兵どもが夢の跡 函館本線山線ルートに乗る
森から乗車した特急「スーパー北斗7号」は、噴火湾沿いの区間を圧倒的な速さで駆け抜けます。そして約40分で長万部に着きました。ここで小樽行きの函館本線普通列車に乗り換えました。
長万部から乗り換えた函館本線の普通列車小樽行き先頭はキハ40 2007年8月4日 長万部で筆者撮影
函館本線は、函館から小樽・札幌・岩見沢を経由して旭川を結ぶ北海道の基幹路線ですが、函館から札幌を結ぶ特急は、長万部から室蘭本線に入り洞爺・東室蘭・苫小牧を経由してここから千歳線に入って札幌を目指します。また小樽~札幌は札幌都市圏路線として、札幌~旭川は主要都市を結ぶ幹線として電化され特急・快速といった優等列車が行き交うところになります。ところが、この記事で乗車する函館本線の長万部~小樽間通称山線ルートは、本線とは言いながらも実質的には非電化でローカル列車が日に何本か走るといったローカル線の様相になっています。
今回長万部から乗車した列車はキハ40+キハ150の2両編成ワンマン運転の列車になります。
特急からすぐの連絡で小樽行きの列車は出発しました。
かつては、函館と札幌を結ぶメインルートとして多くの列車が行き交った山線区間、その昔はこの区間を走った急行ニセコ号が、我が国最大の蒸気機関車C62の重連で急勾配と真冬の猛吹雪に挑んだ伝説が生まれたこの鉄路も、今では数本のローカル列車がのんびりと行き交うローカル線になりました。タイトルのとおり「兵どもが夢の跡」そう思わせる区間でもあります。
さて、列車は羊蹄山の麓の急勾配を進んでいきます。残念ながらこの日はあいにくの天気であったため望むことができませんでした。かつてこの区間を走行した急行列車の愛称になり、リゾート地になったニセコを過ぎ、この区間の拠点駅といえる倶知安で14分停車しました。
14分停車となった倶知安で撮影したキハ150 2007年8月4日 筆者撮影
倶知安を過ぎると、札幌に近づくからでしょうか?乗客が増えてきたように感じました。長万部から乗車して約3時間、この列車の終点である港町・小樽に着きました。小樽でこの2両編成を撮影しました。
小樽に到着した列車 キハ40 2007年8月4日 筆者撮影
こちらはキハ150 2007年8月4日 小樽で筆者撮影
かつては特急「北海」が、急行「ニセコ」がその他多くの列車が行き交った函館本線の「山線」区間、今は静かな時の中を走ります。その昔の栄華を偲びにこの路線に乗車してみるのも悪くはないでしょう。
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