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2005.09.10

JR鎌倉総合車両センター一般公開に行ってきました

9月に入っても暑い日となった本日は、JR鎌倉総合車両センターの一般公開がありました。

このイベントに行ってきました。

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鎌倉総合車両センターに保存されている20系客車 ナハネフ22 2005年9月10日 筆者撮影

鎌倉総合車両センターは、かつて「大船工場」と呼ばれ車両の修繕などを行なうところで、隣接している大船電車区の車両検修部門を統合して、現在の名称となりました。

まず、今回のイベント会場に入ってすぐのところに、鎌倉総合車両センターの歴史などをパネルで展示していた資料館がありましたので、入ってみました。

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資料館のパネル展示 このパネルはかつての大船工場で担当していた車両

大船工場誕生のいきさつや、担当した工事など多岐にわたる展示でした。画像のパネルはかつて大船工場で担当していたという車両ですが、はるばる身延線の車両なども担当していた時代があったようです。

さて、資料館を出てそのまま進みますと、車両の展示がありました。

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今回展示された車両(1) 南武支線(尻手~浜川崎)の新旧車両 2005年9月10日 筆者撮影

まずは、俗に浜川崎線とも呼ばれる南武支線の新旧車両が並んで展示されていました。

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南武支線で活躍していた101系 2005年9月10日 筆者撮影

南武支線ではJRで最後まで101系が運転されていた路線です。同線仕様でワンマン対応車となり塗装もオリジナルに、またその後冷房改造も行なわれました。南武支線の101系が引退したのは2003年12月ですので、それから約2年そのまま残っていたことになります。

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現在の南武支線を走る205系1000番台(Mc+Mc) 2005年9月10日 筆者撮影

現在南武支線では、205系が活躍していますが、山手線・中央総武線各駅停車から転出したモハユニットを先頭車改造した車両で運転されています。この改造も鎌倉総合車両センターで手がけたとのことです。

南武支線の車両の展示の隣にも展示車両がありました。

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今回展示された車両(2) 20系客車 ナハネフ22 1 2005年9月10日 筆者撮影

この車両は当時「あさかぜ」でデビューし、「走るホテル」と呼ばれた初のブルートレインである20系客車です。今となっては貴重になった車両ですが、この車両は来年大宮にオープンする鉄道博物館に収蔵され、展示されることになっています。

その隣にはこんな車両の展示もありました。

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展示されていた旧型国電 クモハ11 2005年9月10日 筆者撮影

かつての通勤通学の足として活躍したクモハ11ですが、向きの関係から先頭部は見ることができませんでした。

ここで展示された車両は、貴重であり記念碑的な車両であったりすることから今日まで保存ということで残されていますが、大多数の車両は引退しますと解体という運命が待っています。ちょうどこれら車両の展示のそばが廃車解体棟と呼ばれる車両の解体場でした。

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解体されていた103系先頭車 2005年9月10日 筆者撮影

なんとも変わり果てた姿といえますが、この車両もおそらく最後は鶴見線だったのしょうか、役目を終え引退した車両です。

この解体場の斜向かいの建物が車体棟と呼ばれるところで、今回もクレーンを使った実演や各種体験コーナーがありました。

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車体かぶせ実演中 クレーンに吊られた高崎支社所属185系が、検査入場中の253系の上を通過する 2005年9月10日 筆者撮影

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こちらは「運転台体験」に供されていた103系 2005年9月10日 筆者撮影

車体棟の向かいにある建物の検査棟でも、車両の展示がありました。

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湘南新宿ラインを始めとして、東海道線用としても増備が続いているE231系 2005年9月10日 筆者撮影

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東海道線といえばこのカラー 113系湘南色 この車両はE231系導入により急速に数を減らしています。 2005年9月10日 筆者撮影

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かつての横須賀線の塗装をまとった113系 このカラーは現在、房総地区の普通列車で見ることができる 2005年9月10日 筆者撮影

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鎌倉総合車両センター所属 横須賀線・総武快速線で活躍しているE217系 2005年9月10日 筆者撮影

検査棟の先にも車両の展示があり、そちらに向かっている途中でこんな車両が止まっていました。

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鎌倉総合車両センターの入換車 2005年9月10日 筆者撮影

このような一般公開イベントでは時として、このような車両を見ることがあります。この車両はすでに車籍はないと思いますが、103系からの改造でしかも地下鉄乗り入れ用だった車両のようで、車両センターの入換車としてひっそりと生き延びていました。

さて、ようやくあったもう1つの車両展示場では、183系と211系が展示されていました。

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今回展示された車両(3) 183系と211系 2005年9月10日 筆者撮影

こちらもそれぞれ撮影しました。

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現在、房総地区「しおさい」「あやめ」で活躍している183系 ヘッドマークは時間で変えられていました。 2005年9月10日 筆者撮影

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「東海道線」の表示で展示された211系 2005年9月10日 筆者撮影

暑い中開催された本日の鎌倉総合車両センター一般公開イベントでしたが、やはり多くの方が訪れており親子連れも多く、お子様向けのイベントも多くありました。

さて、この鎌倉総合車両センターですが、まもなく閉鎖されると言われており今年が最後の一般公開とも言われています。閉鎖された後、鉄道博物館に収蔵されるナハネフ22は別としましても、ここに保存されている車両が今後どんな処遇がされるのか、またその跡地がどうなるのか、気になるところであります。

いずれにしましても、首都圏の輸送を支える施設の一つである鎌倉総合車両センターの一般公開は、有意義なものであると思いました。

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コメント

鎌倉も閉鎖されるのですか?品川も東北線と東海道線の直通に合わせ縮小されると聞いています。

そんなに縮小して大丈夫なのでしょうか。

Primera

投稿: Primera | 2005.09.10 23:51

 おはようございます。

 私のところでも書きましたが、昨日は晴海埠頭で行われた都営バスのイベントにいっておりましたので、鎌倉のイベントには行くことが出来ませんでした。閉鎖という話があったとは初耳でしたが、早くに気づいていれば行ってみたかったですね。

 さて鎌倉総合車両センターですが、5年前の2000年のイベントのときに訪れました。Kaz-Tさんも紹介されたナハネフ22をこのとき見ましたが、きちんと塗装がなされていて綺麗でしたね。ここで大事に保存されていることが伺えます。2年後には大宮にやってくるとのことで、博物館で末永く大事にして欲しいですね。

投稿: mattoh | 2005.09.11 10:20

コメントいただきまして、ありがとうございます。

Primeraさん>
本文中の説明に一部不備があり、誤解を招く表現だったようです。
鎌倉総合車両センターのうち、元大船工場と呼ばれた区画が閉鎖となり、旧大船電車区の車両基地と検修設備は残ると思われます。
工場の閉鎖ですが、209系以降のメンテナンスフリーの新型車が増え205系の改造もこれで完了することから、大船は閉鎖となるようです。

mattohさん>
今回のイベントの展示車両で、目玉とも言えるのがこのナハネフ22であると思います。
自分が20系客車を見たのは、上野で到着した急行列車でかろうじて見た記憶があるだけで、こうして保存されているのは何よりです。
鉄道博物館に収蔵され展示されることになっていますので、今からそのオープンが楽しみなところです。

投稿: Kaz-T | 2005.09.11 22:34

201系のブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
南武支線の205系と101系、東海道のE231計と113系、横須賀色のE217系と113系という新旧取り合わせの展示がとても気に入りました。
また、入れ換え用の車両は車籍はなく、機械扱いとのことで、確かクモハ103-11とクモハ102-1201の組合せだったと思います(ユニットサッシになっていない地下形は貴重です)。
旧大船工場としては今回のイベントが最期となるのは残念です。

投稿: ONDA201 | 2005.09.12 20:04

 こんばんわ。Seichiroです。先月27日も東京へは行かず訳のわからないルートを通っていましたが、今回は何処かでお会いしていたかもしれませんね。
 実は私は就職前は東京在住で、都立高(旧制5中)出身なので、東京の地理は分かっているつもりです。また何処かのイベントでお会いできるといいですね。

投稿: Seichiro | 2005.09.12 21:17

コメントいただきまして、ありがとうございます。

ONDA201さん>
こちらこそ、弊ブログにようこそお越しくださいました。
今回の車両の展示は、ナハネフ22がメインであっても、南武支線・東海道線・横須賀線の新旧車両並びというのも特筆だったと思います。
入換車となった103系は、McMcユニット編成で廃車となった既存のクモハ103と102を繋げたもののようですね。確かにクモハ102はJR東日本においては、東西線乗り入れ用だった1200番台と、八高・川越線用3000番台しか存在していないため、改造も必要最小限で済み、今となっては貴重な車両になるわけですね。
おっしゃるとおり、鎌倉総合車両センターのうち元大船工場と呼ばれていた区画は今年度で閉鎖となり、一般公開のイベントも今年で最後ということで残念ではあるのですが、なんとか最後のイベントに参加できて何よりではないかと思いました。

Seichiroさん>
遠路はるばる大船まで来られたとのこと、お疲れ様でした。
自分がイベントに出向くことが多くなったのは、つい最近のことです。そういう意味で、今回の鎌倉総合の一般公開イベントは何とか最後の年にいけてよかったと感じています。
首都圏における鉄道イベントですが、これから「鉄道の日」に向かって多数企画されています。
いつか、お会いできました時は宜しくお願いいたします。

投稿: Kaz-T | 2005.09.13 00:37

私も、先日、鎌倉総合車両センターの公開に行ってきました。
 車両展示では、東海道線と横須賀線の新旧車両の並びが注目になっていました。どちらも、利用している為、思い出に残ると思います。
183系では30分毎に経ヘッドマークが変わり、シュプール白馬とあさまを撮影し、とても貴重になりました。183系も今年度で引退が予想され、私も大慌てで、しおさい・あやめ号で最後の活躍を撮影しています。
 入場終了の時間になり、入っているお客さんも多く見られました。また、入場できなかった人をからかったり、撮影スペースを独り占めしている人もいました。最後ぐらいマナーを守って、楽しいイベントにしてほしいと思いました。
 

投稿: 桜井智之 | 2005.09.13 14:43

桜井智之さん、コメントありがとうございます。

183系は30分間隔でヘッドマークが変わっていたのですか。私は「しおさい」「あやめ」しか撮影できませんでしたが、なるほど狭い展示場で張っていた方が多くいらしたわけですね。

その183系もまもなくという声が聞こえます。私も、早いうちに撮影しておかなければ、と思います。

投稿: Kaz-T | 2005.09.13 22:21

この記事へのコメントは終了しました。

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