勇退 阪急2300系 2301F
さて、今日阪急電鉄を訪れた最大の目的は、京都線桂から分岐する嵐山線で活躍している2300系の第1編成が勇退するということで、現在記念のヘッドマークをつけて運転しています。先日の日比谷公園のイベントで阪急ブースでこのヘッドマークがオークションで出展されていたのを見て、これはぜひ実車を見に行こうということで、行ってきました。
まもなく勇退する2300系第1編成 2005年10月10日 桂で筆者撮影
阪急2300系は1960年に神戸線系統の2000系とともに、京都線系統に導入が始まりました。当時の最新技術が用いられ、外観も阪急で始めての両開きドアとなったとともに、この車両で現在の阪急電車のスタイルが確立され現在の車両にも受け継がれています。また、この車両は、第1回の鉄道友の会「ローレル賞」受賞車両です。
阪急として、また鉄道の歴史において第1回ローレル賞受賞車両ということで、今回の勇退に際して記念のヘッドマークが付けられました。
2301Fに掲げられたヘッドマーク 筆者撮影
この2301Fに、終点の嵐山まで乗車してみました。嵐山線は全線単線で途中駅で行き違いがあります。どこか京都の観光名所に向かう華やかな感じもするローカル線です。
そして到着した嵐山で撮影してみました。
2005年10月10日 嵐山で筆者撮影
また、この停車中に2301号車車内に残っている「ローレル賞」受賞車両に掲げられているプレートも撮影しました。
2301号車に今も残っている「ローレル賞」プレート 筆者撮影
この後再び乗車して、一つ目の松尾で下車して、折り返してきた2301Fを撮影してみました。
3枚とも2005年10月10日 松尾で筆者撮影
嵐山線では2編成の列車が運転されていて、もう1編成の2309Fも2301Fとともに方向幕の設備が無く、系統板を使用している編成でした。
桂で今度は2309Fを撮影してみました。
2309 2005年10月10日 桂で筆者撮影
現在の阪急電車のデザインの礎となった2300系の第1編成は、まもなく引退します。今でも古さを感じさせない気品あるデザインは、この当時のデザインが優逸であったことを物語っています。また、最後まで方向幕の設置が行なわれず、登場時の系統板を使用した姿で残っていたという点でも、貴重な車両であったと思います。
第1回のローレル賞受賞車両という大きな勲章を残して引退する2301Fのこれまでの活躍を労うとともに、しばらくは嵐山線に残る2309Fと、方向幕取り付けが行なわれてなお本線系統で活躍する2300系の活躍を遠い首都圏からではありますが、見守ろうと思います。
方向幕が取り付けられた2300系は、本線の急行運用にも使用されている 2005年10月10日 桂で筆者撮影
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コメント
こんばんは。TBさせていただきました。
私が子供の頃、始めて阪急の車両を見たのはこの2300系だったと思います。洗練された車両といいマルーン1色の塗装といい、派手さはないもののインパクトを与えてくれる車両が阪急のイメージです。
その2300系のトップ編成が引退するとのことで、出来ればお別れがてら見に行きたいところですが、さすがに京都までは辛いところです。「ながら」でも取れればいいんですけどね・・・。
投稿: mattoh | 2005.10.10 23:04
mattohさん、早速のコメント・トラックバックをありがとうございます。
私が初めて、阪急の車両を知ったのは6300系になるかと思います。それ以外は、形式はいくつもあっても、すべて同じだと感じました。
しかし、同じに見える阪急の車両の礎となったのがこの2300系であり、今日まで良くぞ残っていましたというのが正直なところです。日比谷公園のイベントの阪急ブースを見て、即京都まで見に行った甲斐があったと思います。
投稿: Kaz-T | 2005.10.10 23:56
こんにちは。Seichiroです。私も同時期(3連休)に関西へ行っておりました(詳しくは私のブログにて)。阪急2301は私の行った10月8日にも嵐山線の運用に入っており、携帯のつたない画像ながら記録することが出来ました。どこかでお会いしたのか、否か。思い当たる所はあるでしょうか。
なお、先月末から2000(含2300)の復刻版カタログを売ってるとの由。まだ余裕があったら、売り切れ続出とのことなので手に入れられるといいですよ。それでは。
投稿: seichiro | 2005.10.12 12:36
seichiroさん、コメント・トラックバックをありがとうございます。
私が阪急2301Fを見に訪れたのは10月10日の午前中ですので、残念ながらお会いしてはいなかったようです。
残念ながらカタログは買えずじまいで、先日の日比谷公園でも阪急ブースは長い行列でした。
この2000系列(京都線系統では2300系)のデザインが、今日の阪急の電車のデザインの礎になり、手入れの良さもあいまって、もう45年になるのにいまだもって古さを感じさせないところに、この車両のデザインの良さが伺えます。
まもなく2301Fは勇退しますが、この車両のデザインを汲む後輩たちは、さらに活躍し続けることでしょう。
投稿: Kaz-T | 2005.10.12 21:16
昨日21時頃、長岡天神で快速特急待ちの同編成を見ました。正雀へ廃車?回送と思われます。勇退記念のヘッドマークはついたままでした。さらば、2301F!
投稿: noda@vvvf | 2005.10.20 18:30
noda@vvvfさん、コメントありがとうございます。
そういえば、最終運行日が過ぎた2301Fですが、なるほど、勇退ヘッドマークが付いたまま回送されたのですか。阪急スタイルを確立し、第1回ローレル賞受賞車の2300系2301Fの最後に相応しい、最後の姿ではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2005.10.21 23:12
続報です。(といっても、ご存じかも知れませんが)2301、2303Fの後任には、2323×4F、2319×4Fが入線しています。いずれも中間3両を抜いた格好になっています。また、一部RF誌には2301F、2309Fの引退となっていますが、10月22日に私は2309Fに乗りました。2309Fはまだ走ってまっせー!(とはいえ、決して長くはないだろうが…今年いっぱい?)ということで、改めて住友金属FS333台車よ、さようなら。
投稿: noda@vvvf | 2005.10.24 14:34
noda@vvvfさん、コメントありがとうございます。
2301F引退後の嵐山線には、幕取り付けが実施され本線から転用された2300系が運用についているということですね。
まだ2309Fは健在とのことですが、この編成も活躍の期間は残りわずかなはずで、この編成も今回記録してきましたが、最後まで原形の姿を堅持して無事に走り抜けてくれることを希望します。
投稿: Kaz-T | 2005.10.25 01:05
2300系の非表示幕車はあと、どれくらい走るのでしょうか?話は変わりますがこの非表示幕車は、先頭車の形をよく見ると地下鉄堺筋線60系と同形式と思っていいほどかなり似ていますね。
投稿: ポンキッキー | 2005.12.05 20:50
ポンキッキーさん、コメントありがとうございます。
あいにく関東在住なもので、2300系の非表示幕車2309Fがあとどれだけ活躍するかはわかりません。一説によりますと今年度中で引退のようです。
大阪市営地下鉄堺筋線の60系はうる覚えながら見た記憶がありますが、確かに前照灯部分に共通点があるように思いますが、アルミ無塗装車体と伝統のマルーンをまとった阪急車という点で、それぞれ個性があるように感じます。
また、関西に行ってみたくなりました。
投稿: Kaz-T | 2005.12.06 01:13
12月17日現在、2301(たぶん)+2352が正雀に残存しています。動態保存するのか?車籍が抹消されているかどうかは不明ですが、もし実現すれば本線走行「可能」な保存車となり、ぜひそうしてほしいですね。勝手な意見ですが…
投稿: noda@vvvf | 2005.12.19 13:39
noda@vvvfさん、コメント及び耳寄りな情報をありがとうございます。
2301Fのうちの2両がいまだ残存しているのですか。今の阪急電車の礎となった車両だけに、これはぜひ保存を望みたいところです。
投稿: Kaz-T | 2005.12.20 00:33