奇車の館 JR福知山の近郊型電車
さて、丹波路快速から妙な混色の113系を乗り継いで福知山に着きました。京都から来る山陰本線と大阪・尼崎から来る福知山線が合流する丹波地方の鉄道のジャンクションで、国鉄時代にはこの地に鉄道管理局が、そして現在でもJR西日本は福知山にも支社を置いています。
丹波地方の拠点駅の福知山駅で、停車していたローカル用近郊型電車を撮影してみました。
停車中の115系 この画像だけですと車体改修実施済みの115系にしか見えませんが・・・・・・ 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
福知山エリアでは、国鉄時代末期にまず福知山線と山陰本線の福知山~城崎(現:城崎温泉)が電化し、その後JR発足ののち平成になって、山陰本線の京都~福知山そして舞鶴線などが電化され、電車が主力となりました。電化にあわせてこの地には、主に関西地域で新型車投入により余剰となった113・115系が転用されてきました。
さて、まず豊岡行きの普通列車で2両編成の113系が入線してきました。
福知山カラーに身を包んだ113系 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
113系の2両編成というのは他の地域ではまず見られません。両先頭とも中間車からの改造車になります。さて、この画像は豊岡・城崎温泉方の先頭車です。この編成の京都・大阪方先頭はこんなスタイルをしていました。
先の編成の京都方先頭 クモハ113-3800番台 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
いかにも簡易に改造をした先頭車の形態をしているこの車両、とても113系とは思えません。いくら何でもこんなスタイルにしなくても良いだろうと思ってしまいます。ここまでくるともうユニークを通り越した「奇車」とでも言いましょうか、とにかく形容しがたいスタイルをしています。
さて、この編成を撮影中に手前のホームに東舞鶴行きの115系が入線してきました。まずはその並びからご覧ください。
113系3800番台と並んだ115系 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
この115系も豊岡・城崎温泉方の先頭は妙なスタイルをしていました。
先の画像の編成の豊岡・城崎温泉方 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
先に撮影した豊岡行き113系が出発しましたので、こちらも奇妙なスタイルをしている115系を撮影してみました。
京都・大阪方先頭は通常の115系スタイルの先頭車 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
豊岡・城崎温泉方先頭は切妻スタイル 2007年5月2日 福知山で筆者撮影
車体改修が行なわれた115系ではありますが、豊岡・城崎温泉方先頭は115系のスタイルを無理に切妻にしたなんとも奇妙なスタイルをしています。やはり、これも車体改修に合わせて簡易な改造を行なったのでしょうか?
さて、翌日の朝に目的地に向かうため列車を待っていると、115系と113系混結の4両編成がやってきました。豊岡・城崎温泉方が、先の画像の切妻前面の115系でしたが、京都方の113系はこんな形態でした。
湘南色の113系、ワンマン対応車 2007年5月3日 福知山で筆者撮影
一見すると湘南色の113系ではありますが、白線が追加された外装になっています。また、側面はワンマン対応車なのか、「入口」「出口」の表示器とともに半自動対応のドアボタンが設けられています。これも奇妙な外観ではありますが、標準的な113系のスタイルで一応は湘南色をまとっていることから、先の車両に比べればマシといったところでしょうか?
しかし、この地の113系は未だに非ユニット窓・グローブ式ベンチレータという古い車両です。改造して使っているということなのかと思いますが、相当老朽化も進行していると思われます。
丹波の中核点の福知山に存在しているこれら国鉄型近郊型電車、あまりにも奇妙なスタイルをした車両が集結しています。福知山駅は高架線になり変わっても車両はこんな状況です。
福知山エリアのローカル電車は、これからもこのような車両が活躍し続けるのでしょうか?まさに「奇車の館」と言わざるを得ない、奇妙な車両が集結し活躍している、そんなエリアです。
この記事をご覧になられまして興味を持たれました方、「百聞は一見にしからず」、ぜひ福知山を訪れてこれら車両をご覧になられてみてはいかがでしょうか?
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コメント
こんばんは。
JR西日本では近年中間車からの先頭車化改造を行った際、切妻の部分をそのまま活用して運転台とライト類などを取り付けただけといっても過言ではない車両を幾つか登場させていますが、福知山周辺はこの傾向が特に顕著で、ここに出ている電車群の他にも少々離れた所では播但線非電化区間用のキハ41系や、加古川線電化開業に伴って改造された103系など、ゲテモノ尽くしといった感があります。
ただその中でもここで取り上げている福知山線(篠山口以北)と山陰本線(福知山以北)で使用される113系改造車は最も強烈な気がしますが、種車も結構古いにも関わらずまだ引退の兆候も感じませんので、いつまで使い続けるのかも気になります。
投稿: MAKIKYU | 2007.05.10 01:20
MAKIKYUさん、コメントありがとうございます。
JR西日本では大阪環状線などでは、未だ103系を車体改修を実施して使っており、113系についても同様で、ローカル線転用も中間車からの改造でまかなっている状況であるようです。しかし、このエリアの車両は特に113系3800番台とでもいうのでしょうか、あまりにも奇妙な外観になってしまいました。
確かに非ユニット窓・グローブ型ベンチレーターの車両ですので、いつまで使い続けるつもりなのか大変気になります。
投稿: Kaz-T | 2007.05.10 23:28