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2007.05.15

東急電鉄 2007年度事業計画発表

東急電鉄でも、今年度の事業計画が発表されました。

東急では、今年度より長年かけて工事が進められてきた複々線化などの輸送力増強事業が続々と完成を迎え、いよいよ新しい時代の突入といえる内容です。

まず、安全対策として車両の故障対策等で、新型車5000系を124両導入するとのことです。この内訳は田園都市線用が40両、東横線用が24両、目黒線用が18両、大井町線用が36両、池上・多摩川線用が6両導入されるともことです。また大井町線にはATCを導入するほか、車体改修・変電所増強・耐震・火災対策などの改良も行なわれます。

次に、輸送力増強事業として長年かけて行なってきた工事がいよいよ完成を迎え始めます。まず、大井町線については旗の台及び上野毛駅の改良が完成し、2008年3月より大井町~二子玉川で急行運転が開始されます。
また、これは来年度2008年の話になりますが、田園都市線の二子玉川~溝の口の複々線化により大井町線の溝の口延長、東横線の武蔵小杉~日吉の複々線化により目黒線の日吉延長がいよいよ実現します。今年度はこの延伸にむけて該当区間では工事がさらに進みます。また東横線の地下鉄副都心線直通化による改良も本格化します。

このほかにもバリアフリー化など、駅施設の改良も行なわれます。


今年度の東急の事業計画の内容は以上ですが、今年度はいよいよ大井町線で急行運転が開始されます。大井町線に導入される5000系36両は、急行運転用に導入される6両編成6本であると思われます。まだ大井町~二子玉川の運転ではありますが、翌年には溝の口まで延長され現在慢性的な混雑が解消されない田園都市線のバイパスルートとなります。
また、このほかにも車両の取替えが積極的に進められ、田園都市線や東横線に5000系が導入され8000系列を置き換えていきます。特に東横線の導入本数24両は、現在ラッシュ時間帯限定になっている同線の8000系の数と同じであることから、大井町線の急行用車両導入とあわせまして、ついに東急で長年に渡り通勤通学の旺盛な需要に応えてきた8000系が全廃の時がきたのではないかと思われます。また田園都市線でも8500系のうち、今でも東武乗り入れ対応になっていない俗に「サークルK」編成を中心に淘汰が進んでいくと思われます。また、池上・多摩川線では18m3ドア仕様でも5000系列を名乗るのか気になりますが、この路線で活躍してきたかつての東急の代表的な車両であった7000系・7200系から改造の7700系・7600系の置き換えが始まることになります。

いよいよ、長年かけて行なってきた改良工事の完成の姿が見え始めた東急の今年度の事業計画、新タイプの車両が登場すると共に世代交代が加速的に始まる年となりそうです。

参考 東急電鉄ニュースリリース

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いよいよ今年度から急行運転が開始される大井町線 急行用に5000系が導入される 現在同線で活躍している8500系と8590系 2006年3月11日 二子玉川で筆者撮影

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今年度も大量に導入される5000系列 今年度は新バージョンも登場する (上)田園都市線5000系 2007年3月4日 溝の口で筆者撮影 (下)東横線5050系 2007年4月21日 祐天寺で筆者撮影

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今年度でついに全車引退か? 東急の通勤通学輸送を支えてきた8000系 2006年8月12日 都立大学で筆者撮影

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田園都市線の8500系も淘汰が進む 2005年7月24日 長津田で筆者撮影

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ついにかつての東急の代表的な車両だった7000系・7200系のスタイルを今に伝えている池上・多摩川線の7700系・7600系の置き換えも始まる (上)7000系から改造の7700系 2006年2月28日 戸越銀座で筆者撮影 (下)7200系から改造の7600系 2005年7月21日 戸越銀座で筆者撮影

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コメント

いよいよ来ましたね、東急の事業計画。5000系124両導入とありますが、大井町線用、池上・多摩川線用も「50○0系」になるということでしょうか。となると・・・同一形式で形状の異なる車両が出てくるような・・・?どうなるのでしょうか、楽しみです。

投稿: でんしゃ | 2007.05.15 23:10

今年も5000系が大量製造となりましたか。
既に運用を開始している今年製造の5000系はドア窓がJRE233系と同タイプのもの(と言っても角ばっていない)に変更されたので、みなとみらい線某駅にも近いF02には楽しみなところです。

ちなみに、某超有名サイトによると、複層ガラスタイプの6ドア車が通常ドア車に組み込まれ、そこで捻出された4ドア車を複層ガラス車の4号車に連結した編成も登場するので、2種類のドアが見られる編成に遭遇したとき面白そうです。

投稿: F02 | 2007.05.16 19:25

コメントいただきまして、ありがとうございます。

でんしゃさん>
今年の東急の事業計画は昨年以上の内容で、大井町線の急行運転とともに新造車導入の数の多さが目を引きます。
大井町線用はおそらく5000系列に含まれるかとは思いますが、果たして池上・多摩川線の新型車も18m3ドアで5000系列を名乗るのか気になります。いずれも今年度中に登場しますので、実車の登場が楽しみです。

F02さん>
東急5000系列はJR東日本E231系ベースの車両ですが、なるほどE233系にモデルチェンジしたことにより、この系列にもその変化が現れているのですか、これはなかなか興味深いですね。また6ドア車組み込みにより複数の形態の混結まで出現しているとは、これはまた観察してみる必要がありそうです。

投稿: Kaz-T | 2007.05.16 22:16

こんにちは。
とうとう池上・多摩川線にも新車が来るのですね。
東横線の8000系が5050系に淘汰されると、唯一大井町線の8001編成だけがかろうじて残りそうです。(8006Fは休止みたいです)

個人的な考えですが、池上・多摩川線の新車が5000系列を名乗るとしたら5030系あたりかと思ったのですが、田園都市線が30編成以上あるとしたらそれは考えがたいですし、それに加えて大井町線に仮に5090系として急行用が導入されたとしたら、6000系列を名乗るのかと思います。
車両の形式はどうなるかが気になります。

また、7000系列は駅ポスターによると12月までは安泰のようです。
長くなってすいません。それでは。

投稿: 和佐 | 2007.05.17 11:00

和佐さん、コメントとトラックバックをありがとうございます。

今年度の東急の事業計画は、いよいよ大井町線の急行用車両の導入が始まると共に、池上・多摩川線にも新型車が導入されます。

18m3ドア車まで5000系を名乗るのか、また大井町線用新型車も50X0系というのか今から気になります。

いずれにしましても、今年の東急はようやく完成し始める各種改良工事が実現を始める年となりそうです。

投稿: Kaz-T | 2007.05.17 21:38

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