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2006.02.25

惜別 JR富山港線

昨日の金曜日はお休みをいただきました。そこで今回は、まもなくJR線として営業を終了する富山港線を訪れました。

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富山港線の終点 岩瀬浜で出発を待つ475系 2006年2月25日 筆者撮影

JR富山港線は、北陸本線の富山から岩瀬浜を結ぶ8.0キロの路線です。元は私鉄として開業した路線でしたが、戦時中に国有化されその後JR西日本で運行されています。私鉄買収路線ということで、わずか8.0キロの路線に10の駅があり、直流1500Vで電化されているのが特徴です。かつては「北陸の国電」とも言われ、スカイブルーの旧型国電73系が活躍していた時代もありました。

さて、今回は飛行機で富山入りして駅に到着しますと、岩瀬浜からの列車が到着しました。

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富山に到着した富山港線列車475系 2006年2月24日 筆者撮影

元急行型電車の475系で到着した富山港線列車、この車両はかつては北陸本線の急行列車で活躍した車両でしたが、現在では普通列車で活躍しています。また最近2編成が往年に急行色に塗り替えられました。今回の富山港線営業終了にあわせたのかどうかは分かりませんが、かつての雄姿が再現されています。そして、富山港線が出発する7・8番線ホームに行ってみました。

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2006年2月24日 富山で筆者撮影

富山港線で運転されている475系には「ありがとう 富山港線」のヘッドマークが付いていました。

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富山港線457系列車に付けられたヘッドマーク

この日は金曜日でしたが、まもなく営業終了する富山港線を記録しようと多くの人が訪れていました。
さて、ここで実際に富山港線に乗車します。富山10:00発の岩瀬浜行き1133D列車に乗車しました。

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出発を待つ 富山港線岩瀬浜行き 1133D列車 2006年2月24日 筆者撮影

富山港線では、475系電車で運転されるのは朝・夕時間帯になり、昼間はJR発足後にJR西日本管内のローカル線に投入されているキハ120系単行のワンマン運転となります。まず乗車したのはキハ120系ワンマンの列車で岩瀬浜まで乗車してみました。
沿線風景はほとんど住宅地の中を走る感じで意外と乗客は乗っていたように感じましたが、これは自分も含めたお名残乗車と、この沿線にある富山競輪が開催されていたことから、その利用もあったと思われます。なお、この富山港線には東岩瀬と岩瀬浜の間に臨時駅として「競輪場前」という駅があり、競輪開催日に限り列車が停車します。また競輪開催日には1往復臨時列車も運転されます。その途中の城川原で競輪開催日に運転される富山行き列車と行き違いがありました。

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城川原で交換する キハ120系と475系電車 2006年2月24日 筆者撮影

1往復運転される臨時列車も元国鉄急行色の475系で運転されていました。富山港線で上下列車が行き違いできるのはこの城川原駅のみで、主に朝時間帯に電車同士が交換しますが、この画像の電車と気動車の交換は夕方から夜にかけて見ることができるようですが、撮影可能時間帯となりますと今の季節では競輪開催日にしか見ることができないようです。

再びキハ120系に乗車して終点岩瀬浜に着きました。

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岩瀬浜駅舎 2006年2月24日筆者撮影

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岩瀬浜駅名板 2006年2月24日 筆者撮影

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折り返し富山行きとして出発を待つキハ120系 2006年2月24日 岩瀬浜で筆者撮影

岩瀬浜駅は住宅地の中の小さな無人駅です。この駅手前で運河を渡る鉄橋がありどこか港が近いことを感じさせます。
岩瀬浜からは乗ってきたキハ120系で富山へ戻りました。
戻ってきた富山駅では入換なのでしょうか、北陸本線1番線ホームから十分に撮影できる位置に富山港線のヘッドマークをつけた旧国鉄色の475系が停車していました。

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入換中の475系 2006年2月24日 富山で筆者撮影

さらに、富山駅を見てみますと至るところに富山港線の営業終了を告知するポスターと、コンコースでは写真展の掲示がありました。

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富山港線営業終了を告知するポスター

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富山駅コンコースにあった「ありがとう 富山港線」写真展の掲示

こうして富山港線は乗車できましたが、やはり旧国鉄急行色が再現された475系にも乗ってみたいと思いまして、夕方16:08発の1145M列車に終点の岩瀬浜まで乗車してみました。
やはり、ローカル線用の気動車と元急行型の電車では、同じ路線でも雰囲気が違いました。しかし、駅間が短い富山港線では急行型電車はどこかミスマッチにも思えますが、今となっては貴重になった急行型電車であるとともに、旧国鉄急行色が再現されていたとあってその雰囲気は楽しめました。また、電車になりますと車掌さんが乗車しており、車内では富山港線営業終了の記念オレンジカードを販売していましたので購入しました。なお、富山駅でもこのオレンジカードは発売していたようですがすでに完売、また記念入場券も発売されたそうですがこちらも即日完売であったようです。

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岩瀬浜に到着し折り返し出発待ちの475系 2006年2月24日 筆者撮影

岩瀬浜からは、折り返しの475系に乗車して富山に戻りました。

475系にも乗車できましたが、朝時間帯には城川原で電車同士の行き違いが見られます。2編成で運転されている富山港線列車、2編成とも旧国鉄急行色の475系でしたので次の日、再度富山港線に乗車して城川原で475系旧国鉄急行色同士の行き違いを撮影してきました。

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朝時間帯にみられる電車同士の行き違い 旧国鉄急行色475系が並ぶ 2006年2月25日 城川原で筆者撮影

こうして再び富山に戻り、富山港線最後の姿を目に焼き付けて富山を後にしました。


富山港線は今月28日をもって営業を終了し、次の日から約2ヶ月間はバス代行となります。そして4月29日より新会社「富山ライトレール」により運転が再開されます。「富山ライトレール」により運行される富山港線は、低床タイプの車両で運転され現在の富山口~下奥井間の踏切から道路に出て、富山駅北口へ路上を走ります。すなわち、路面電車に転換されます。このため、富山港線では路面電車化に向けて低床車用のホームの建設が始まっている他、城川原に車両基地ができます。また、富山駅北口にも駅の工事が進んでいます。また、JR線としては駅間距離が短い富山港線ですが、路面電車化に際して比較的駅間が長い区間には新駅を建設する他、行き違いができる駅も増やすようです。富山港線沿線は住宅地であり、現在朝ラッシュ時間帯で30分・昼間は1時間に1本という状況ではとても利用できる路線とはいえませんが、路面電車化で本数の増加と電停増設で利便性の向上が図られると思われます。地元でも「富山ライトレール」の期待は大きいようで、富山駅前のビルにこんな広告が出ていました。

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富山駅前のビルに出ていた「富山ライトレール」の広告

富山ライトレールにより運転される富山港線には「ポートラム」という愛称が付けられ、この広告にあるような低床型電車が走ります。
富山港線はJR線としての営業は終了しますが、この春から「路面電車」に生まれ変わり再生されます。
これからも地域に根ざして富山港線の路面電車転換の成功を祈るとともに、これからの未来に向かって富山港線が活性化することにぜひ期待してみたいと思います。


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コメント

 こんばんは。トラバありがとうございます。
取材お疲れ様でした。
ミッチーさん共々羨ましいです。もう一度行きたかったのですが、時間と財布の都合上ムリでした。
 ちなみに73系時代は、城川原駅横に電車区がありましたが、また車輌基地になるんですねえ。先日行った折に富山行きホーム側の敷地外で、倉庫の様な建物の工事が行われていましたがこれだったんですね。
 多分、富山港線廃止後は、この475系はしばらくそのままで本線を走ると思いますので、ゆっくり撮りに行こうと思ってます。

投稿: 痛勤形酷電 | 2006.02.26 02:05

今回はなじみのない路線ですが廃線ではなく新規ということでこれからが楽しみです。また古い駅舎がなんとも味がでています。

投稿: 鉄道模型の部屋 | 2006.02.26 16:18

10-300Rの話題以来ご無沙汰しておりました。
さて、富山港線は475系化された後でしか行っていないのですが、どうせ色替えするのであれば73系のライトブルーにしてほしかった……と思うのは私だけでしょうか?(汗。
無理を言えば419系の食パンヘッド車をライトブルーに塗って、より「国電チック」なカラーリングにして富山港線を走ってくれれば楽しいんですけどね(汗。

投稿: 御影すばるレガシィ | 2006.02.26 21:13

 こんばんは。TBありがとうございます。

 行くかどうか迷っておりましたが、結局訪問してしまいました。やはりかつての急行で活躍していた頃を再現した塗装が鮮やかでしたね。出来れば北陸本線をこのカラーで走行して欲しいところですが・・・。

 さて今度はライトレールですね。こちらは今までにない試みなので非常に興味があります。いつ頃訪問するかはまだ決まっておりませんが、開業後近いうちに現地へ赴きたいところです。

投稿: mattoh | 2006.02.26 21:35

コメントいただきまして、ありがとうございます。

痛勤形酷電さん>
自分は、この前の金曜日にお休みを頂いてちょうど富山港線のラストを見にいけると思いまして、富山まで行ってきました。旧国鉄急行色の475系はなかなか渋く、富山港線営業終了後はそれこそ北陸本線の普通列車で走ってくれるのではないかと思います。

鉄道模型の部屋さん>
富山港線は、今回初めて乗車しましたが、JR線としてはこれが最初で最後になるかと思います。
おっしゃるとおり、岩瀬浜の他にも古い駅舎が残っている富山港線ですが、ライトレールに転換されますと、これら駅舎はすべて撤去されてしまうと思われます。

御影すばるレガシィさん>
自分は富山港線は今回が初めてです。この路線にはしる475系ですが、やはり交直流急行型電車にはこの塗装と改めて思った次第です。73系時代は北陸でここだけ直流電化であったことからスカイブルーになっていたかと思いますが、475系になりますと北陸本線と共通運用になるかと思われますので、475系の富山港線色はやらなかったのではないかと思います。しかし、営業終了まで475系国鉄色は富山港線で運転されるそうですので、見るとするならばもうあと2日ほどですが富山でその姿を見ることができるのではないかと思います。

mattohさん>
富山港線はJRとしての運行はまもなく終了しますが、新たに発足するライトレールはたいへん楽しみです。新しい試みだけにぜひ成功してほしいと思います。
また、国鉄急行色が再現された475系ですが、今後は北陸本線を走行するのではないかと思います。そうしますと見ることが難しくなってしまうのかもしれませんが、期待できるのではないかと思います。

投稿: Kaz-T | 2006.02.26 23:51

こんにちは。いよいよ、富山港線も今日で廃止ですね。城川原で交換風景を撮影していましたが、線路ぎりぎりで撮っている人がいて、大変危険に感じました。綺麗に撮りたいのは解りますが、マナーは守ってほしいですね。今日の終電まで無事安全に走ってほしいものです。

投稿: ミッチー | 2006.02.28 16:59

ミッチーさん、コメントとトラックバックをありがとうございます。

富山港線も本日でJR線としての運行は終了となりますね。
私も、富山港線を訪れたほとんどの方と同じく、城川原で475系同士の交換を撮影しました。
おっしゃるとおりで、この駅の踏切は遮断機がなく工事の列車監視員さんや、下りの運転手さんから注意されたいた人を見かけました。
このコメントを記載しているときは、岩瀬浜に最後のJR富山港線列車が到着し、折り返して富山へ戻る、JR富山港線最後の列車が出発待ちをしているころです。
最後まで無事に走って有終の美を飾ってもらいたいと思います。

投稿: Kaz-T | 2006.02.28 21:49

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