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2006.08.26

JR東京総合車両センター「夏休みフェア」(2006)に行ってきました。

さて、本日開催されたイベント、2つ目はこれも毎年この時期に開催されている、JR東京総合車両センターの一般公開イベント「夏休みフェア」です。こちらにも行ってきました。

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今年の東京総合車両センター「夏休みフェア」で展示された車両 左から、伊豆急2100形「リゾート21・黒船電車」・E257系500番台「わかしお・しおさい等房総特急」・配給車クモル145・京葉線205系 2006年8月26日 筆者撮影

今年も行ってきた東京総合車両センターのイベント「夏休みフェア」、大井町駅を降りて会場へ入ると、今年もこの車両が出迎えてくれました。

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東京総合車両センターで展示されている クモハ101-902

現在のJRで活躍する電車の基礎となった101系通勤型車の試作車で、この東京総合車両センター(当時は大井工場)で製造された車両です。中央線快速に投入され、この車両に施された「オレンジ色」が現在でも中央線快速のラインカラーになっています。方向幕は今年は「氷川」で展示されました。青梅線の終点の駅で現在は「奥多摩」と称している駅です。また、側面の窓にはこんな表示が付けられていました。

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101系に付けられて展示されていた「婦人子供専用車」サボ

現在、各地・各路線で主にラッシュ時間帯に「女性専用車」というのが設定されていますが、中央線快速はこのはしりとされている路線で、古くは明治の時代から存在していたとのことです。時代を感じさせる「婦人子供専用車」は中央線では1970年代前半までラッシュ時間帯に設定されていたとのことです。

毎年、東京総合車両センターのイベントの入り口で出迎えてくれるこの101系も、来年大宮にオープンする「鉄道博物館」に収蔵されることになっていますので、この地で見ることができるのは今年が最後になります。

さて、101系を過ぎて各種体験コーナーに入る手前に「東京総合車両センター」の掲示板で、毎年話題になる「工事情報」の掲示があります。今回の掲示の内容は、すでに実施済みのE217系東海道転用や、113系の房総転用、113系2階建グリーン車の211系化といった内容や、デジタル無線の更新といった内容がありましたが、その中に気になる項目があり、今回も三鷹電車区の中央総武各駅停車の209系500番台を京浜東北線へ転用改造が実施されるそうです。その事由として、車体保全工事の予備車とともに「先行量産車置き換え」という文言も見受けられました。今後、この改造が実施されることにより、現在の京浜東北線209系の量産先行車(試作車)は3編成、すべて置き換えられることになります。

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「工事情報」掲示板に掲載されていた209系転用改造の記述部分

この掲示板の前を過ぎて、各種体験コーナーなどがある建物の中に、青帯の209系500番台が入場していました。

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入場していた京浜東北線209系500番台

この光景を見て、すでに転用改造が始まったのかと思いましたが、車号を見てみますとすでに京浜東北線に転用済みの編成であったことが分かりましたが、いずれはこの仕様の編成も増えることになります。

その先の別の建物では、今年も車体の上げ下ろし実演が行なわれていました。

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車体上げ下ろしで、クレーンで車体が吊り上げられた状態 今年の実演車両は常磐線各駅停車・地下鉄千代田線直通用の203系

ここからさらに別の建物の中で休憩所と車掌体験コーナーになっていた車両がありました。

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休憩所になっていた京葉線205系

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車掌体験コーナーになっていたE217系

これら車両の向かいで、今年も車両の展示がありました。まずは東京総合車両センターで保存されている車両です。

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展示された東京総合車両センターで保存されている車両

これら車両をそれぞれ撮影しました。

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JRで現存する最も古い電車 ナデ6141

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戦前・戦後の特急列車の最後尾を飾った展望車 マイテ39

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晩年は鶴見線大川支線(武蔵白石~大川)で活躍していた クモハ12 053

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車両基地でのい入換や回送用に使用された牽引車 クモヤ90

この展示は昨年と同じ内容で、全く同じ配列ではあります。しかし、この中のナデ6141とマイテ39は、来年大宮にオープンする「鉄道博物館」に収蔵されることになっていますので、東京総合車両センターで展示されるのは今年が最後になります。

ここからさらに別の車両展示がありました。

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今回のイベントで展示された車両

これら車両についても撮影してみました。

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房総方面への特急として活躍しているE257系500番台

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かつて、工場から各地の車両基地へ車両の部品などを輸送した配給車クモル145 現在では駅改良によるエスカレーターなどの輸送に使用されたことがある

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205系の京葉線仕様車

さて、これら車両の隣には今回、伊豆からこの車両が東京総合車両センターにやってきました。

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展示された伊豆急2100形「リゾート21・黒船電車」

黒い車体になった伊豆急の看板列車「リゾート21・黒船電車」が展示されました。車内の見学も行なわれていました。また、この付近で伊豆急の展示や伊豆急のグッズ販売も行なわれました。

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展示された、伊豆急「リゾート21」などに使用されたヘッドマーク

さて、ここからさらに進みますと展示車ではありませんが、こんな車両を見ることができました。

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東京総合車両センターの入換車

総合車両センターなどの工場では時として、このような車両を見ることがあります。この車両は101系から改造されたのでしょうか?もう、車両としての籍は無いと思いますが、工場の中の入換用として使用されています。よくぞ残っていたと感じる車両です。

東京総合車両センターのイベントでは、毎年試乗体験があります。今年は205系で行なわれました。

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試乗体験で使用された205系500番台

この205系は500番台に区分される車両で、相模線で使用されています。しかし、方向幕に「大月」が入っているとは思いませんでした。

と、いうことで、午後から東京総合車両センターのイベントに出向いたもので、あっという間に3時の終了時刻になりました。

夏休みの思い出として、十分に印象に残るイベントであったと思います。また、今年のイベントでこの会場では最後になる車両の展示を見ることができたのも大きな収穫でした。

これからも継続した開催を希望するとともに、鉄道博物館に収蔵される車両の跡に、どんな車両が展示されるのか、楽しみでもあります。


昨年の東京総合車両センター「夏休みフェア」の記事はこちらです。


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■■美味しくなあれ 蒼天丼■■さん

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コメント

さすがに充実した展示内容ですね。209系の試作車はやはり淘汰されるのですね。経年から言えば、まだまだのはずですが、やはり「寿命半分」は本当だったのでしょうか?

Primera

投稿: Primera | 2006.08.27 05:47

E257系にも内部も公開して欲しかったです
しかし101系を見るのは初めてです

投稿: 如月瑞穂 | 2006.08.27 11:51

コメントいただきまして、ありがとうございます。

Primeraさん>
東京総合車両センターは、毎年このように展示車があります。この中には鉄道博物館に収蔵されることになっている車両もありますので、今年の展示車両の中にはここでは最後の展示となる車両もあります。
毎年、話題になる工事情報で、ついにといいますか、209系の試作車3編成が置き換えられるという公式情報が出ました。通常の車両であれば経年による置き換えはまだ先ですが、「寿命半分」というコンセプトで製造された209系の試作車ややはり寿命となったようです。今後、首都圏における車両の取替えは、早いローテーションで周ることになりそうです。

如月瑞穂さん>
今回のイベントは午後から参加したもので、リゾート21・黒船電車の車内見学はままなりませんでした。確かにE257系の車内公開もありではないかと思います。
また101系は、この東京総合車両センターで試作車の1両が保存されています。この車両は、来年オープンする鉄道博物館に収蔵されることになっていますので、ここで見ることができたのは今年が最後になります。今となっては秩父鉄道で現役では走っていますが、JRではこの車両が保存されている他、東京総合車両センターで入換車になっているのが残っているのみになります。

投稿: Kaz-T | 2006.08.28 22:07

★ 25日に横須賀線で横を通った際に
  E257系500番台が居たので、何かなと
  思った次第です。

  101系の「婦人子供専用車」の看板は
  懐かしいです。三鷹から四谷まで先頭車両に
  乗った記憶が蘇ります。
  当時のラッシュも凄かったです。
  新宿を過ぎるとホッとしたのを憶えています。

投稿: SDTM | 2006.08.29 04:05

SDTMさん、コメントありがとうございます。横須賀線で大崎付近の湘南新宿ラインなどの線路をオーバークロスする場所でしょうか?26日に毎年恒例の一般公開イベントが開催されました。同時に伊豆急からリゾート21・黒船電車もやって来ました。

ここに保存されている101系は、東京総合車両センターの前身である大井工場で製造されました。中央線で活躍したこの車両は、来年大宮にオープンする鉄道博物館に収蔵されることになっています。自分の母も、まだ学生だったころに中央線に連結されていたとはっきり覚えている「婦人子供専用車」は、今日の「女性専用車」のはしりです。今は緩和されてきているとはいえ、中央線の混雑は相変わらず激しいものがあり、それこそ「婦人子供専用車」が連結されていた時代は、今からでは想像もできないような混雑だったのでしょう。時代は繰り返すといったところでしょうか?

投稿: Kaz-T | 2006.08.30 21:49

以前はジョー万太郎と名乗っていましたが、今後は特急あらかわとネーム変更をしてコメントします。
東京車両センターの見学ですが、私は出庫する山手線のE231系と保存されているのクモハ12形の出会いなどでは通勤電車という血がつながっていても、世代によって通勤電車でもまったく違うことを実感させられました。旧型電車から最新電車までバラエティに富んだ展示がこの夏休みフェアの魅力ではないかと思います。
E257系は、回送以外にもイレギュラーな行き先を出していて、あやめ祭り号、ウィングエクスプレスなどを出していました。幕にはない柔軟さがLEDの売りかもしれません。

投稿: 特急あらかわ@ザ・日記パレード | 2006.09.01 02:51

特急あらかわさん、コメントとトラックバックをありがとうございます。ハンドルネーム変更の件、了解しました。

さて、東京総合車両センターのイベントは、毎年充実した内容の展示となりますが、おっしゃるとおりで、クモハ12から73系(クモヤ90の種車)、さらには入口の101系、そして車両基地のE231系と通勤型電車の歴史を感じることができるイベントであったと思います。
E257系500番台も、自分が見たときは特に何も表示をしていませんでしたが、確かにLEDですとソフトを変更するだけで多様な表示ができるようで、普段見ることはもちろん「こんなのもあるのか」と思わせる意外な表示も出現しますので、それだけ普及したのではないかと思います。

投稿: Kaz-T | 2006.09.01 23:29

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