秩父路にたなびく煙 「パレオエクスプレス」
今日は、「関東の駅百選スタンプラリー」で秩父鉄道の終点である三峰口に行ってきました。三峰口駅は今回のスタンプラリーでは「SL・モノレールに乗ろう」コースのポイントになっておりますので、この趣旨に従いまして熊谷から秩父鉄道を走るSL列車「パレオエクスプレス」号に乗車してきました。
パレオエクスプレスはC58型蒸気機関車で熊谷~三峰口間を、春から秋の主に土・休日に1往復運転されています。
熊谷で出発を待つ「パレオエクスプレス」C58 363 2005年5月22日 筆者撮影
牽引するC58 363号機は1944年に製造され主に東北地方で走っていたのですが、1972年に廃車となったあと、埼玉県吹上町の小学校で保存されていましたが、1988年に開催された地方博「さいたま博覧会」を機に秩父鉄道で運転を開始しました。今年で運行18年目になります。
列車名「パレオエクスプレス」の由来ですが、秩父地方で約2000万年前に生息していた海獣「パレオパラドキシア」の化石が発見されたのにちなみ「パレオ」と急行を意味する「エクスプレス」とあわせて名づけられました。
「パレオエクスプレス」は熊谷~三峰口の57kmを約2時間以上かけて走ります。熊谷の市街地から田園地帯、そして渓流沿いから山あいをぬけて走ります。
「パレオエクスプレス」の客車はJR12系の改造 2005年5月22日 寄居で筆者撮影
終点の三峰口に到着しますと、折り返しのため機関車は切り離され、水の補給を行ったあと構内にある転車台で向きを変えます。これら作業は見学もできるようになっていて、その周囲にはギャラリーができていました。
給水作業中のSL 2005年5月22日 三峰口で筆者撮影
転車台上のSL これから向きを変えるため転回する 2005年5月22日 三峰口で筆者撮影
これら作業が行われたあと再び客車に連結し、折り返し熊谷へ出発していきました。
上り「パレオエクスプレス」三峰口を出発 2005年5月22日 筆者撮影
すでにSLが現役を引退して随分と歳月が過ぎているのですが、観光用にSLを復活させ走らせている箇所がいくつもあります。そんな中「パレオエクスプレス」は、東京都心から最も近いところで運転されているSL列車になります。実際乗車してみますと、車内の皆さんの表情は明るく、また沿線にも大勢の人が繰り出し手を振るなどたいへん微笑ましい光景を目にしました。
今なお、多くの人をひきつける蒸気機関車、これからも走り続けてほしいものです。
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