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2005.05.22

今なお現役 秩父鉄道で活躍している車両たち

秩父鉄道乗車記シリーズとなった記事の第3弾です。

本日乗車してきた秩父鉄道で現在走っている車両は3タイプあります。いずれも譲渡車で、今では元の線区では見ることができない貴重な車両が現役で走っています。今回はそんな秩父鉄道の車両に触れたいと思います。

まずは1000系です。

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秩父鉄道1000系 1007 2005年5月22日 長瀞で筆者撮影

この車両は、元国鉄・JRの101系電車になります。国鉄101系電車は、1957年に当時の中央線に試作車が導入され、その後大都市の通勤通学輸送に活躍した車両です。国鉄初のカルダンドライブなど当時「新性能車」と呼ばれ、今日のJRの電車の基礎を築いた車両です。
この系列はJR各線ではすべて引退し、秩父鉄道で走っているのみになります。秩父鉄道入線により塗装が変わった他、後に先頭車のみ冷房改造が実施されパンタグラフが増設され、三峰口方先頭車は前パンタになっています。秩父鉄道ではまだまだ主力車両です。

次に3000系です。

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秩父鉄道3000系 2005年5月22日 三峰口で筆者撮影

3000系は秩父鉄道線内を走る急行列車「秩父路」号で運用されています。なお、秩父路号は乗車する際は急行券が必要な列車です。この3000系はやはり国鉄・JRの急行型直流電車165系になります。改造により前面は完全に変わっていますが、側面に種車の面影が残っているように思えます。
JRで残っている急行型電車はいずれも交直流両用の455・475系が東北・北陸・九州に残っているのみでいずれもローカル用になり、直流専用車はすべて引退しています。
そんな中、今も「秩父路」号として急行料金を徴収する優等列車として活躍しています。

最後は5000系です。

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秩父鉄道5000系 2005年5月22日 三峰口で筆者撮影

この車両は、都営三田線で活躍していた6000系の譲渡車です。秩父鉄道入線時に編成が3両編成になったことと側面に秩父鉄道の社紋が付けられたこと、またワンマン運転仕様になったほかは、都営時代のほぼそのままの姿で運転されています。

以上が秩父鉄道のラインナップになりますが、この中で1000系は元国鉄・JRの101系とあって老朽化が進んでいるように見受けられます。今後この車両の動向が気になるところです。


さて、秩父鉄道ではかつて国鉄(JR)や東武東上線からの直通列車が運転されていましたが、今ではいずれも廃止になっています。その一方で、西武池袋・秩父線からの直通列車は健在で、今でも西武秩父~三峰口及び御花畑~寄居の間に乗り入れてきます。

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秩父鉄道に乗り入れた西武鉄道4000系(右側) 2005年5月22日 三峰口で筆者撮影

平日は通勤輸送で、土・休日は行楽輸送で西武線からの直通列車も走る秩父鉄道、そのほか貨物列車も多く見られるなど、魅力がいっぱいの路線であると思います。

SLが走ることで有名な秩父鉄道ですが、これら列車・車両に目をむけてみるのも一考かと感じます。

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コメント

前パンタって、なんだかすごい大好きな自分なんですよ(笑)
昔の西武線も思い出してしまいます。^^
あー久々に秩父鉄道散策してみたくなりました。

投稿: nohito | 2005.05.23 08:14

実は、僕も、湘南新宿ラインを乗りに行ったとき、熊谷で1000系を目撃し、大変乗りたく思いました。夏休みにでも行こうと思っています。MT46のサウンド最高です。

Primera

投稿: Primera | 2005.05.23 20:28

空国鉄101系の現役車はついにここだけになりました。中間モハは非冷房ですから冷房に弱い方も安心です(笑)。
 かつて貨物で儲けて税金対策で大手私鉄に先んじて高性能電車を投入した秩父鉄道ですが、道路整備と国鉄貨物のリストラに翻弄された半世紀です。

投稿: 走ルンです | 2005.05.23 22:00

コメントいただきまして、ありがとうございます。

秩父鉄道のHPなどによりますと6月4日に、広瀬河原の車両基地の一般公開が行われるとのこと、この車両基地は駅間にあるのですが、この日に限り羽生・熊谷から臨時列車が走り、この日1日限りのイベント会場最寄駅となる臨時駅「広瀬河原駅」が開設されるとのことです。

nohitoさん>
国鉄・JR時代では考えられなかった、前パンタの101系です。今でも秩父鉄道では、主力として活躍しています。
ぜひとも、訪れてみることをお勧めします。

Primeraさん>
かつて、中央線や総武線でおなじみだった101系は、秩父鉄道で今でも主力として活躍しています。塗装は変わってしまいましたが、車内はほとんど国鉄時代と変わっていません。
三峰口が近くなると山あいの中を走る感じとなり、さながら「青梅線」で走っていた姿と重なるように思えます。

走ルンですさん>
かつて秩父鉄道を支えたのは、武甲山などの山々から切り出された石灰石を運ぶ貨物輸送であったと思います。そういう意味において、近年の不況や並行して走る道路の整備は、まさに秩父鉄道を直撃したといっても良いでしょう。今ではすべての車両が譲渡車、しかも普通列車はワンマンで運転されています。
しかし、秩父鉄道沿線は見所も多く、休日はハイキング客や観光客で賑わいます。そういう意味では、まだ活気が感じられるように思います。、

投稿: Kaz-T | 2005.05.24 01:11

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