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2006.05.27

上毛電気鉄道創立80周年記念イベントに行ってきました

今日は、あいにくの天気となってしまいましたが、そんな中群馬県前橋市に本社がある上毛電気鉄道が本日で会社創立80周年を迎え、これを記念したイベントが開催されました。

このイベントに行ってきました。

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創立80周年のヘッドマークをつけた上毛700形 728 2006年5月27日 中央前橋で筆者撮影

現在では、京王井の頭線3000系の譲受車が活躍している上毛電気鉄道、地元では「上電」として親しまれてきましたが、会社創立80周年ということでヘッドマークが登場しました。この列車で大胡まで乗車しました。

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大胡に到着した700形 718 2006年5月27日 筆者撮影

さて今回のイベントの目玉は、上毛電気鉄道開業時からの車両であるデハ101を使用した臨時列車です。
午前中に大胡~中央前橋を1往復、午後に大胡~西桐生を1往復します。まずは大胡の車両基地に停車していたデハ101を撮影しました。

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留置中のデハ101 画像は中央前橋方 2006年5月27日 大胡で筆者撮影

普段は、大胡の車庫に留置されていて、工事列車や団体貸切列車として運転されることがあるデハ101に今日は乗車することができます。このイベント列車ですが、5月27日は700形711-721の編成と連結してデハ101を西桐生方にした3両編成で運転されました。開業当初からの車両と現在主力車両との連結運転という、これまでまず見ることが無かった編成になります。

ちょうど、定期運用についていた711-721編成が大胡に到着し、入庫となりました。

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今回のイベント列車に充当される711-721編成 西桐生方先頭711 2006年5月27日 大胡に筆者撮影

この編成入庫後、車両基地内で連結が行なわれました。

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車両基地内で連結された700形711とデハ101 2006年5月27日 大胡で筆者撮影

この画像のように連結された700形とデハ101、新旧異色の組み合わせとなりました。その後、入換が行なわれ臨時中央前橋行きとして出庫しました。

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入換中の700形+デハ101 2006年5月27日 大胡で筆者撮影

では、この臨時列車のデハ101に乗車します。車内も当時の姿が残されノスタルジックな感じを味わうことができます。この編成で中央前橋まで運転されましたが、デハ101と700形では制御方式などが異なることから、中央前橋行きで最後尾になるデハ101にも中間運転台に運転士が乗車し、先頭の700形と協調運転で無線で連絡を取り合いながら運転されました。この臨時列車は普通乗車券で乗車でき、また途中駅での乗降も可能でした。
開業時から上州の街と街を結んでいたデハ101の感触を味わっているうちに終点の中央前橋に到着しました。中央前橋では1番線に到着後入換が行なわれ3番線から発車となります。

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デハ101の車内 2006年5月27日 中央前橋停車中に筆者撮影

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2006年5月27日 中央前橋で筆者撮影

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定期列車の700形712と並ぶ臨時列車デハ101 2006年5月27日 中央前橋で筆者撮影

現在の車両700形と連結運転のデハ101、この走行中のシーンを撮影しようと思ったのですが、いつしか雨が降ってきたことから、定期列車で先行し、途中の上泉で撮影してみました。

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デハ101を先頭にして運転されている臨時列車 2006年5月27日 上泉で筆者撮影

撮影後、上泉からこの臨時列車に乗車して大胡へ行きました。

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大胡に到着した臨時列車 2006年5月27日 筆者撮影

臨時列車到着後、700形とデハ101は切り離され、デハ101を含めて車両基地で撮影会となりました。

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撮影会で展示された車両 2006年5月27日 筆者撮影

これら車両をそれぞれ撮影してみました。

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保存車 デハ104 2006年5月27日 筆者撮影 (上:西桐生方 下:中央前橋方)

デハ104は、廃車となったあと大胡車庫で長い間倉庫代わりになっていて、車体もボロボロの状態でしたが今回のイベントに合わせて化粧直しが行なわれ、上電一時代を彷彿とさせる黄色が再現されました。

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撮影会でも主役のデハ101 こんなサボをつけて展示された。 2006年5月27日 筆者撮影

今日のイベントの主役とも言えるデハ101は、撮影会中にかつて営業車として運転されていた当時のサボを取り付けての姿も展示されました。

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現在の上電の主力700形713 この編成は「フェニックスレッド」になっている 2006年5月27日 筆者撮影

上電の主力となった700形ですが、撮影会で展示された713-723の編成は「フェニックスレッド」になっています。また、グッズ販売のコーナーで700形のキーホルダーやピンバッジが販売されていたのですが、その中に「黄色」のものもありました。そこで上電の方にお聞きしたところ、700形は今後編成ごとに色を変えるとのことで、次に出場する編成は黄色になるとのことでした。ひそかに「上毛レインボー化計画」が進行していたようで、今後はこの地でも前面のカラーバリエーションが楽しめるようになるようです。
そのグッズ販売では、バッジやキーホルダーの他、創立80周年の記念入場券や、以前発売していた記念キップ、方向幕、さらにはオークション形式で以前取り付けられたヘッドマークの販売もありました。

このあと行くところがあったもので、上電大胡のイベントは午前中で退散しましたが午後、イベント終了後に大胡~西桐生の臨時列車がデハ101の単行で運転されたそうです。
また、このイベントは明日も開催され、明日の臨時列車のダイヤは同じですが、午前の中央前橋往復はデハ101の単行、午後の西桐生往復は700形713-723の中央前橋方にデハ101をつなげた3両編成で運転されるとのことです。

上州の地域の発展を目指して80年前に創立された上毛電気鉄道、幾多の困難を乗り越え今日に至ったわけですが、現在沿線地域は例外なくクルマ社会になり、鉄道の利用が減っているという現実があります。そんな中開催された今回のイベント、今となっては上電の宝とも言える開業時からのデハ101を使用した臨時列車運転などで、人が集まりました。

これからも地域の足として、上毛電気鉄道が末長く発展することを祈念したいと思います。


今回のイベントにつきましては、次のウェブサイトにお世話になりました。ありがとうございました。

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関連記事 上州の街と街を結んで 上毛電気鉄道(2005年9月3日)

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コメント

弊サイトにお越し頂きありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

投稿: 夏草の線路。 | 2006.05.29 11:10

上電には去る2月に訪問しました。実は祖父が大胡の出身で、本籍もここであることから、幼い頃から何度も訪れていますが、最近は車での訪問が多く、上電での訪問は10年ぶりとなりました。
初めて上電に乗った頃は画像の黄色い100形が健在でした。その後西武351系、東武5000系を経て、ようやくカルダン駆動の京王3000系(700形)の時代になりました。大胡も前橋市に編入され、父祖の地の変貌には感慨無量のものがあります。
上電もこうしたイベントをやるようになったかとこれまた感慨無量です。中央前橋の画像に700形712が写っていますが、先日の訪問の折に発見して、また製造が昭和39年と同い年であることで驚くと同時に奇しき因縁を感じたことです。
私のHNは京急700形からとったものですが、京急の方は昨年全車引退してしまったので、今では、父祖の地を走るこの上電の712を「分身」と思っております。

投稿: デハ712 | 2006.05.29 15:24

コメントいただきまして、ありがとうございます。

夏草の線路。さん>
こちらこそ、弊ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。
今回の上毛電気鉄道のイベントは、やはりデハ101が走行するというのが最大の目玉であったと思います。このイベントの告知は鉄道雑誌に小さく掲載されたくらいで、上毛電気鉄道オフィシャルサイトには掲載がなく、ファンページでなんとか情報をつかむことができたという状況であり、土曜日は大宮のJR工場で、日曜日は京急の工場で一般公開イベントがあったことから、どちらかといいますとひっそりと、しかし上毛電気鉄道のデハ101の走行シーンを見てみたいというある意味、本物の鉄道愛好家の人々が集まった、そんな印象がありました。
さて、弊ブログはイベントやその他話題のありそうなところへ、それこそ節操も無く出向いては記事としています。これからもよろしくお願いいたします。

デハ712さん>
今回は創立80周年という節目で開催された上毛電気鉄道のイベント、確かに利用客減に苦しむ私鉄でこれだけのイベントを開催するのは、鉄道愛好家の人々にぜひ目を向けてほしいという願いがあったのかもしれません。今では京王井の頭線で活躍していた3000系の譲受車である700形が主力です。デハ712さんにとって所縁のあるところを走る上毛電気鉄道、これから700形は編成ごとに前面カラーを変えていくとのことですのでまた機会がありましたときは、京王井の頭線時代よろしくカラフルな前面に彩られた上毛電気鉄道700形の活躍の姿を見に訪れてみてはいかがでしょうか?

投稿: Kaz-T | 2006.05.30 00:58

初めまして。上毛電鉄のファンサイトを運営するタカと申します。

上電の創立80周年イベントにお越しいただき、ありがとうございました。お楽しみいただけたようで、ファンとしても嬉しい限りです。
前代未聞の700系+デハ101の3両編成を実現したり、デハ104を黄色に塗り直したりと上電本社も今回のイベントに力を入れていたようですね。
二日間にわたって数多くの方にご来場いただき、自分も驚かされると共に感激しました。

これからも上電をよろしくお願いします。では、失礼いたしました。

投稿: タカ | 2006.05.30 06:39

タカさん、弊ブログにようこそお越しくださいました。コメントいただきましてありがとうございます。また、タカさんのウェブサイトも今回、拝見しております。

今回のイベントは、デハ101が走るという点が最大の目玉であり、また700形との連結運転をいうまずありえない編成の運転で、自分はこの日大宮のイベントと天秤にかけまして、やはり上電のイベントも外せないと思いまして、あいにくの天気の中訪れてみました。
上電の宝ともいうべきデハ101と、きれいに化粧直しされたデハ104、長きに渡ってこの地で活躍してきた車両に触れられたことで、「参加してよかった」と思っています。また、比較的まったりとした雰囲気で開催された点も印象的でした。
上電で今主力として活躍している700形は、私が生まれ育ち今現在も沿線に住んでいる京王井の頭線3000系の譲受車で、慣れ親しんでいた車両がこうして元気でに活躍していることでも安心しました。上電は確かに利用減という現実がある中で、頑張っていることに共感を覚えると共に、この鉄道もぜひ末長く存続してほしいと感じました。

また、機会がありましたときは、よろしくお願いいたします。

投稿: Kaz-T | 2006.05.30 23:52

この記事へのコメントは終了しました。

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