« Japanese Beauty ホクリク 特急街道 北陸本線 | トップページ | 北陸旅行記 目次リンク »

2006.05.07

長浜鉄道スクエアに行ってきました

北陸旅行記もいよいよ終盤になりました。5月6日は福井から米原経由で東京へ帰ったのですが、その途中の長浜で下車しました。

長浜は現在、大河ドラマの舞台になったところで、それにちなんだイベントが開催されており賑わっていました。
その長浜に「長浜鉄道スクエア」という施設があります。今回、北陸旅行の帰りに寄ってみました。

Img_5451
長浜鉄道スクエア入り口の全景 2006年5月6日 筆者撮影

長浜は明治初期、東京と京都・大阪を結びまた日本海と太平洋を結ぶルートとして、1882年に長浜~敦賀開通と共に開業しました。また、敦賀から京都・大阪へは長浜から我が国初の鉄道連絡船として琵琶湖の汽船で大津まで連絡として、その中継基地として栄えました。しかし、1889年になると東海道線が全通したことから琵琶湖の連絡船は廃止となり、長浜はただの中間駅となりました。
長浜が鉄道の中継基地だった時代をしのばせるのが、長浜鉄道スクエア入り口に見える初代長浜駅舎です。

Img_5453
長浜駅初代駅舎 2006年5月6日 筆者撮影

長浜が繁栄していた時代を今に伝えるこの初代駅舎は、現存する駅舎としては最も古いもので1958年に鉄道記念物の指定を受けています。

Img_5452
初代駅舎入り口脇にある旧長浜駅29番分岐ポイント部 これも鉄道記念物に指定されている 2006年5月6日 筆者撮影

この初代駅舎がこの鉄道スクエアの入り口で、入ってみますと目の前に当時の出札口が再現されていました。

Img_5454
再現された出札口 2006年5月6日 筆者撮影

さらに奥には待合室や駅長室が再現されていました。

Img_5469
再現された駅長室 2006年5月6日 筆者撮影

さて、初代駅舎を過ぎますと2棟建物があります。その一つは「長浜鉄道文化館」という施設で、長浜を始めとした北陸本線の歴史を展示した資料館になります。また、この資料館内には模型レイアウトもあり、北陸本線に所縁の車両の模型が走ります。

Img_5457
「長浜鉄道文化館」のパネル展示の一部 これは北陸本線電化のパネル展示 2006年5月6日 筆者撮影

Img_5458
長浜駅開業当初の様子を表した模型 2006年5月6日 筆者撮影

もう1つの建物は「北陸線電化記念館」という施設で、かつて北陸本線の米原~福井間は険しい山地を越すことから電化・複線化を行なって輸送力増強とスピードアップを図ることになる、その前後で北陸本線で活躍した機関車が展示されています。

Img_5468
北陸線電化記念館で保存展示されている機関車 2006年5月6日 筆者撮影

これら機関車について撮影してみました。

Img_5462
北陸本線電化時に導入された交流式電気機関車 ED70 1 2006年5月6日 筆者撮影

この機関車は、北陸本線電化時に導入された機関車です。北陸本線では経済性を期待して交流電化とさらたことから、各種試験機を元に量産された初の交流式電気機関車になります。この形式で現存しているのはこの1号機になります。

Img_5465
電化まで北陸本線で活躍した蒸気機関車 おなじみデゴイチ D51 793 2006年5月6日 筆者撮影

電化するまでは、この蒸気機関車が北陸本線の難所を越えていたそうです。電化によって難所は新線になり大幅なスピードアップと輸送力増強が図られました。

こうして、長浜をあとにしました。

長浜は、その後JRに移行してから長浜まで直流電化区間となったことから、関西方面からの新快速が乗り入れてくるようになりました。また今年秋には、直流電化区間が福井県の敦賀まで伸び、ここまで関西からの新快速が乗り入れるといわれている他、琵琶湖環状する列車も運転されるとのことで、合わせて長浜駅もこの開業に合わせて新駅舎の建設が急ピッチで進められ、新しい駅舎はこの初代駅舎をモチーフにした建物になるそうです。

現在、大河ドラマの舞台となり長い歴史のある長浜で、明治初期に鉄道の中継点として栄えたこの町の歴史を見ることができる長浜鉄道スクエア、また機会があったときは訪れてみたいと思います。

|

« Japanese Beauty ホクリク 特急街道 北陸本線 | トップページ | 北陸旅行記 目次リンク »

保存車両」カテゴリの記事

博物館・資料館」カテゴリの記事

コメント

>Kaz-Tさん
 こんにちは。
長浜にも行かれたんですか…行動力に脱帽です。
 まだリニューアルされてから、「長浜ステーション」には行っていません。前回訪れた時は、まだED70-1もD51-793も屋外展示で、雨ざらしだったのでこれで安出来ますね。
 ところで、この館の人形は昔から妙にリアルなんですよね…夜に暗くなってからは、ちょっと近付き難いオーラを醸し出しています(汗

投稿: 痛勤形酷電 | 2006.05.10 15:14

痛勤形酷電さん、コメントありがとうございます。

一気に連載しました北陸旅行記、お楽しみいただけましたでしょうか?この旅行の最終日はただ福井から米原経由で東京へ帰るだけでしたが、何か見るところがあるか探したところ、この長浜鉄道スクエアが出てきましたので、途中下車して寄ってみました。

ED70 1とD51 793は建物の中での展示でしたので、保存状態は大変良好でしたが、撮影するのに引きの余裕が無かったもので苦労しました。

初代駅舎にある人形、確かにリアルにできていて、当時の駅員さんや旅人の姿を偲ぶことができます。おっしゃるとおり、暗くなってからは近寄りたくないのは納得できますが、この施設は17時までですので、まさか夜に訪れるような人はいないのではないか、と思います。

投稿: Kaz-T | 2006.05.10 22:45

この記事へのコメントは終了しました。

« Japanese Beauty ホクリク 特急街道 北陸本線 | トップページ | 北陸旅行記 目次リンク »