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2006.10.15

小田急ファミリー鉄道展2006に行ってきました

10月も中盤に入った本日は、このイベントも毎年恒例となった小田急海老名車両基地で開催される「小田急ファミリー鉄道展」に、今年も行ってきました。

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今年も公開された小田急ロマンスカー 初代SE車3000形 2006年10月15日 筆者撮影

鉄道の日のイベントとして、毎年恒例になった小田急海老名車両基地で開催される「ファミリー鉄道展」は、昨日と今日で開催されました。今年も車両の展示や保守作業の実演、環境への取り組み、さらには各種グッズ販売も小田急グループに限らず相鉄・つくばエクスプレス・そして関西から南海電鉄が出展していました。

このイベントのメインはやはり車両の展示です。

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今年の「ファミリー鉄道展」で展示された車両

今年の並びはいずれも保存車で、なんとも渋い並びになりました。各種撮影してみました。

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今年は展示されたロマンスカー3100形NSE車

昨年は姿を見せなかった、小田急ロマンスカー車両で長きに渡り親しまれた3100形NSE車が展示されました。6両編成に短縮されていますが、外観は「さよなら運転」当時のままです。

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初期の高性能車2200形 小田原方先頭2202

昨年に続いて2200形も展示されました。

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小田急開業当初の車両 モハ1形 10

この車両は1927年に新宿~小田原を一気に開業させた小田急開業当初の車両です。小田急で廃車となったあと熊本電鉄に譲渡されたのですが、やがて熊本でも廃車となったあと創業時の車両ということで小田急に帰ってきました。その後開業当初の姿に復元して今日に至っています。自分はこのイベントはほぼ毎年参加していますが、モハ1形を見たのは初めてになります。

車両撮影はこれだけになりますが、同時に車内見学も行なわれていました。車両撮影よりもさらに長い列にならんでこちらも見学してきました。まずは、ロマンスカー3100形NSE車です。

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3100形「さよなら運転」時の装飾

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3100形NSE車の展望室

3100形NSE車は、小田急ロマンスカーで初めて運転台を2階に上げて展望室を設けた車両です。今でも人気の展望室は、いまだ乗車することは叶っていません。ある意味憧れの場所であったかと思います。
3100形NSE車の車内を3両ほど通り抜けますと、今度は2200形とモハ1形を見ることができました。

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2200形の新宿方 2201

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車内見学も行なっていたモハ1形

モハ1形については車内見学も行なわれていましたので、車内に入ってみました。その車内は、時代にして昭和初期の最先端であった電車の姿を垣間見ることができました。よくぞ熊本から戻してきたと感じました。

さて、これら車両から新宿方へ進みますとまた車両が展示されていました。

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車内見学の新宿方エリア

車内見学のためにいずれも長い行列になっていたこれら車両を撮影してみました。

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3100形NSEの新宿方の様子 連結器が出ている

3100形の新宿方は普段は格納されている連結器がむき出しになっていました。現役当時はまず見ることがなかった姿であるために撮影している人を多く見かけました。

その隣にはなじみの通勤型車が展示され、車内見学で行列ができていました。

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今年3月で引退した9000形 9001号車が保存され今回展示された

1972年に地下鉄千代田線直通用車両として登場し、そのデザインで人気があり小田急通勤車の顔であった9000形です。今年5月のさよならイベント実施後、この1両が残され今回展示されました。

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この車両も保存された 2600形 2670

1964年に登場し、2004年のさよなら運転後も海老名車両基地に留め置かれていた2600形も今回、新宿方先頭の2670号車が残され今回展示されました。外装は2003年の鉄道の日で再現された旧塗装のままです。

2600形は2004年まで、9000形に至っては今年3月まで実際に運行していた車両です。これら車両は小田急通勤型車として親しまれた車両であったと思いますが、1両のみ保存ということで残され鉄道の日のイベントで展示されるようになってしまったとは、感慨深いものを感じました。

これら車両見学エリアを出て再び物販ブースや軽食等の販売コーナーや模型運転などがありました。
このイベントでは、毎年会場内のチェックポイントが数箇所設けられ、それぞれのチェックポイントのクイズに答えてスタンプを集めるとペーパークラフトが貰えます。そのチェックポイントでこんな看板が出ていました。

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チェックポイントあった2008年登場のロマンスカー60000形MSEの看板

チェックポイントにおけるクイズのヒントとして掲出されていたこの看板は、2008年に登場予定の新型ロマンスカー60000形MSEが紹介されていました。また、この会場内に50000形VSEブルーリボン賞受賞を記念したパネル展示もあったのですが、その付近にあったモニターTVにはCGによる60000形MSEのプロモーションが流れていて、早くも実車の登場に期待させる演出がありました。

海老名車両基地の会場の展示は以上ですが、別会場で今年も3000形初代SE車が公開されましたので、これも毎年の恒例ではありますが、こちらも見に行ってきました。

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3000形初代SE車の小田原方は、引退直前「あさぎり」で活躍していた当時の姿

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3000形初代SE車運転台

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新宿方先頭3021号車に残る「ブルーリボン賞」受賞プレート

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新宿方はデビュー当初の姿

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再び小田原方先頭を撮影

1957年に登場した初代SE車3000形は、導入後に東海道線の函南~沼津間で行なわれた高速走行試験で当時の日本最高速度145キロをマークして小田急ロマンスカーの名を世間に広く知らしめたとともに、日本の鉄道に大きな足跡を残し東海道新幹線0系にも繋がった車両です。今年ロマンスカー50000形VSEが受賞した「ブルーリボン賞」の第1回の受賞車両でもあります。

こうして、海老名車両基地を後にしました。なお、このイベントは第2会場として海老名駅前にあるショッピングプラザ「ビナウォーク」でも開催され、各種グッズなどの販売がありました。

今年も盛大に開催された小田急ファミリー鉄道展、保存車両が増えたことから見所も多かった内容であったと思いますが、今回のイベントで展示された車両の多くは、私が少年時代に親しんだ小田急の代表的な車両であったことから、それだけ時代が流れてしまったことを感じさせずにはいられませんでした。

来年も海老名の地で、これら車両にまた会えることをぜひ期待してみようかと思います。


画像はいずれも2006年10月15日 海老名車両基地「小田急ファミリー鉄道展2006」会場で筆者撮影


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コメント

こんばんは。
私も14日に訪れましたが、あまりの待ち時間に、9000形はパス、別会場の3000形もパスしてしまいました。3000形は待って見るだけの価値があったなと後悔しています。次の機会には、是非とも見てみたいです。

投稿: テームズ | 2006.10.15 23:40

テームズさん、コメントありがとうございます。

今回のイベントは2600形と9000形が、車内見学エリアのみでしか撮影できなかったことから、大変な待ち時間になったようです。私も2600形・9000形については撮影だけで車内見学はしませんでした。
また3000形も並んでいましたが、小田急海老名の鉄道の日イベントでは、この3000形を見に行くことに価値があると思っていますので、来年になってしまうかと思いますが、その際はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

投稿: Kaz-T | 2006.10.16 01:13

こんばんは。今、TBを送信させていただきました。

今回は、とにかく展示車両が大きな目玉だと思いました。モハ1形、2200形、3100形とお馴染みの面々のほか、2年にわたり放置され続けた2600形や9000形など、往年の名車総動員であったと感じます。それにしても、私鉄ブースに南海が来ていたのはびっくりしました。
ところで、文章中で2600形の先頭車の車番が「2610」になっていますが、保存されているのは「2670」です。また、製造初年はが1963年になっていますが、実際は1964年です。
長文失礼しました。

投稿: でんしゃ | 2006.10.16 01:23

こんばんは、先日はトラックバックによるご案内どうもありがとうございました。
網羅的に今回の展示内容を紹介された記事を拝見していますと、小田急は今回いかに懐かしの車両に重点を置いているかということが改めて伝わってくるようです。私自身もその一人なのですが (^^;)、そういう普段見られない秘蔵の車両につられて会場に殺到した人が今年はひときわ多かったのではないかと思います。展望席越しに見た3100形を取り巻く人人人……混雑時はどれほどだったかが良く分かりました (^^;
さて、でんしゃ様もご指摘されていますが、基本的に小田急の車両番号のつけ方は、下2桁が00〜49であれば電動車、50〜99であればモーターなしの制御車または付随車となっています。そして、2400形以降の通勤車の先頭車には電動車がありませんので、先頭車の番号の下2桁が10になることはまずないと考えられます。ご参考下さい〜(^^

投稿: おっとっと | 2006.10.17 00:30

コメントいただきまして、ありがとうございます。

でんしゃさん>
今回のイベントは、保存車が揃った内容であったと感じましたが、3000形SE車に3100形NSE車そして2600形に9000形と、自分が少年だった時代に小田急の車両として親しんだ車両でしたので、もうそんな時代になったのかと感じました。
2600形の車両番号と製造年についてのご指摘ありがとうございました。訂正いたしましたので、ご確認ください。

おっとっとさん>
今年の小田急海老名のイベントは、おっしゃるとおりで懐かしの車両が目玉であったと感じました。しかもそれら車両の多くが自分がリアルタイムで見た・乗車したことがある車両であることからなおさらです。創業当初のモハ1形とあわせましても、これだけの保存車両が展示されるとならば多くの人が集まったのは無理もありません。
また小田急の車号の付け方についてのご教示ありがとうございます。元は自分のタイプミスによるものですが、ご丁寧なご指導をありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。

投稿: Kaz-T | 2006.10.17 01:03

Kaz-Tさん
確認いたしました。また、TBありがとうございます。

おっとっとさん
「2400形以降は・・・」とありますが、9000形は先頭車が電動車となっています。揚げ足取るようですいません・・・。

では。

投稿: でんしゃ | 2006.10.19 01:06

でんしゃさん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおりで9000形の先頭車はデハになります。9000形で10両編成になると8M2Tという強力編成で、地下鉄に乗り入れていましたが、今となっては思い出になってしまいました。

投稿: Kaz-T | 2006.10.21 11:27

こんにちは、時々このページを拝見させて頂いているMAKIKYUと申します。
こちらはこのイベント、小田急ファンを自負していながら今年は不参加ですが、モハ1形の登場は注目ですね。(こちらはまだ実物を見た事がありません)
それと3100形の展望席ですが、こちらは小田急に関しては興味の対象が専ら通勤車という事もあり、他のロマンスカーも含めて未乗車で、首都圏住まいでありながらも展望席に乗ったのは名鉄のパノラマカー&パノラマスーパー程度です。

投稿: MAKIKYU | 2006.10.24 12:58

MAKIKYUさん、弊ブログにようこそお越しくださいました。いつもご覧頂きまして、また今回はコメントをいただきましてありがとうございます。

毎年出向いている小田急海老名のファミリー鉄道展で、モハ1形は初めて見ました。今回は展示車両が充実していたと感じましたが、これら展示車両の多くは自分が少年時代に親しんだ小田急の代表的な車両ばかりであったためどこか感慨深いものを感じました。

私もロマンスカーの展望車は未だ載ったことがありません。いつまでも憧れの列車であってほしいと思っています。

投稿: Kaz-T | 2006.10.26 00:54

この記事へのコメントは終了しました。

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