春を待つ 富山地鉄16010形
富山旅行記はさらに続きます。
さて、先ほど富山地方鉄道に乗車しまして、車両基地のある稲荷町で撮影しましたが、まだ出会っていない車両がありました。その車両は16010形という車両です。シーズンオフのため特急運用が少ないことから夕方に走る宇奈月温泉行きの急行に充当されるのではないかと思いまして、JR富山港線午後の475系乗車後に再び電鉄富山駅に行ってみました。そこで、17時45分発の急行宇奈月温泉行きを見たところ、お目当ての16010形で到着しました。
夕方の急行運用についた16010形 2006年2月24日 電鉄富山で筆者撮影
富山地鉄16010形は、西武鉄道で活躍していた先代の特急レッドアロー5000系の譲受車です。西武鉄道で引退後車体のみ富山地鉄に来て、足回りはJRなどの部品を集めて導入されました。車体は先頭車にあったトイレの設備が撤去され、前面にあった西武鉄道の社紋が外され行き先表示器が運転台内に設けられましたが、それ以外は西武時代のままで特に外装はレッドアローの塗装がそのまま堅持されているので、かつて池袋から秩父へ向けて走っていた当時の姿を偲ばせます。富山地鉄では、主に優等列車用として導入されましたが今のシーズンや朝・夕には通勤列車としても運行されます。撮影時は急行であった為前面のヘッドマーク部分、西武時代であれば「特急 ちちぶ」などと表示されていた部分は金属の枠がついているだけになっていますが、春が来て立山黒部アルペンルートが開通し観光シーズンとなりますと、特急として「うなづき」「アルペン」のイラスト入りヘッドマークが付けられます。
すでに富山地鉄に来て7・8年は経過していますが、この間で運用の関係からでしょうか、富山地鉄に来た時は3両編成であったのが2両編成になってしまい、中間車は稲荷町車両基地に留置されていました。また、車内もデッキの仕切りが撤去され、ワンマン対応車になったことから運転台すぐ後ろに運賃箱が設置されていました。かつての特急車にワンマン運転用の運賃箱とはミスマッチですが、これも現地での運用の関係で止むを得ないのでしょう。
西武時代は秩父へ向けて正丸トンネルの急勾配に果敢に挑んできた車両は、現在立山・黒部アルペンルートへいざなう列車として活躍しています。今はシーズンオフなためいまいち運用上は使いにくい状況になってしまってはいますが、再び観光客が訪れる春を待っている、そんな風に思えます。まだ、深い雪に閉ざされている立山連峰の春の訪れを心待ちにしている16010形、元西武レッドアロー5000系に会いに行ってみてはいかがでしょうか?
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コメント
はじめまして。
うわぁ。
最高です。興奮です。
実物見たい!!!
投稿: taro | 2006.03.01 16:27
taroさん、弊ブログにようこそお越しくださいました。コメントいただきまして、ありがとうございまず。
元西武5000系レッドアローの富山地鉄16010形、ご満足いただけましたでしょうか?今はまだシーズンオフのため、運用に苦労している点がありますが、春が来て観光シーズンとなりますと、宇奈月温泉から立山を結ぶ「アルペン特急」としてヘッドマークをつけて運転されます。ぜひ、実物をごらんになると良いかと思います。
投稿: Kaz-T | 2006.03.02 01:02