さようなら 交通博物館
今日で、東京・神田の地にあった「交通博物館」が閉館となりました。最後の日となった今日は、大勢の人が訪れ大盛況であったようです。
「さようなら 交通博物館」の装飾がされた、博物館玄関に鎮座しているD51と新幹線0系の前頭部 2006年4月30日 筆者撮影
筆者にとっても、幼いころ両親に連れられて行った交通博物館、たいへん思い出深いところです。そこで、閉館を前に今年3月の平日、交通博物館を訪れていました。今回は、まず交通博物館に展示されていた車両などの写真をご覧頂きたいと思います。
交通博物館の目印 玄関に鎮座しているD51蒸気機関車と新幹線0系前頭部
我が国で初めて鉄道が開業したときの蒸気機関車の1両 1号機関車 この機関車は重要文化財に指定されている
北海道で蒸気機関車最後の旅客列車を牽引したC57 135
明治の時代 急勾配区間で活躍した9850形マレー式蒸気機関車
明治時代 日本鉄道(のちの東北線・高崎線)建設に使用された「善光号」
明治の北海道開拓の時代、北の大地を走った「弁慶号」
かつて、修学旅行生を乗せた「修学旅行型電車」の実物大レプリカ
実物以外にも模型が展示されている
設備的なものの展示もあった ずらりと並んだ信号機
ATSの仕組みを説明する模型 画像の模型の機関車が走行して実演する
かつて佐賀線にあったという筑後川鉄橋の模型 このようにボタンを押して実際に動かしてその仕組みが理解できる展示が多いのも特徴でした。
さて、交通博物館はかつてから国鉄が、現在ではJR東日本の施設であることから鉄道の展示が多く、実際にはそれ目当てで訪れることが多かったのですが、博物館2・3階には自動車や飛行機・船といった展示もあります。それらについてもご覧頂きたいと思います。
我が国初の大衆向け小型乗用車 スバル360
その昔、街中を闊歩した マツダT-2000オート三輪トラック
岡崎~多治見の間を走行した国鉄バス第1号車
かつて、青森と函館を結んでいた鉄道連絡船の模型
吹き抜けの天井に吊り下げられるように展示されていた ベル47 D-1型ヘリコプター
これらがあるフロアーには、明日の交通ということでリニアモーターカーに関する展示もありました。
宮崎県日向市にあった実験線で試験されていたリニアモーターカー「ML-500」の模型
この模型でリニアモーターカーの実現する日を夢見た方も多いことでしょう。ボタン操作で動くリニアモーターカーの模型
さて、交通博物館の目玉といいますと模型鉄道パノラマではなかったでしょうか?色とりどりの列車の模型が走り回り、朝から始まって夕方・夜とストーリー仕掛けになったパノラマ模型は昔も今も交通博物館の名物といってもよいでしょう。
模型鉄道パノラマ全景
パノラマ模型を走る車両
新幹線には0系と並んで「FASTEC360」が早くも登場
さて、交通博物館は今日で閉館となりますが、これを記念して特別公開がありました、それはこの交通博物館の位置にかつてあった万世橋駅の遺構です。この日も参加するのに事前に並びましたが、無事参加することができました。
特別に公開された旧万世橋駅遺構
この場所で、万世橋駅と交通博物館の歴史の映画が上映され、その後現在も中央線の神田~御茶ノ水間にあるホームの遺構まで見ることができました。
戦後、長きに渡って神田の地にあった思い出多き交通博物館も今日で閉館となり、来年秋に「鉄道博物館」としてさいたま・大宮で再オープンします。これら展示物は「鉄道博物館」に移されることになっていますが、鉄道に関係ない車や飛行機・船などの収蔵物については現在のところ未定で、今後は見る機会が限られるのではないかと思います。
幼いころからの思い出が詰まった交通博物館は、これで一旦幕を下ろします。来年秋、さいたま・大宮の地で1号機関車などの展示車両に再び会えることを今から心待ちにしたいと思います。
画像は特記以外、2006年3月29日に筆者撮影
閉館記念特別車両展示で3月25日から4月3日の間、交通博物館・万世橋付近の高架線で展示されたEF55電気機関車 2006年3月29日 筆者撮影
閉館特別展示車両展示で4月29日から5月8日の間、交通博物館・万世橋付近の高架線で展示されたブルートレイン「出雲」号 2006年4月30日 筆者撮影
上画像の編成を御茶ノ水方・昌平橋から写す 機関車はDD51 842 2006年4月30日 筆者撮影
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コメント
はじめまして。
残念ながら出雲編成撮りにいけませんでした。
いい写真見せて頂きありがとうございました。
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投稿: つばめ | 2006.05.15 21:17
こんばんわー。行こう行こうと思っていたのに、気づいたら最終日でした(^^ゞ色々記録されていたようで、何よりですね。
ブログをリンクさせていただきました。またお邪魔しますので、よろしくお願いします。
投稿: melonpan | 2006.05.15 22:27
ATSの仕組みに使われている電気機関車の模型はED42?でしたっけ。これまた珍品というか、展示物の古さを感じます。
車もテントウムシ、懐かしいですね。
Primera
投稿: Primera | 2006.05.16 00:34
コメントいただきまして、ありがとうございます。
つばめさん>
弊ブログにようこそお越しくださいました。
ついに閉館となってしまった交通博物館、いろいろな思い出があったかと思います。さよなら記念で万世橋で展示された出雲編成も華をそえていましたが、どこか違和感がありましたが、いずれにしましても今となっては思い出になりました。
これからも、ご来場をお待ちいたしております。
melonpanさん>
最終日近くではまず見ることはもとより、入るだけでも大変だろうと思い、3月下旬の春休みシーズンの平日に行ったのが最後になりました。この日も混雑していました。その時撮影した画像を今になって公開した次第です。しかし、今となっては思い出になってしまいました。
また、リンクをいただきまして、ありがとうございます。弊ブログからもリンクをさせていただきましたので、これからもよろしくお願いいたします。
Primeraさん>
ATSの仕組みで動いている模型の機関車はED46という交直流機関車だったと思いますが、すでに実車は廃車となっていると思われ、交通博物館の模型として実際に動くという点でこれまで伝えてきたかと思いますし、それだけ時代を感じさせます。来年、さいたま・大宮にオープンする鉄道博物館でもぜひ、展示してほしいと思います。また、クルマや飛行機といった展示物も今後はそうなるのかも気になります。どこかで再び見ることができる日がくるのではないかと感じます。
投稿: Kaz-T | 2006.05.17 01:08