この花火大会が花道か? 東急大井町線8000系
今日は、二子玉川付近の多摩川河川敷で「川崎市制記念多摩川花火大会」が開催されました。
この花火大会にあわせて東急田園都市線・大井町線は特別ダイヤになり田園都市線では夕方以降急行はすべて各駅停車になって本数も増発、大井町線でも増発が実施されました。
この花火大会に伴う大井町線の増発列車に、まもなく引退とうわさされる8000系が使用され運用に就きました。
二子玉川での花火大会開催に伴う大井町線増発列車に充当された8000系8001F 2006年8月19日 中延で筆者撮影
弊ブログでは先週、東横線の8000系を話題としましたがこの日は見ることができなかった大井町線の8000系、東横線から転用8590系の3編成目となる8693Fが運転を始め、いよいよ8000系の撤退秒読みともいえる段階になったと感じました。
そこで、今回の花火大会関連で8000系が運用に入るのではないかと思いまして、花火大会会場最寄となりごった返した二子玉川に行ってみました。大井町線の来る列車が8090系・8500系・8590系が続々と到着し折り返して行ったのですが、やがて特別ダイヤになる時間帯になり田園都市線中央林間方から大井町線ホームへ回送で同線用の8000系がやって来ました。
回送でやってきた大井町線8000系8001F 2006年8月19日 二子玉川で筆者撮影
大井町線でも8000系は数を減らして、現在残っているのはわずかに1編成のみの状況で、最後まで大井町線に残っていたのは8000系のトップナンバーである8001Fです。今日は、花火大会開催による増発列車として運行番号「111」で運用に就きました。
大井町行きとするための方向幕動作中のワンシーン 二子玉川・中央林間方先頭になる8002 2006年8月19日 二子玉川で筆者撮影
二子玉川到着後、大井町線大井町行きのコマまで結構方向幕が動作しました。その間で分かりにくいと思われますが上画像のようにかつての東横線の急行表示「急 桜木町」といった表示も一瞬ではありますが見ることができました。
撮影後、この8001Fに乗車して中延で下車して、折り返してきた二子玉川行きを撮影してみました。
花火大会会場へ向かう乗客を乗せて増発された大井町線二子玉川行きとして8002を先頭に走行している8000系8001F 2006年8月19日 中延で筆者撮影
さて、再び8001が先頭になった大井町行きを撮影しようと思ったのですが、時間帯的に逆光になり日差しも強いことから撮影場所を考えた結果、周囲をビルで囲まれた自由が丘で撮影してみました。
二子玉川で折り返してきた8001F 2006年8月19日 自由が丘で筆者撮影
こうして、大井町線に残っていた8000系を撮影することができました。
いつのまにか、大井町線でも8000系は最後の1編成となってしまいました。最後まで残っていたのがトップナンバー8001Fというのも奇妙なめぐり合わせです。また現存する8000系で唯一の赤帯が入った車両でもあります。そんな大井町線の8000系も、この編成のみとなり今後いつまで見ることができるのか、もしかしたらこの花火大会の増発列車が最後の運行ではないかとも感じます。
東急8000系は1969年に登場した東急初の20m4ドア車で、界磁チョッパ制御やワンハンドルマスコンといった当時の最先端技術をいち早く取り入れた画期的な車両でした。この時代、沿線人口の増加などで輸送人員が増え、旺盛な東急の需要に応えてきた車両でもありました。実に37年にもわたって活躍した8000系8001Fの最後とも思われる姿です。二子玉川の引上線での折り返しの際に、夜空に打ち上げられた花火を彼はどんな想いで見ていたのでしょうか?
東横線に続いて大井町線の8000系の姿も撮影することができました。東横線で最後の活躍をしている仲間も合わせまして、これまでの活躍を称えるとともに、最後の日まで無事に走り抜けてほしいと思います。
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コメント
こんばんは。このたびはトラバありがとうございます。
当ブログからもトラバ設定させていただきました。
それにしても、東横線も大井町線も8000系が最後なのですね。私が物心ついたときには既に一定の勢力を築いていて、中・高・大・社会人と毎日お世話になった電車ですから、その引退は非常に悲しいものがあります。
何とか無事に最後の日を迎えてほしいと思います。
私は8000系を語ると個人的な思い入れが炸裂してしまいますが、平に御容赦下さい。
投稿: さすらいの8143 | 2006.08.19 23:29
こんばんは、でんしゃです。今回は、TBおよびコメントありがとうございます。TBする記事がかぶってしまっていますが、こちらからもTBを送信させていただきました。
この塗装の8000系がなくなるのは、本当にさびしいです。まだ公式発表などは出ていませんが、ひっそり消えていってしまうかもしれませんね・・・。その日まで、無事に任務を続けてほしいですね。
投稿: でんしゃ | 2006.08.20 20:09
コメントいただきまして、ありがとうございます。
さすらいの8143さん>
トラックバックも頂きまして、ありがとうございます。
東急8000系は、当時の最先端技術を搭載した一時代を代表する車両であったと思います。8000系の思い出も尽きないことでしょう。あれほど多く存在していた東急8000系がまもなく全廃ともいわれる時期がこんなに早く来るとは思わなかった、というのが正直な感想です。
でんしゃさん>
今回もトラックバックを頂きまして、ありがとうございます。
いつの間にか大井町線でもこの1編成だけになってしまった8000系、置き換え用の8590系も3編成目が導入されたことからいよいよ終焉になってきたと感じます。おそらくこの花火大会関連で運用に就くであろうと思ったもので、出向いて撮影することができましたが、これからどうなるのか、それこそひっそりと運用を離脱してしまうのか、気になります。
投稿: Kaz-T | 2006.08.21 00:05
東急8000系は、乗車したことがあまり多くないですが、古さを感じさせない車内が何よりも印象的でした。オールステンレス車の場合、どうしても車体の老朽化などは目立たないのかもしれません。なので、目に見えない部分で痛みが出ているのかもしれません。この電車は、初めて写真を見たとき、運転台がT字型ワンハンドルマスコンでした。T字ハンドルは、デビューした60年代の末期にしてはかなり珍しかったかもしれません。今でこそ、京成や京急、京王など他社も採用しているが、この点でも8000系の功績は大きいかもしれません。
投稿: 特急あらかわ | 2006.09.01 03:00
特急あらかわさん、コメントとトラックバックをありがとうございます。
オールステンレスの車体だけに見た目では老朽化が進んでいるようには思えないのですが、やはり性能面などが陳腐化してしまうのは止むを得ないのではないかと思います。その代表ともいえる東急8000系もいよいよ残りわずかの状況になってきました。
この車両はデザイン的には合理性しか感じられませんが、T字型ワンハンドルマスコンと界磁チョッパ制御を初めて採用した、当時の最先端の車両でした。
まもなく、東急線からは姿を消してしまうかと思いますが、これら装備を初めて搭載した車両としての功績はおっしゃるとおりで、大きいと思います。
投稿: Kaz-T | 2006.09.01 23:34