« 渓流沿いの自然の中へ わたらせ渓谷鐵道 | トップページ | JR鎌倉総合車両センター一般公開に行ってきました »

2005.09.03

上州の街と街を結んで 上毛電気鉄道

今日は、わたらせ渓谷鐵道に乗車してきましたが桐生を降りた帰りは、この駅から歩いて数分のところにある西桐生駅から上毛電気鉄道に乗車しました。

IMG_2391
関東の駅百選に選定された西桐生駅 2005年9月3日 筆者撮影

IMG_2393
出発を待つ上毛700形 クハ722 2005年9月3日 西桐生で筆者撮影

上毛電気鉄道は、前橋市内の中央前橋から西桐生を結ぶ私鉄で、デイタイム時間帯はほぼ30分間隔で運転されています。車両は、かつてのオリジナル車両から、元西武351系・元東武3000系列と世代交代を繰り返して、現在では元京王井の頭線3000系の譲受車である700形でほぼ統一されています。この車両導入とともに近代化が行なわれたともに、ワンマン運転が開始されました。

上毛700形になった京王3000系ですが、この車両の特徴であったレインボーカラーの前面は上毛電気鉄道のイメージカラーとでもいうのでしょうか、エメラルドグリーンになっています。京王時代にこのカラーの前面は、最近刊行された「鉄道ピクトリアル誌 アーカイブスセレクション 京王電鉄」によりますと、3000系第1編成入線時がこのような色だったそうで、ある意味京王時代のイメージを最も残しているのではないかと思います。

今回は西桐生から中央前橋まで乗車しましたが、ただ乗りとおすだけでは物足りないと思ったとともに、かつて私の地元を走っていた電車の、かの地での活躍を見てみようと途中で下車しながら撮影してきました。

IMG_2394
渡良瀬川を渡る700形 2005年9月3日 富士山下~丸山下で筆者撮影
(画像がピンボケ気味です ご了承ください)

IMG_2395
クハ721 2005年9月3日 富士山下で筆者撮影

IMG_2398
2005年9月3日 クハ721 赤城で筆者撮影

赤城駅は東武桐生線との接続駅になります。ここで、浅草から到着した東武の特急「りょうもう」号と接続をとってから出発しました。

IMG_2399
東武特急「りょうもう号」と並び 2005年9月3日 赤城で筆者撮影

再び乗車して、車両基地のある大胡で下車しました。
この駅の側線で、上毛電気鉄道に今も残っている旧型車が撮影できました。

IMG_2403
上毛電気鉄道開業時からの車両 デハ101 2005年9月3日 大胡で筆者撮影

デハ101は主に線路保守時の牽引車として貨車を牽引するほか、イベント用として貸切列車としても運転されます。
大胡で車両基地に留置中の車両をはじめとしてまた撮影してみました。

IMG_2406
西桐生行きとして到着したクハ724 2005年9月3日 大胡で筆者撮影

IMG_2410
車両基地に留置中のデハ715 背後に見える車両は倉庫代わりになっているデハ104の廃車体 2005年9月3日 大胡で筆者撮影

IMG_2411
留置中のデハ718 2005年9月3日 大胡で筆者撮影

上毛電気鉄道に渡った京王3000系は冷房装置の形態が分散式と集中式と存在していますが、集中式車は中間車からの改造になります。また分散式車は先頭車からの改造ですが、京王時代の先頭車はすべてクハですので、西桐生方先頭の車両はデハとして電装化されています。

大胡から再び乗車して、中央前橋に到着しました。

IMG_2416
中央前橋に到着した クハ727 2005年9月3日 筆者撮影

中央前橋駅は自分が初めて上毛電気鉄道を訪れた時は、なんとも場末感さえ感じられた建物でしたが数年前に立て替えられ、ガラス張りの明るい建物になりました。

IMG_2418
中央前橋駅 駅舎 2005年9月3日 筆者撮影

中央前橋駅からJR両毛線前橋駅は距離が離れていますが、昼間の時間帯は上毛電気鉄道の列車の時刻に合わせてシャトルバスが運転されています。


京王3000系が、井の頭線から上毛電気鉄道に渡って、もう7年になろうかと思います。この路線もやはり利用減に悩まされている中、サービス向上とイメージアップを図るため駅施設の改良とともに移籍した京王3000系は、上州の地で活躍しています。その活躍ぶりを見て、井の頭線沿線で生まれ育った者として安心したとともに、これからも地域の足として前橋と桐生の街を結んで活躍し続けることを願い、上毛電気鉄道の活性化を祈念したいと思います。

|

« 渓流沿いの自然の中へ わたらせ渓谷鐵道 | トップページ | JR鎌倉総合車両センター一般公開に行ってきました »

カテゴリー京王」カテゴリの記事

シリーズ上毛電気鉄道」カテゴリの記事

セレクト京王3000系」カテゴリの記事

コメント

上毛線ですが、春に乗ってきました。富士山下駅のわきにある踏切、音がよかったです。昔懐かしい警鐘音でした。これが残っているところって全国でも決して多くないですよね。つりかけモーターの電車が走っていたら、もっとおもしろかったんだけど。。。

投稿: ktkr | 2005.09.04 11:26

 こんばんは。

 中央前橋駅の画像を見てちょっとびっくりしてしまいました。昔は薄暗い場末な雰囲気だったんですが、随分とイメージチェンジしてしまいましたね。

 そういえば、去年だったか赤城駅を訪れたときも駅舎がリニューアルされていて驚いたことがあります。10年ちょっと前までは東武側には券売機がなく、硬券のきっぷが出てきたんですけどね。

投稿: mattoh | 2005.09.04 21:11

コメントいただきまして、ありがとうございます。

ktkrさん>
上毛電気鉄道が、現在の700形を導入し設備などの近代化が行なわれたのは、7年くらい前のことです。駅施設も改良されましたが、コメントされております富士山下の踏切は今もチリンチリンと鳴る踏切でした。渡良瀬川の鉄橋を渡る電車も変化しましたが、どこか懐かしさを感じさせる光景でした。

mattohさん>
上毛電気鉄道は、700形導入を始めとして設備の改善も行なってきました。コメントされております中央前橋駅は、以前はそれこそ建物に入っていたテナント(パチンコ店だった記憶があります)が撤退し、見るも寂しい光景だったのですが、数年前に建て替えられました。
赤城駅も同じように改築が行なわれ、それ以外の駅でも、ホームに屋根や待合室などを作って改善を行なってきています。
鉄道存続の為にも、近代化を進めてイメージアップを行なったと解釈できると思います。

投稿: Kaz-T | 2005.09.05 00:36

上毛電鉄ですが、利用者が自転車を持ち込んで、電車に乗り込んでいました。これには驚きました。更に駅によればレンタサイクルを扱っている場所もありました。空いている電車に、自転車を持ち込めるのは不思議なように感じました。赤城駅で京王と東武の電車が並ぶ光景は昔では考えられなかったので、驚きを隠せません。

投稿: ジョー万太郎 | 2005.11.27 22:43

ジョー万太郎さん、コメントありがとうございます。

空いている昼間に電車の車内に自転車を持ち込んで乗車するというシステムは、地方鉄道ではあちらこちらで見かける光景です。都会に住んでいますと驚く光景ですが、これも地方鉄道生き残り策の一つです。

上毛電鉄は現在、京王井の頭線3000系の譲受車で運転されています。大手私鉄からの中古車ではありますが、冷房搭載などサービスアップを図るために導入された車両です。確かに赤城で東武特急「りょうもう」と並びますとどこか違和感を感じますが、これも地方私鉄ならではの光景ではないかと思います。

投稿: Kaz-T | 2005.11.29 00:40

私の学校の目の前を走っております
そのため普段JRしか乗っていないのですが上毛電気鉄道の方が愛着がわきます

中央前橋駅は自動販売機が多く電車を利用しない方も結構利用する人が多いです

私は正直上毛電気鉄道の駅はJRの駅と比べ待っている時間が落ち着いているところが好きです

投稿: 如月瑞穂 | 2006.11.04 10:02

如月瑞穂さん、コメントありがとうございます。

まずは地元を走る路線ということで、それだけ愛着があると存じます。しかし沿線はクルマ社会のようですので、利用率と言う点で厳しいものがあるようです。
中央前橋駅の販売機は確かに多いように思いますが、これも増収のための策なのでしょう。

これからも、走り続けることを期待したいところです。

投稿: Kaz-T | 2006.11.05 08:32

この記事へのコメントは終了しました。

« 渓流沿いの自然の中へ わたらせ渓谷鐵道 | トップページ | JR鎌倉総合車両センター一般公開に行ってきました »