0902.【京王】京王線開業90周年 井の頭線開業70周年記念 オリジナルパスネット 京王のあゆみと共に Vol.5
全6回シリーズで発売された京王線90周年・井の頭線70周年記念パスネット、第5回目は1960年代、高度成長期の時代に登場した車両をあしらったカードになります。京王の歴史上において欠くことのできない車両になります。
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名称 :京王線開業90周年 井の頭線開業70周年記念 オリジナルパスネット
京王のあゆみと共に Vol.5
発行社局:京王電鉄
発売日 :2003年12月--日
値段 :2,000円(1,000円券2枚組)
購入個所:
シリアルNo.:02257
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第5回目は、京王線5000系と、井の頭線3000系をあしらいました。
1964年にアジアで初めてのオリンピックが東京で開催されることになり、日本中が建設ラッシュに沸いていた時代になります。京王においては新宿駅の地下化や多摩川橋梁の複線化、そして京王線の1500V昇圧と特急運転開始がこの頃に行われ、新宿に京王百貨店がオープンしたのもこの頃になります。それまでの軌道の延長であった京王線のイメージアップを図るためにこの時代、京王線に登場したのが5000系になります。1963年に登場しパノラミックウィンドの前面にアイボリーにエンジ色の帯という外装で登場、京王のイメージアップに大きく貢献し翌1964年に鉄道友の会ローレル賞を受賞しました。
井の頭線においてはこの前年に3000系が登場、ステンレスの車体に前面をFRPを用いてこの部分を編成ごとに色分けしたことで人気を集め、1963年に鉄道友の会ローレル賞を受賞しました。
1960年代に登場した京王線5000系と井の頭線3000系、いずれも今日の京王のイメージを形作った車両であり、今でも語り継がれている車両になります。
5000系は1996年に営業車としての運転は終了しましたが、伊予鉄道・富士急行・一畑電車・高松琴平電鉄に譲渡されました。かの地で活躍してきましたが経年により譲渡先で廃車になった車両もあるなか、伊予鉄道に渡った車両のうち2両が千葉県の銚子電鉄に再譲渡され、再び活躍を始めています。また、多摩動物公園駅前の京王れーるランドでは5723号車が保存・展示されています。
3000系はこのカードが発売された時点で、まだ半数ほどの車両が井の頭線で活躍しておりました。ただ大多数の車両がリニューアルされ前面形状が変わっていました。1962年から導入が始まり1988年まで増備されその後事故廃車による補充新製が1991年にありましたので、実に30年近くにわたり製造が続いたというロングセラーモデルになりました。最後の車両は2011年に引退しましたが、引退後は北陸鉄道、岳南電車、上毛電気鉄道、アルピコ交通、伊予鉄道に譲渡されて活躍しています。また、多摩動物公園駅前の京王れーるランドでは3719号車が保存・展示されています。このパスネットのあしらわれている3000系トップナンバー編成は、現在でも両先頭車が北陸鉄道浅野川線で活躍しています。
1960年代、高度成長と東京オリンピック開催という時代に華々しく登場した5000系と3000系、すでにこれら車両が引退して時が過ぎていますが、京王が大きく発展した時代に登場した、名車の誉れ高い車両になります。