大阪から丹波路へ
さて、5月2日はこのあと翌日の目的地に向かうことを考慮して、福知山に宿泊することにしました。時間帯的には特急が無かったことから快速・普通列車で向かうこととしました。
まず、大阪からは15時54発のJR宝塚線篠山口行きの「丹波路快速」に乗車しました。
221系で運転される「丹波路快速」 2007年5月2日 大阪で筆者撮影
この車両が登場間もないころ、当時はまだ学生だった自分にとって、関西方面へはそれこそ「青春18きっぷ」で旅したときは、このエリアでは「新快速」などでよく乗車した221系、今では新快速からは降りてこのエリアでの快速などに使用されています。あのころはまばゆい輝きを放っていた221系の白い車体も、経年によりどこか疲れが見えてきたように感じました。
さて、JR宝塚線の「丹波路快速」と言いますといかにも感じが良い響きに聞こえますが、この路線の正式名称は「福知山線」といいます。一つ目の停車駅尼崎で東海道線(JR神戸線)から別れしばらく進んだカーブ地点は、2年前に100名以上の死者と500名以上の重軽傷者を出したあの忌まわしい脱線転覆事故の現場であります。事故当時のまま残っているマンションの脇を、速度を落として通過していきました。この場におきまして、改めましてこの事故で亡くなった方のご冥福と、負傷された方々にお見舞い申し上げます。
JR宝塚線は大阪近郊の住宅地を進んで宝塚を過ぎると、一気に山の中に入ります。1986年の電化完成時に新路線に切り替えられた区間で、トンネルが連続します。大阪から4両編成で出発した「丹波路快速」は混雑状況は変わらず、この区間を通過していきます。やがて、トンネル区間を過ぎて再び街が見えてきますと三田に到着します。ここから終点の篠山口までは各駅停車となります。
三田を過ぎて、どこかのどかな風景の中を進みますが、この付近まで大阪のベットタウン化が進んでいるようです。こうして、終点の篠山口に到着して、すぐの連絡で福知山行きの普通列車に乗り換えました。
篠山口で乗り換えた普通福知山行き113系 2007年5月2日 篠山口で筆者撮影
篠山口から乗車した列車は113系でした。この画像だけを見ますと、車体改修済みの113系列車にしか見えませんが、この編成は妙な編成でした。途中で停車時間のある駅で編成全体が撮影できました。
中間車は未改修車両だった113系 2007年5月2日 柏原で筆者撮影
この編成は、両先頭車は車体改修が行なわれたクハ111でしたが、中間車は未改修の車両で湘南色という編成でした。全車改修済み車にはなっていないという、何かの車両の需給の関係なのかどうかはわかりませんが、どこか違和感を感じさせます。
こうして列車は、18:10に高架線化完成間もない福知山に到着しました。福知山でこの編成の中間車について撮影してみました。
乗車してきた113系の中間車 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
湘南色の中間車ではありますが、この地域の特状からダブルパンタになっているほか、ドア開閉用の押しボタンスイッチが設置されている関係で、戸袋窓が一部閉鎖もしくは小窓化されているという見慣れない側面になっていました。
なんだか妙な車両・編成で福知山に到着しましたが、この編成はこのエリアの近郊型電車のほんの序章にしか過ぎませんでした。
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