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2006.06.18

南海の空港アクセス特急「ラピート」

さて、南海電鉄旅行記もいよいよ大詰めとなりました。このシリーズ、最後は南海電鉄の看板列車でしめたいと思います。

南海電鉄沿線の泉州沖の海上に1994年、国際空港が開港しました。関西国際空港です。
我が国初の24時間運用空港として、また関西地区から世界の空へ向かう空港として鳴り物入りでオープンしました。この開港にあたり、JR西日本とともに空港アクセスを担うことになった南海電鉄では、専用の特急車を登場させました。「ラピート」の愛称がついた50000系です。私は、この列車に運行開始の日に乗車したという思い出深い列車でもあります。

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現在の南海電鉄の看板列車 50000系 特急「ラピート」 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影

南海電鉄50000系は、ご覧のようないでたちです。デビュー当初はその強烈なインパクトあるデザインで人気を博し、1995年に鉄道友の会「ブルーリボン賞」を受賞しています。現在でもそのデザインが陳腐することなく、活躍しています。またラピートは停車駅の違いで「ラピートα」と「ラピートβ」があり、「ラピートα」は途中、新今宮・天下茶屋・泉佐野・りんくうタウンに停車し、「ラピートβ」はこの他に堺と岸和田に停車します。

さて、関西国際空港は開港して10年以上過ぎました。その後、航空の自由化などから国内線は大阪伊丹空港へシフトするようになり、また国際線も思ったほど乗り入れが無く、現在では神戸にも空港が開港したことから当初の目論見ほどの利用は無いようです。それは南海の「ラピート」の利用にも現われていて、車内の様子を見るとレギュラーシート車の乗車率は空席がある状況で、一方2両連結されているスーパーシート車はほとんど利用客がいないという散々な状況になっています。運転開始時は難波~関空をノンストップ最速29分で結んでいた「ラピートα」は現在では新今宮・天下茶屋・泉佐野・りんくうタウンにも停車するようになってしまいました。
さらに1編成、広告が入った編成も存在しています。

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「オムロンセキュリティーソリューション」の広告が描かれた「ラピート」 2006年6月18日 新今宮で筆者撮影

さて、南海の看板列車である「ラピート」に今回も乗車しました。今回の東京へ戻るルートとして関西空港から飛行機で羽田に戻るという経路を選択しました。時間等の兼ね合いで泉佐野から乗車しましたが、泉佐野から関西空港まではレギュラーシート車に限り特定料金100円で乗車することができます。乗車してみて車内は閑散としていた状況でしたが、この車両独特の円形窓や、車内の空間はデビュー当初のままでしたがとことどころで陳腐化している部分が見受けられました。

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関西空港に到着した「ラピート」 2006年6月18日 筆者撮影

関西空港開港とともに、その強烈なインパクトあるデザインで注目を集めた特急「ラピート」。現在関西国際空港は2本目の滑走路が建設中です。運転開始当初のインパクトはそのままに、再びの活気を期待したいところです。

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コメント

高校出るまで大阪にいて、現在は東京に住んでいます。関空も何度か使っていますし、ラピートも何度か乗っています。

なんばからラピートに乗るとあっという間に関空に着くんですが、心理的には関空ってものすごく遠いんですよ。成田空港くらいに遠い。

ラピートのスーパーシートもビールのサービスなくなってしまったし、最近はレギュラーばかりです。それ以前に伊丹便ばかり。

投稿: kmaeda | 2006.06.19 00:51

ラピート、かっこいいですよね。こないだアキバで中古ですがマイクロエース製Nゲージの限定セットが10000円位で叩き売りされてましたので、あやうく衝動買いしそうになりました・・。停車駅増えたのですねぇ。小田急のさがみ並みですな。やはりたった30分の乗車でスーパーシートは不要なんですかねぇ。

投稿: red star | 2006.06.20 22:05

コメントいただきまして、ありがとうございます。

kmaedaさん>
おっしゃるとおりで、関西空港は大阪市内からですと確かにラピートに乗ればあっという間に着くとはいえ、心理的に遠いと感じるのはなるほどで、航空会社も大阪伊丹空港へシフトしさらには神戸にも空港が開港した今、必然的に関西空港は利用されなくなってしまうことに異論はありません。それが先日見た、ラピートの閑古鳥が鳴いている状況に繋がってしまうのは、いかんともしがたいのではないかと思います。

red starさん>
現在の我が国の鉄道車両で、最もインパクトがある外観を持つ車両といえば間違いなく南海「ラピート」であると思います。それだけ強烈なインパクトを感じます。
さてラピートは、近年の関西空港の利用率低下の影響で、今のダイヤでは速達タイプの「ラピートα」は平日朝の関西空港行きで数本あるのみで、ほとんどの列車が途中の堺・岸和田にも停車する「ラピートβ」になってしまいました。おっしゃるとおり小田急ロマンスカーでいうところの「さがみ」と同じような感じになってしまいました。また、スーパーシートについてはもうガラガラに状況で、これは乗車時間30分そこそこということよりも、やはり関西空港の利用率低下が影響しているのではないかと思います。

投稿: Kaz-T | 2006.06.21 00:57

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