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2006.07.23

浜松工場「新幹線なるほど発見デー」に行ってきました

今日浜松に行ってきた理由ですが、もう皆様方想像されたかと思いますが、JR東海浜松工場でイベント「新幹線なるほど発見デー」が開催されました。そのイベントに参加してきました。

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浜松工場「新幹線なるほど発見デー」で展示された、来年夏より運転を開始する東海道新幹線の新型車両N700系 2006年7月23日 筆者撮影

浜松工場は、東海道新幹線の車両を主に整備している工場です。毎年開催されている恒例行事で、今年は昨日と本日と2日間開催されました。

浜松駅からはシャトルバスで会場入りするのですが、浜松駅の時点でバスに乗車するのに30分以上待ちと盛況でした。また、夏休み期間中ということで、旅行会社が企画したこのイベント参加ツアーもあったようで、なかなか人気のイベントであるようです。
そのシャトルバスに乗車し、着いた会場で受付を過ぎまずは、整備線に停車中の新幹線車両を撮影してみました。

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整備線で展示された現在の東海道・山陽新幹線の主力700系

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やはり整備線で展示された東海道・山陽新幹線で活躍している300系

この場所では、事前申し込み抽選で運転台見学の場所になっていました。また別の整備線に停車中の700系もっ撮影してみました。

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別の整備線に停車していた700系

普段は、駅ホームからでしか見ることはできず、近年ではそのホームに安全柵ができてしまったことからこのイベントは、新幹線車両の前で記念撮影ができるということで主に親子連れの大変な人だかりができていました。

さて、この整備線の脇で展示されていた車両がありました。この車両の先頭部にはさらに人が集まっていました。
今回のイベントの目玉というべき、来年夏より営業運転を開始する為現在試運転中の東海道・山陽新幹線の新型車両N700系が展示されていました。

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今回の展示車両の目玉 来年夏より営業運転開始する新型車 N700系

このN700系をさらに撮影するために16号車(東京方)から1号車(博多方)へ進んでみました。

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N700系車体側面に描かれたロゴ

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N700系 1号車方先頭部

これまでの700系よりもさらに先が長くなり、鋭い形状になった先頭部、この車両は東海道区間においては車体傾斜機能により曲線でも速度を落とさずに走行でき、山陽区間では時速300kmで走行できるという性能を持っています。来年夏、日本の大動脈に登場するN700系、楽しみな車両となりました。

さて、N700系からさらに先に進みますと、また車両の展示があります。まずは普段なかなかお目にかかれない、あの車両が展示されていました。

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新幹線の線路・架線・信号関係の検測を行なう「ドクターイエロー」T4編成

新幹線の線路や架線などは、車両が常に時速200km以上の高速で走行するために、在来線以上に厳しい検査が必要になります。新幹線の線路などを守る車両として、何日かおきに走行している黄色の車体の新幹線「ドクターイエロー」です。

その隣には、懐かしいあの顔の姿がありました。

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東海道新幹線開業時からの車両0系

300系、700系と来て来年夏、N700系に進化する東海道新幹線、その開業時から長きに渡って親しまれてきた車両といえばこの0系でしょう。JR東海でも先頭車1両がこのように保存されています。N700系の鋭い流線型を見たあとでこの0系を見てみますと、懐かしいといいますか、やはり「絵本」などで描かれた新幹線ということで、どこか親近感を覚えるのは私だけでしょうか?

この0系の後ろには、憧れだった新幹線車両が展示されていました。

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一時代を築いた100系の先頭車

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100系のシンボル車 2階建食堂車

国鉄末期からJR発足当初にデビューし一時代を築いた100系です。この車両は、中間に2階建車を組み込み1両は食堂車で、もう1両はグリーン車で個室もあった、新幹線車両である意味憧れがあった車両であったと思います。私自身、その後100系の食堂車で食事をした体験こそしましたが、グリーン車の個室は結局乗れずじまいでした。今となっては、新幹線に食堂車があったことさえ過去の歴史になってしまいましたが、かつてこんなに憧れを抱かせた車両が存在していたということをぜひ、これからも伝えてほしいと思います。

100系の隣には、今日の東海道新幹線の進化の過程で出現した試験車両が展示されていました。

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700系の元になった300X高速試験車両

この車両は、新幹線のさらなる高速化を目指して製造された試験車両で300Xと呼ばれました。営業線で時速443kmをマークした車両でもあります。700系に繋がったデーターを提供して早くも役目を終えましたが、その先頭車がこのように保存されています。

さて、懐かしい新幹線も展示されていましたが残念ながら100系は会場内からはこのような側面部分からしか見ることはできませんでした。やはり前面部も見てみようと思いまして一旦会場を出て、このような場所から撮影してみました。

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浜松工場前にある踏切

浜松工場の入場・出場するための線路上にあるこの踏切は、非営業線とはいえ「新幹線が渡る踏切」として、知る人ぞ知る踏切です。この画面左側の金網の中にカメラのレンズを入れ、デジタルズーム域限界まで拡大してこんな画像が撮影できました。

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会場で展示された100系の先頭部

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「ドクターイエロー」も撮影できた。

さて会場に戻ると、今度は工場内の展示・実演です。やはり目玉は「車体上げ・載せ作業実演」でした。

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車体上げ・載せ作業実演中で、クレーンで吊り上げられている700系先頭車

新幹線の車体が吊り上げられるというところで、大変な人だかりで特に車体が吊り上がったときは歓声が上がっていました。

さらに、こんな展示がありました。

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N700系のモックアップ

このあと、次は体育館内の展示コーナーに行ってみました。

ここでは、N700系を始めとした新幹線紹介や鉄道模型の実演、さらには「超電導リニア」インフォメーションコーナーもありました。

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展示されたN700系のパンタグラフ

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展示されたN700系のグリーン車の座席

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新幹線紹介コーナーのパネル展示

浜松工場の新幹線に関する展示は以上ですが、この工場では在来線の車両の検査・修繕も行ないます。また在来線の車両も保管しています。今回のイベントでは、これら車両の展示もありました。

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車両基地で牽引車として配置されていたクモヤ90

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東海道線などで活躍した111系モハユニットのトップナンバー モハ110-1・モハ111-1 なお先頭車クハ111-1は佐久間レールパーク(飯田線中部天竜駅構内)で展示されている。

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戦時下で貨物輸送用に大量に製造された貨車 トキ900 現存しているのはこの1両のみ

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東海道線などで貨物列車などの先頭に立っていた機関車 EF65 111

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特急列車など、東海道線などで優等列車牽引で活躍した花形機関車 EF58 122

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鉄道発展期に輸入されてきた電気機関車 ED18 2

EF58 122とED18 2はつい最近まで、飯田線で「トロッコファミリー号」などの牽引機として、また各種イベントでも使用されてきましたが、製造されて時が過ぎ部品も底をついてしまったのでしょうか、工場で保管という状況になりました。「トロッコファミリー号」の運転も終了してしまったようで、この2台の機関車が浜松工場でこれからも保管されることを希望したいところです。

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冬季の除雪に活躍するディーゼル機関車 DE15

こうして、浜松工場のイベントは盛大に開催されました。残念ながらあいにくの天候でしたが、N700系が展示されるとあってか大変多くの人が訪れました。特に親子連れが多かったのが印象的で、やはり新幹線のイベントということで人気があったのでしょう。

日本の大動脈を担い、我が国の鉄道の看板ともいえる東海道新幹線のイベントでした。毎年開催されてきたイベント、夏の思い出作りのためにも来年以降の継続した開催にぜひ期待したところです。


画像は特記を除いてすべて2006年7月23日 浜松工場「新幹線なるほど発見デー」会場で筆者撮影


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mattohさん

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コメント

 こんばんは。私もおととい行ってまいりましたが、たくさんの人で賑わっておりましたね。熱心な鉄道ファンの姿よりも家族連れのほうが圧倒的に多かった気がします。

 とはいうものの、展示されていた車両などはなかなか濃い内容でして、子供から大人まで十分楽しめる内容でした。個人的にはN700系を見ることが出来たのが満足でしたが、往年の新幹線車両も展示されていて、会場内新幹線一色といった雰囲気でした。

投稿: mattoh | 2006.07.24 21:46

mattohさん、コメントとトラックバックをありがとうございます。

自分は日曜日に行ったのですが、土曜日はきれいに晴れたようで、あいにくの天気だった日曜日からして見ますと羨ましくもあります。

今回のイベントはこれかた登場するN700系から、長きに渡って親しまれた0系や100系、さらにはドクターイエローや在来線の保存車など、内容盛りだくさんのイベントであったと思います。おっしゃるとおり、新幹線のイベントということで親子連れが目立った会場でしたが、それを意識したイベントであったと感じます。

投稿: Kaz-T | 2006.07.25 00:42

N700系の先頭形状はとても複雑な曲線で構成されているのですね。これまでの雑誌の写真ではそこまでわかりませんでした。

また、100系は今見てもスマートですね。2両目に2階建て、というのが新鮮です。

Primera

投稿: Primera | 2006.07.28 06:23

Primeraさん、コメントありがとうございます。

N700系は、ご覧のような鋭い前面をしています。おっしゃるとおり複雑な曲線の構成は、空気抵抗などいかにロス無く走行するかという点で選定されたと思われます。

100系については、先頭車と2階建ての食堂車が保存されています。今回の展示方法は100系の先頭車と2階建食堂車、その後ろに0系が連結された3両編成という姿で、現役当時はまずありえなかった編成になります。
しかし、これらの車両はもう過去の車両になってしまいました。ぜひこれからも保存・展示を期待したいところです。

投稿: Kaz-T | 2006.07.29 01:00

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