先日の海老名会場では、お疲れ様でした。
今年の小田急海老名のイベントは、小田急80周年・ロマンスカー50周年という節目の年だけに「オレンジバーミリオン」のロマンスカーを並べた大変豪華な顔ぶれであったと感じました。1980年代、まさに小田急の看板として活躍したこれらオレンジバーミリオンのロマンスカー、その隣には来年デビューする新型ロマンスカーMSEもお披露目となったことから、かつてないほど多くの人が海老名を訪れたのではないかと思います。
オレンジバーミリオンのロマンスカーは、私も少年時代の憧れの列車でした。そんな偉大な先輩と並んで展示されたMSE、デビューの日が待ち遠しくなってきたかと思います。
投稿: Kaz-T | 2007.10.24 22:20
毎度子連れで行きました。土曜は9:40頃、撮影開始となってました。ずらりと並んだ姿は壮観でしたね。
あさぎりは、御殿場線のクモハ73型がなくなる時、
一緒に撮ってたのでとても懐かしかったです。
初めて車内に入りましたが、待ち時間の長さには閉口でした。
並びに行ったのか見学に行ったのかわからない感じ?
投稿: わるわる | 2007.10.24 22:34
わるわるさん、コメントありがとうございます。
今年の小田急海老名のイベントは、それこそ1980年代のロマンスカーすなわち、オレンジバーミリオンの車両勢揃いというところでまず集まったと思います。残念ながら自分の世代ですと、御殿場線は115系でしたので、クモハ73型に時代はわかりませんが、御殿場線でも活躍したのが3000形のSSEでした。
確かに撮影でも、車内見学でも待ち時間が長かったというのは私も同じように感じましたが、あのときのロマンスカーが勢揃いし、さらにこれからデビューする新型ロマンスカーまでお披露目されたとならば、これだけ人が集まったのも無理はないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2007.10.24 23:17
ご返信ありがとうございます。
ちなみに東海道本線の試験走行はデビュー間もないLSEでも連接車の研究で、当時国鉄に貸し出して走行してました。
品川駅臨時ホーム停車中の姿や大磯のカーブ走行写真が私もあるハズ?!
その後SH、SVO、NRXが誕生したわけですがそこまでは活かされなかったようですね。
投稿: わるわる | 2007.10.25 19:03
わるわるさん、重ねましてのコメントありがとうございます。
初代SEとともに、7000形LSEも東海道線で走行試験が行なわれましたね。その走行シーンを撮影されていたとは素晴らしいことです。
確かに連接車は高速走行に有利という面はあるかと思いますが、当時の国鉄・今のJRにおいてはやはり難しかったのではないかと思われます。(むしろ通勤型車でAC TRAINからE331系が出現していますが。)
投稿: Kaz-T | 2007.10.25 23:20
結局、かなりの混雑だったので、撮影はせずに帰ってしまいました。貴ブログの写真によって初めて、MSEの分割方先頭部デザインを拝みましたが(撮影&掲載ありがとうございます!!)、車庫内回送用の運転台みたいですね。思った以上に「のっぺりしてる」と申しますか、「これで営業運転するのか」とさえ感じました(笑)
第二会場では、小田急バスが販売を終了した図柄のバス共通カードを販売していましたね。係の方に伺ったところ、普段でも仙川の小田急バス本社に出向けば、販売終了の図柄でも売って下さるそうです。他事業者でも同様かもしれません。
投稿: Super White Arrow | 2007.10.30 16:50
Super White Arrowさん、コメントありがとうございます。
MSEの貫通運転台、7000形LSEの車内からこのように撮影できました。
確かにのっぺりとしているのは私も同じ考えで、それこそ前照灯や愛称表示がどのように付くのかでイメージは変わってくるかと思います。
投稿: Kaz-T | 2007.11.01 00:36