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2007.08.07

「SL函館大沼号」に乗る ~北海道旅行記 プロローグ~

この前の土曜日8月4日から6日まで、2泊3日で北海道へ旅行してきました。今回も内容盛りだくさんとなる予定ですので、しばしお付き合いください。

さて、今回の旅行先である北海道までは、羽田空港から飛行機を使いましてまずは函館に降り立ちました。
函館からJR北海道の列車を各種乗り継ぐことになるのですが、そのトップバッターとして、この夏の期間に函館から森を結ぶ臨時列車「SL函館大沼号」に乗車しました。

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出発を待つ「SL函館大沼号」牽引機はC11 171 2007年8月4日 函館で筆者撮影

「SL函館大沼号」は、2001年から運転が始まった列車で多客期間に運転されます。函館から景勝地大沼公園を経由し駒ケ岳を望みながら森まで運転される全車座席指定の快速列車です。

さて、函館駅に着いて改札を入りますと、すでに「SL函館大沼号」の客車が入線していました。

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森行きでSLの次位に連結されるスハフ14 2007年8月4日 函館で筆者撮影

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2両目の車両は「カフェカー」になっているスハシ44 2007年8月4日 函館で筆者撮影

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その後ろにオハ14が2両連結 2007年8月4日 函館で筆者撮影

「SL函館大沼号」の客車は14系座席車を旧型客車風にした車両で運転されます。レトロな旧型車はカフェカーという車両になっています。14系客車では窓が開きませんので、SLの煙などを体感することは不可能ですので、その後ろにはこんな車両も連結されています。

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煙体験などの用途で連結されている緩急車(右) 2007年8月4日 函館で筆者撮影

煙や沿線の風を体験するために、その昔は貨物列車の最後尾に必ずといっても良いくらい連結されていた緩急車が連結されていました。そして、この列車のしんがりにはディーゼル機関車が連結されています。

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最後尾に連結されているディーゼル機関車 DE10 1690 2007年8月4日 函館で筆者撮影

C11蒸気機関車では運転速度などの関係から、それを補うためなのでしょうか、ディーゼル機関車が全区間で連結されています。

さて、客車などを撮影していますと、この列車を牽引する蒸気機関車が入線してきました。

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連結される蒸気機関車 2007年8月4日 函館で筆者撮影

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連結完了した蒸気機関車 C11 171 2007年8月4日 函館で筆者撮影

蒸気機関車登場で、このホームは多くの人が集まり写真を撮っておりました。やはりどこでもSLは人気があるようです。

これら撮影後乗車することになりますが、ここでこの列車に付けられていたヘッドマーク類も撮影してみました。

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SL C11 171に付けられたヘッドマーク

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客車に付けられたサボ

この「SL函館大沼号」を牽引する蒸気機関車はC11型で、1932年から製造された主に支線用のタンク機関車で、SL全盛のころはそれこそローカル線で多く見ることができた機関車でした。今回C11 171に牽引されましたが、JR北海道では他にもC11 207も保有しており、北海道各路線で時おりこのようなSL列車が運転されています。

こうして、この列車に乗り込み、終点の森までSLの旅をしてきました。

この列車は、下り森行きでは五稜郭・大沼公園に停車して森に向かいます。通過する七飯~大沼間は通称藤城線(七飯~大沼をショートカットする路線)、大沼~森間は駒ヶ岳廻りで運転されます。この日は台風も接近していたという状況でしたので、晴れていれば風光明媚な大沼の景色や雄大な駒ヶ岳を車窓から望めるのですが、あいにくの天気でそれは叶いませんでした。なお、車内では車掌さんから乗車証明書がもらえた他、乗車記念のオレンジカードが、さらにはカフェカーでも「SL函館大沼号」グッズが販売されていました。また、この列車の上り函館行きに乗車すると、抽選でこの日客車につけられていたサボ等の販売も行なっていたようです。

こうして函館から80分かけて、終点の森に着きました。

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森に到着した「SL函館大沼号」 2007年8月4日 筆者撮影

森駅は、全国駅弁大会で出展され人気の駅弁「いかめし」で知られた駅です。ここで到着後、ただちに折り返しのための入換が行なわれましたことから、すぐにSLは切り離されました。

「SL函館大沼号」は、上り函館行きでも先頭はSL牽引になりますがバック運転になります。また最後尾はディーゼル機関車になります。このため森では蒸気機関車とともにディーゼル機関車も切り離されて入換が行なわれました。また運転経路も往路とは異なり、森からは砂原廻りで運転され途中渡島砂原・鹿部・流山温泉に停車後、一旦大沼公園に寄ってから、仁山廻りで五稜郭と停車して函館まで運転されます。往復この列車に乗車すると駒ヶ岳を周回することになります。

今回の北海道旅行のプロローグを飾った「SL函館大沼号」、天気がよければ風光明媚なこの区間を力強いSLの雄姿とともに楽しめる列車です。機会がありましたときは、ぜひ乗車されてみてはいかがでしょうか?


と、いうことで、今後も北海道旅行記の記事が続々と登場します。こうご期待ください。

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コメント

まさにプッシュプル運転がここで実施されているんですね。SLが運転されていることは知っていましたが、プッシュプル運転がされていることは初めて知りました。

救援車はいまどき珍しいですね。たまに救援機などは耳にしますが、今は電車や気動車の登場で客車は数を減らしていることは事実なので、これからも運転してほしいですね。


ユーブは2005年ごろからブログをやってきました。できれば、相互リンクをいただきたいと思いますが。できればよろしくお願いいたします。

投稿: ユーブ | 2007.08.08 18:25

ユーブさん。コメントありがとうございます。

今回乗車した「SL函館大沼号」は、おっしゃるとおりでSLとDLのプッシュプル運転となっています。これは、函館駅での入換の都合や、運転区間は特急列車など速度は速い列車があること、運行経路的には上り急勾配を避けるルートとはなっていても勾配があること、さらには上り列車では一旦大沼公園駅に寄る運転パターンになっていることから必然的に補機が必要となることから、このような編成になっていると思われます。しかし、わざわざ緩急車を用意しているところは、SLの旅を実感できる仕掛けになっているのではとも思えます。

さて、弊ブログにおきましてユーブさんのブログをMyBlogListに加えましたので、ご確認ください。これからもよろしくお願いいたします。

投稿: Kaz-T | 2007.08.09 00:08

この記事へのコメントは終了しました。

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