名鉄パノラマカーに引退の日が告知される
当ブログと相互リンクを頂いているSimplexさんのブログにあった記事によりますと、「3月5日付け日本経済新聞名古屋版に名鉄パノラマカーを2010年をめどに全車廃車とする」という記述がありました。
首都圏在住ながら名鉄好きの私にとりまして、この件は「来るべき時が来た」という思いを持ちました。
名鉄パノラマカーは1961年に登場しすでに40年以上が経過した車両です。運転席を2階に上げ、先頭部までを展望室として客室とした真紅の車体で、ミュージックホーンを備えている当時の花形車両であり、今でもそのデザインに古さを感じさせません。
名鉄の「不朽の名車」パノラマカー7000系 2005年1月29日 犬山線 布袋で筆者撮影
前面のサボがブック式のパノラマカー 2003年3月29日 名古屋本線 新岐阜(現:名鉄岐阜)で筆者撮影
一時期・座席指定席車として運用されるために車内を改良したものには、白帯が入れられた。
1999年8月6日 常滑線 常滑で筆者撮影
生まれつきの「鉄道マニア」を自負する私にとって、名鉄の電車で初めて知ったのはまさにこの「パノラマカー」であり、当時の絵本などにも登場しその存在は広く知られていた車両であると思います。
パノラマカーには7000系と改良型の7500系が存在しており、7500系はさらに高速向けに設計されているそうで床が低くなっているとのことです。それゆえ、他系列との混結はできないことから、7500系は今年中にも全車引退とのことだそうです。
こちらは改良型の7500系 2005年1月28日 名古屋本線 神宮前で筆者撮影
今でも古さを感じさせず輝きを保っている名鉄パノラマカーですが、デビューして40年以上が経過し省エネルギーという点で最新型車と比較すると不利であるとともに、近年、急行・普通などで運用されていることから、特に客扱いの際は使いづらい様にも感じられます。
まだ全車引退までは5年はありますが近年新型車の増備が進み、本数の多い名鉄名古屋付近でも見ることが難しくなっている傾向があります。今でしたら、まだ何とか見ることも乗ることもできる状況でもあると思います。
幸い、今年は愛知県で博覧会が開催されます。これにあわせて、名鉄パノラマカー7000系・7500系に乗車してみるのも一考かと感じます。
名鉄名古屋駅の地下ホームでパノラマカーの「ミュージックホーン」の音色に聞き入るのも悪くはないでしょう。
「パノラマスーパー」1000系と並んだ7000系パノラマカー
2003年3月29日 名古屋本線 新岐阜(現:名鉄岐阜)で筆者撮影
現在の看板列車「ミュースカイ」と並んでもそのデザインに古さを感じさせない 2005年1月29日 空港線 中部国際空港で筆者撮影
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コメント
先日はトラックバック&コメントありがとうございました。
更に、関連記事で今回取りあげて頂き、厚くお礼申し上げます。
パノラマカーの全廃時期が新聞記事で取りあげられた訳ですが、「2010年をメド」という全廃時期までの残り期間が示されたに過ぎず、その意味では、現時点では焦る時期ではないと思っています。
ただ、中部国際空港開港で予想外に空港利用者が増えたため車両の需給が逼迫している現状ですが、今後の新型車両の増備計画如何ではパノラマカーの残り期間が短くなる可能性もあり、今後の名鉄の車両計画がどうなるのか注目しています。
まだ走ると思っていたパノラマDXをいともあっさり解体したぐらいですから、名鉄の車両については、正直予想がつかないという印象です。
あと、
>本数の多い名鉄名古屋付近でも見ることが難しくなっている傾向があります。
とのことですが、ダイヤ改正以降、名古屋本線でパノラマカーを見かける機会は減ったように思います。ただ、その反面で常滑・空港方面には1時間に1本の割で入っているような感じです。
まだ全廃まで時間はあります。
記録できる時に記録しておく、という事でいいのではないかと思っています。
投稿: Simplex | 2005.03.12 22:11
Simplexさん、コメントありがとうございます。Simplexさんのブログの記事を見まして、この記事を作成しました。
やはり名鉄といいますと「パノラマカー」というほど広く知られた車両だけに、あと5年先とはいえ具体的な全廃時期が告知されたということで「来る時がきた」と感じました。
おっしゃるとおりで、まだ見ることは可能ですが「まだ間に合う」が時が経つにつれ「もう終焉間近」となってしまうことが、これまでのよくあるパターンでありまして、記録するのは今のうち、ということに異論はありません。
Simplexさんの名鉄情報は、関東在住の名鉄好きの私にとって助かります。これからもよろしくお願いいたします。
投稿: Kaz-T | 2005.03.13 21:23
パノラマカーが常滑・空港方面に1時間に1本の割合で入っているという情報を有難うございます。今年の1月にパノラマカーを撮影に行きましたが、本線で待ち受けていたせいか、なかなか出会うことができませんでしたので、この情報が次回に役立ちます。
パノラマカーの後継車が前面展望タイプでないので残念です。小田急が前面展望タイプを復活させたので名鉄にも期待したのですが、残念な結果になってしまいました。パノラマカーには一日でも長く走って欲しいと思います。
投稿: isd | 2005.10.19 11:24
isdさん、コメントありがとうございます。
7000系パノラマカーですが、今月グッドデザイン賞を受賞した2000系「ミュースカイ」を撮影した時も、中部国際空港に停車中で並びを撮影することができました。現在も常滑・中部国際空港系統に入る機会が多いようです。
しかし一方で、改良型の7500系はすべて引退し、現在残っている7000系の中に今問題になっている「アスベスト」を使用している車両があるということで、今後の情勢いかんではこの当時で2010年となっているパノラマカーの引退時期が早まる可能性があるかもしれません。
撮影・記録できるのは今のうちではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2005.10.21 23:06
鉄道ファンの記事で
7500系は既に、全車両廃車とか・・・。合掌
乗りたかったな。
7000系とは違う、展望室とその後ろの客室との床面がキレイなラインで7000系よりも
一層、シャープなデザインとして好きでした。
30代40代の人間にとっては
同じ時代に生まれた車両が廃車になるのは
別な意味で「つらい」です。
動態保存とか、してほしいな。
投稿: がいや | 2005.10.24 10:21
がいやさん、コメントありがとうございます。
名鉄の不朽の名車といえるパノラマカーは、年々数を減らしています。このうち7500系は今年8月で全車運用を離脱し、廃車となったようです。7500系もそうですが、7000系の中にも「アスベスト」を使用した車両があるとのことで、何とか残してほしいとは思うのですが、そんな状況から今後、急速に姿を消してしまうのではないかと思われます。
名鉄といえば「パノラマカー」というくらい広く知れ渡った車両だけに、残された活躍のシーンをしっかりと記録できるのは、今のうちではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2005.10.25 01:01