多摩モノレール基地見学会2006に行ってきました
3連休の最後の日となった今日は、東京の多摩を南北に結ぶ多摩モノレールで車両基地見学会が開催されました。
このイベントに行ってきました。
検修庫内で展示された第13編成 2006年11月5日 多摩モノレール車両基地イベント会場で筆者撮影
多摩モノレールは、東大和市の上北台からJR中央線の立川を経由して、多摩ニュータウンの多摩センターを結ぶモノレールです。途中の玉川上水で西武拝島線、立川北・立川南でJR中央線、高幡不動で京王線、終点多摩センターで小田急多摩線・京王相模原線に接続しています。多摩を南北に結ぶ交通機関です。
今回イベントが開催された多摩モノレールの車両基地は、JR中央線立川駅北口にある立川北駅から上北台行きに乗車して1つ目の高松駅が最寄になります。この駅から歩いて10分で車両基地入口となります。
イベント会場に入りまず目に付いたのが、過去に発売し本社に売れ残っていたパスネットの販売で、その列に並んで購入していなかった2005年の鉄道の日記念パスネットを購入しました。自分は11時頃に会場に入りましたが、すでに売り切ったカードもありました。
パスネットを購入後、車両撮影会の会場に行ってみました。まずはこの編成が停車中でした。
車両撮影会で展示された多摩モノレール第05編成 この編成は「日立」のラッピング広告車両
多摩モノレールは跨座式モノレールになりますので、線路部分には電気が流れていますのでこれ以上は近づけません。また、多摩モノレール車両基地の留置線の上空は都営住宅になっていますので、よくある並べて展示はできません。このため時間を区切って展示する車両が変わりました。まず展示されたのは第05編成で「日立」の広告でラッピングされた編成です。日立のCMで登場する木をイメージした外観で、環境保護を表した内容の広告です。
この編成を撮影後は、再び入口付近にあった建物の1階で、多摩モノレールグッズの販売を見つつ、エレベーターで5階へ進みました。この建物は多摩モノレールの本社でもあります。その5階では、モノレールの資料の展示がありました。
多摩モノレールを紹介するパネル
多摩モノレールが走る沿線を表した模型 モノレールが走行します。
線路などに設置されている設備の実物も展示された これは電車に電気を供給する電車線
多摩モノレール各駅に設置されているホームドアの実物 実際に開閉動作を実演していた
このフロアーの別室では、多摩モノレール沿線の観光PRコーナーがありました。この沿線には国営昭和記念公園や、高幡不動尊、多摩動物公園、多摩テック、サンリオピューロランドなど名所や行楽地が多く、沿線各市がPRを行なっていました。
資料展示などの後は、再び1階に降りて今度は検修庫に行ってみました。モノレールの検査を行なうところになります。
検修庫で展示された第13編成
昨年度に増備されマイナーチェンジが行なわれた第16編成と同じ前面仕様になった第13編成が、検修庫内で展示され一部車両はその内部も公開されました。
車体側面のカバーを開けて内部を公開された様子
多摩モノレールの車両は通常の電車とくらべて腰高の印象がありますが、このようにレールと床の間に台車や主要機器が搭載されています。
この外にも検修庫内で、モノレールの車両に搭載されている機器などの展示がありました。
モノレールの走行に欠かせない「タイヤ」
モノレールは鉄の車輪ではなくタイヤで走行します。画面右側立てかけて4輪あるのは走行タイヤ、右側は案内タイヤ等になります。
モノレールの集電装置
冬季に前面につけられる「排雪器」
多摩モノレールは冬になりますと、年に数回ではありますが降雪の影響を受けます。この装置は冬季になると連結器部分に付けられ、軌道上の雪を除くものです。
さて、時間が過ぎ撮影会の展示車両の入換が行なわれました。今度はノーマル仕様車が展示されました。
撮影会で展示された第10編成 ノーマル車両
多摩モノレールのノーマル仕様車ですが、この車両の多摩センター方先頭の側面は現在開催中の「ポップサーカス」の広告が付いていました。
さて、このイベントでは洗車体験や工作車体験乗車・トラバーサー・タイヤ交換作業の見学、さらには運転台見学が行なわれましたが、これらはいずれの整理券配布方式で実施されました。いずれも普段見ることができないところであることから、親子連れに好評で長い列ができていました。と、いうことでこれら体験イベントには参加できませんでしたが、一般参加可能な内容でポイントの転換実演がありました。
通常の鉄道とはことなり、多摩モノレールで採用された跨座式モノレールでは、レールの桁がそのまま稼動します。実際に間近で見ることができ、動作したときは歓声が上がっていました。側面からの見物でしたので、実際に動いていることを撮影することはできませんでしたが、その近くにポイントの動作する様子を現したパネルがありましたので、こちらをご覧下さい。
ポイント転換実演コーナー付近にあった展示
実際に、このようにポイントは転換します。
さて、ここで再び撮影会展示車両の入換がありました。今度は多摩Zoo車両が展示されました。
「高幡不動」の行き先表示で展示された第15編成 多摩Zoo車両
多摩モノレール全線開業時から数編成走っている多摩Zoo車両が展示されました。沿線にある多摩動物公園にちなんで、キリンやライオン・コアラなどが描かれた車両です。
車両撮影会の場所はどうしても逆光ぎみになってしまう場所で、午後になると太陽が留置線上の都営住宅の影になるという悪い条件ではありますが、普段これだけ近くの場所で多摩モノレールの車両を見る機会はないことから止むを得ないでしょう。
こうして、会場を後にしました。
多摩モノレールは1998年11月に立川北~上北台が開業し、2000年1月に多摩センター~立川北が開業しました。これまで南北間の輸送機関がなかった多摩地域において、地域間の流動と言う需要を生んだモノレールです。地域の人々にモノレールのことを広くしてもらおうと開催された一般公開イベントでしたが、やはり普通の鉄道車両とは違うモノレールの仕組みなどを良く分かりやすく展示がなされていたように感じました。
これからも、多摩地域の交通機関として地域に親しまれるイベントとして、来年以降の継続した開催に期待したいところです。
画像は特記以外 2006年11月5日 多摩モノレール基地見学会会場で筆者撮影
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
トップの写真のデザインって一編成だけかと思っていました。以前は青梅線沿線に通勤していたので、多摩モノレールもよく見ていましたが、最近は乗る機会がめっきり減ってしまいました。
投稿: melonpan | 2006.11.06 13:50
こんばんは。TBありがとうございます。
Kaz-Tさんが着いた頃、パスネットの列に並んでおりました。開門してすぐに到着しましたが、すでに長い列が出来ていて、果たして買えるのかどうか不安でした。特に目指していたカードがあるわけではなかったので、適当に持っていないカードを買ってきましたが、1時間近くも並ぶとは思いませんでしたねぇ(^_^;)。
今回初めて訪問しましたが、なかなかの充実ぶりに驚きました。今回は直前に千葉都市モノレールのイベントが行われたので、比較しながら見学することができました。
投稿: mattoh | 2006.11.06 20:00
コメントいただきまして、ありがとうございます。
melonpanさん>
検修庫で展示されていた編成は、最新の第16編成であると思っていたのですが、家に帰って画像をアップしてみたら第13編成であったということで驚きました。確か最新編成では行き先表示はLEDであったと思いましたので、今後検査から出場するとこのようなデザインになってくるのではないかと思います。
mattohさん>
トラックバックもいただきまして、ありがとうございます。
私も入口脇で売っていたパスネット購入の列に並んでいました。まもなくICカード「PASMO」が導入されますので、磁気式のパスネットカードはこの機会にすべて売りつくそうという狙いがあったと思われます。
モノレール車両基地の一般公開ということで、普通の電車とは異なるモノレールの構造などを知ることができました。その前の千葉モノレールの一般公開は行くことができなかったもので、こちらは懸垂式であることからまた違うシーンを見ることができたのではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2006.11.06 21:24
TBありがとうございます。現在、この見学会の記事を作成中につき(爆)、弊ブログからのTB、今しばらくお待ち下さい。下書き中のため、弊ブログの記事からも一時的に消えています。
この日は午前中、総武流山電鉄の一般公開に行き、予定より早く見学完了となったため、急遽行くことにしたもので(^^;)、会場に到着したのは、14時過ぎでした。実際に見てみると、制約の多い会場にしては、工夫の凝らされた展示が多く、大満足でした。
16時の終了までこの会場にいましたが、帰り際に来場記念のD形硬券がプレゼントされ、切符類の収集としても、意義のあるものになりました。
投稿: 栃木路快速 | 2006.11.07 12:44
度々のコメントすみません。来場記念の硬券はD形ではなく、当日発売された入場券と同じB形硬券(普通サイズ)でした。お詫びして訂正致します。
投稿: 栃木路快速 | 2006.11.07 19:36
栃木路快速さん、コメントありがとうございます。
多摩モノレールの一般公開でしたが、車両基地の留置線の上空は都営住宅になっていることや、跨座式のためレール脇には高圧の電気が流れていますので、撮影会は時間で車両が入れ替わる方法で実施されました。
やはり、検修庫での展示が普段見ることが限られ、また通常の電車と違うモノレールの仕組みが良く分かる展示であったように感じました。
また、来場記念の硬券は5階の資料展示室隣の観光案内コーナーでも、お子様向けの塗り絵などとともに配布されていました。自動改札が完備された近代的な交通で硬券というのも、なかなかの取り合わせではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2006.11.07 23:59
一部の編成の前面が塗装されていたのは初めて知りました。どうやら箱根ヶ崎辺りまでの延伸計画があるとか。
投稿: S | 2006.11.08 15:23
Sさん、コメントありがとうございます。
多摩モノレールの前面は、昨年度入線の車両ではオレンジと黄色のラインが入りましたが、今回検修庫で展示された車両はそれ以前に入線していますので、今後は順次この姿になっていくと思われます。
多摩モノレールは約93キロにも及ぶ路線網が、マスタープランに計画されています。その中で特に緊急を要する区間として、現在の上北台~多摩センターが開通しています。コメントにありますように、次期延伸計画として上北台からJR八高線の箱根ヶ崎までは、いつ着工するかという段階のようです。また多摩センターから先は、町田に向かって導入空間を確保すべき路線(道路の拡幅)として答申されています。箱根ヶ崎延伸も含めて実現するかどうかは流動的な状況で、それこそ未成線で終わったとしてもなんら不思議ではないように思います。
投稿: Kaz-T | 2006.11.08 23:15
よくのりました。ブラシが附いたのも雪の日にのったことあります。
ただ、意外と採算が取れていないという報道がありますが、その状態で延伸はきついかもしれません。
上北台から箱根ヶ崎だと都営バス(青梅出張所)のエリアに近いですね。その辺りを視野に入れていても不思議がないです。(当該区間は都営は20~30分毎・区間ごとに立川・西武が一緒のところもあります)
投稿: デハボ1000 | 2006.11.09 18:15
デハボ1000さん、コメントありがとうございます。
多摩モノレールの財務状況は確かに気になるところで、おっしゃるとおり採算という点では不明な部分はあります。しかし、この路線開業で多摩地域の南北方面の連絡は劇的に改善し、特に立川ではこのモノレールの恩恵を受け発展を遂げていますので、今後は徐々に採算が取れるようになるのではないかと思うとともに、箱根ヶ崎への延伸といったことが具体化するのではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2006.11.10 01:06
こんばんは、私も東武ファンフェスタの前に行きました。奇遇ですね。その模様をURLに入れておきましたので、御覧いただければ、さいわいです。
そうそう、ブログリストに当方のも入っていて、恐縮です。ありがとうございます。
投稿: 岸田法眼 | 2006.11.23 00:26
岸田法眼さん、コメントありがとうございます。
岸田法眼さんもこのイベントに参加されたようで、記事を確認しました。奇遇と申しますか、イベントとなりますとあちらこちらに出向いているもので、またどこかでニアミスするかと思います。
また、お知らせが遅れましたが、リンクに載せさせていただきました。
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: Kaz-T | 2006.11.23 20:40