余部鉄橋に行ってきました
5月3日は、豊岡から乗車したキハ47の普通列車に乗って、餘部で下車しました。もうお分かりいただけたかと思いますが、この日は山陰本線最大の名所といえる余部鉄橋に行ってきました。
餘部に到着したキハ47 2007年5月3日 筆者撮影
餘部駅ホームから京都方を写す この鉄橋が「余部鉄橋」 2007年5月3日 筆者撮影
余部鉄橋は、1909年に着工し1912年に完成した長さ310m、地表面からの高さが41.45mもあるトレッスル橋で、山陰本線屈指の名所であります。この地域は地形が険しく、この区間は地形の特殊性からこのような橋が架けられました。以来90年以上にわたって風雪に耐え、列車の運行を見守ってきたこの鉄橋も、老朽化やこの地域特有の風による列車影響低減のため、現在の鉄橋の南側に鉄筋コンクリート製の新しい橋が架けられることになり、まもなくこの付近の景観は一変します。
このゴールデンウィーク期間中は、この橋がいよいよ見納めが近づいてきたことから多くの人が普段は山間の小駅である餘部駅で下車して、この鉄橋で撮影していました。
では、まず駅を出て橋の下に行ってみます。橋の高さが41mもあるだけに駅は高台にあり、降りるのも急な坂道を下る形になります。ここで、余部鉄橋をまずは撮影してみました。
駅から橋下に下りる道の途中で撮影 2007年5月3日 筆者撮影
地上から撮影 2007年5月3日 筆者撮影
この日は晴天に恵まれ、青空の下、赤い鉄橋がよく映えました。また、この鉄橋自体が観光資源になっていて、橋下を通る国道には駐車場も設けられ、クルマでこの橋を見に来たという人も多くいました。
こうしている間に、この鉄橋を列車が通過していきました。
余部鉄橋を通過する臨時快速「あまるべロマン号」 2枚とも2007年5月3日 筆者撮影
轟音とともにまるで空を行くように列車が通過していきます。この列車は、この連休期間中に運転された「あまるべロマン号」という列車で、余部鉄橋上では徐行運転を行なっておりました。
さて、地上で撮影後は餘部駅に戻ります。降りてきた道を今度は登ります。急な上り坂の先にある餘部駅は、この鉄橋ができた当初は駅が無く、戦後になって地元からの要望により開業したという経緯があります。この餘部駅の裏山は、鉄橋を渡る列車を見渡せる展望台になっていて、この日は大勢の人が余部鉄橋を渡る列車を撮影していました。私もこの中に入りまして、余部鉄橋を渡る列車を撮影しました。
余部鉄橋を渡る普通列車 2007年5月3日 筆者撮影
やがて、展望台に多くの人が集まった13時過ぎに、この区間の花形列車が通過していきました。
この区間の花形列車 大阪から播但線経由で浜坂を結ぶ特急「はまかぜ」1号 2007年5月3日 筆者撮影
かつては、多くの優等列車が行き交ったこの余部鉄橋を渡る数少ない優等列車、キハ181系の特急「はまかぜ」号が通過していきました。
その後、再び「あまるべロマン号」がやってきました。
余部鉄橋を渡る「あまるべロマン号」 2007年5月3日 筆者撮影
「あまるべロマン号」を撮影後、今度はホーム上から橋を渡る列車を撮影してみることにしました。時間帯の関係ですべて後追いの画像になります。
余部鉄橋を渡るキハ47の普通豊岡行き 2007年5月3日 筆者撮影(後追い)
余部鉄橋を渡る特急「はまかぜ」4号 2007年5月3日 筆者撮影(後追い)
さて、これら列車を撮影して餘部からは撤収しました。乗車した列車は、浜坂から戻ってきた臨時快速列車「あまるべロマン号」城崎温泉行きです。
餘部に到着した臨時快速「あまるべロマン号」 2007年5月3日 筆者撮影
「あまるべロマン号」に乗車しましたが、この列車は余部鉄橋通過時は徐行運転を行ないます。車内から余部鉄橋通過時の車窓を撮影してみました。
余部鉄橋上の車窓 2007年5月3日 臨時快速「あまるべロマン号」城崎温泉行き車内から筆者撮影
まるで空中を走っているのではと錯覚するこの光景は、余部鉄橋ならではのものです。
こうしてまもなく架け替えにより、風景が一変する余部鉄橋を訪れることができました。貴重な産業遺産でもある余部鉄橋ではありますが、やはり90年以上風雪に耐えてきただけに、列車の安定的な運行を保つためには、架け替えは止むを得ないでしょう。今のこの風景をしっかりと記憶してきました。
天候に恵まれたこの日、多くの人がその景観を堪能した余部鉄橋、これから新しい橋に架け替えられますが、青空の下赤く映えるトレッスル橋の姿をぜひ、後の人々に語り継いでいこうではないか、そう思いました。わざわざ東京から行っただけのことがあった、すばらしい旅行になりました。
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コメント
こんばんは。今年の春で見納めという話でしたが、まだ見ることが出来るんですね。
橋は何度か通過してたんですけど、間近ではまだ見たことがなかったんで、昨年暮れに行ってまいりました。平日だったこともあって比較的余裕を持ってみることが出来たんですが、最近では週末を中心に大変な賑わいのようですね。私の時はツアー客も散見したんですが、ファンだけでなく観光客も混じって、一大テーマパーク状態にようです。
投稿: mattoh | 2007.05.09 22:20
mattohさん、コメントとトラックバックをいただきまして、ありがとうございます。
山陰本線の名所といえる余部鉄橋、今年から架け替えが始まります。この橋自体はまだ残りますが、新しい橋が建設されていくことから、この光景もまもなく見納めとなります。
この日も橋下の国道の駐車場には遠くから来たクルマが多く停まっていました。多くの人が訪れ魅了するこの鉄橋、おっしゃるとおりテーマパーク状態であるように感じました。
投稿: Kaz-T | 2007.05.09 23:42