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2007.03.11

この車両も終焉へ 身延線123系

ダイヤ改正によりJR東海では、多くの旧国鉄型車両が置き換えられることになっていますが、こんな車両も置き換えの対象になっています。東海道線富士から中央線甲府を結ぶ身延線の主に富士~西富士宮の区間運転で使用されている123系です。

今回、この車両も撮影してきました。

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富士山をバックにまもなく終焉を迎える123系 2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

123系は、国鉄時代末期に地方線区の合理化などを狙いこの当時余剰になっていた荷物車などから改造されたワンマン・単行運転可能な車両です。第1号車はJR東日本中央線の辰野~塩尻の区間運転で使用されているほか、JR西日本においても宇部・小野田線で使用されています。JR東海では、身延線の富士~西富士宮の区間運転で123系は使用されてきましたが、この車両も今回のダイヤ改正で313系に置き換えられ全車両引退することになりました。

JR東海の123系は大きく分けて2タイプあり、荷物電車改造の前面非貫通・2ドアの車体を持つ車両と、前面貫通・3ドアの車体を持つ車両が存在しています。ダイヤ改正まで残り1ヶ月になり、運用も新ダイヤへ移行になることから、この日は2運用目撃することができ、貫通・非貫通と異なったスタイルの車両を撮影することができました。

今回、竪堀駅で撮影しましたが、まずは非貫通の車両です。

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西富士宮行きで到着した非貫通仕様 クモハ123-5042 2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

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2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

続いて、貫通前面の車両です。

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富士行きで到着した貫通仕様 クモハ123-601 2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

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2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

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富士で折り返して西富士宮行きのクモハ123-601 2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

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2007年3月11日 竪堀で筆者撮影

これら撮影後、西富士宮から富士行きで到着した非貫通のクモハ123-5042に乗車しました。車内は単行運転ということで意外と乗車があり、313系による2両編成化はむしろ当然ではないかとも思いました。そして、到着した富士で撮影しました。

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折り返し芝川行きになったクモハ123-5042 2007年3月11日 富士で筆者撮影

この撮影時に、前面に付けられた銘板にも注目してみました。

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クモハ123-5042に付けられていた銘板

元は荷物電車だったこの車両、経歴は波乱万丈だったようで、これだけ多くの銘板が付けられています。

荷物電車などから改造されて誕生した123系は、単行運転ができる車両として余剰だった荷物電車を活用して誕生しました。国鉄末期の時代に出現した珍車であったかと思います。JR東海・身延線で活躍してきた123系もまもなく最後のときがきます。これまでのこれら車両の経歴を偲び、最後まで無事に走り抜けてほしいものです。

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コメント

富士山をバックに引退目前の123系の撮影。いやあ羨ましい限りです。私も何度かこの組み合わせは挑戦しましたが、ここまで綺麗に撮れた事はありませんでした。

さて、本編中の123系の説明の中で一点気になった事がありますので、補足しておきます。身延線の123系は、もともとクモユニ147改造の車両が5両、事業用車のクモヤ145改造の車両が2両の合計7両が存在していました。このうちクモヤ145改造の車両が、種車の都合から、改造当初より貫通型で、さらに3ドア車となっています。後に、123系によるワンマン運転が開始された際に、富士~西富士宮間では、単行と2両の2種類のワンマン運転がありました。2両編成のワンマン運転には、クモヤ145改造の貫通形車である600番台車が運用に就く事になりますが、2両だけでは予備車なしの状態になります。そこで、クモユニ147改造の2ドア非貫通タイプの車両から1両だけ、貫通形に改造された車両が登場。他の2ドア非貫通タイプの車両が5040番台なのに対して、5145号車を名乗るようになりました。従って、2ドア車にも貫通形車両もありましたので、JR東海の123系は3タイプの車両が存在した事になります。この5145号車は残念ながら一足早く引退しています。弊ブログのマイフォトでは、この5145号車の画像も公開しておりますので、宜しければご笑覧くださいませ。(近日中に画像追加の予定)

投稿: TOMO | 2007.03.15 01:54

TOMOさん、コメントと補足説明をいただきまして、ありがとうございます。

このエリアの123系、クモユニ147とクモヤ145からの改造でしたか。なるほど形態的にクモユニから改造とクモヤからの改造は区別ができそうですが、クモユニから改造で貫通型という仕様もあったのですか。なかなか少数な車両でそれだけバリエーションがあったとなると、この形式も奥が深いですね。

しかし、もうこのような車両は出てこないのではないかと思います。そういう意味において、身延線で活躍した123系も特異な車両であったのかもしれません。

投稿: Kaz-T | 2007.03.16 01:01

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