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2025.06.14

【開設10周年コラム_1】記念きっぷ類が発売される事由

弊ブログ開設から間もなく10年を迎えます。自分の人生でこれまで鉄道マニアとして、その中でも「蒐集鉄」として各社で発売されました記念きっぷ類を入手して、これまでコレクションしてきました。その多くを弊ブログにて公開しております。

さて、これら記念きっぷ類についてですが、どのような時に発売されるのか、これまで蒐集してきましたアイテムから、その傾向が見られますのでこのほどまとめてみました。

 

1.路線開業(新規開業路線など)

新しく路線が開業した場合、また運営事業者の移管(かつての国鉄ローカル線が第三セクター会社に転換)などといったときに、記念きっぷ類が発売されることが多く、早速乗車するのに合わせて購入することはよくあります。実質その路線の歴史の始まりを示すアイテムになります。

 

2.新駅開業

既開業路線であっても、のちに利便性の向上や開発などにより新駅が開業します。その駅開業が街の歴史やその路線に刻まれる歴史を示すアイテムになります。

 

3.駅名変更

開業した駅でも、所在地の市町村合併や新たな施設開業に伴う最寄駅として、あるいは地元からの要望などで駅名を変更することがあり、新旧駅名を綴った記念きっぷ類が発売されることがあります。これもその駅と街そしてその路線に刻まれる歴史を示すアイテムになります。

 

4.駅改良・立体化

駅の開業により街は大きく変わりますが、利用客が増えてきた・あるいは駅ビル開発等により駅舎を改築することがあります。また、都市部では線路が街の分断につながって踏切などで交通渋滞の問題が生じてくることから、高架化や地下化が行われ駅の姿が大きく変わります。このような事例でも記念きっぷ類が発売されることがあります。これもその駅と街に刻まれる歴史を示すアイテムになります。

 

5.ダイヤ改正(新列車運転開始・直通運転開始などを含む)

鉄道の歴史において、その時代に合わてダイヤ改正は幾度も行われました。新路線開業や新駅開業などが絡むことも多くあり、一方で新しい運行系統や直通運転開始などもこの中に含まれると思われます。一方で親しまれた列車の廃止もあります。いずれにしましても時代の転換を示すアイテムとなります。

 

6.新型車両運転開始

その路線において新型車両が登場するとなりますと注目を集めることになります。これが特急用など花形車両となりますとさらに注目が集まります。新型車デビューにおいても記念きっぷ類が発売されることが多く、デビューした新型車に早速乗車した際に買い求めることはよくあることです。その路線の新たな時代の始まりを告げ、のちに刻まれる歴史を示すアイテムになります。

 

7.ブルーリボン賞・ローレル賞受賞

毎年各地でデビューを迎える新型車、それら車両の中で優れた車両を顕彰するものがいくつかあります。その代表的なものが鉄道友の会が毎年選定する「ブルーリボン賞」「ローレル賞」であり、前年に営業運転を開始した車両から鉄道友の会会員が投票でNo.1の車両に贈られるのが「ブルーリボン賞」、特に優れていると認められた車両に贈られるのが「ローレル賞」となります。この賞に輝きますと、その車両の勲章となるだけでなく保有している各社においても歴史に残ることとなります。これら受賞に際して記念きっぷ類が発売されることは多々あります。弊ブログでは「ブルーリボン賞」「ローレル賞」受賞記念で発売されましたアイテムをカテゴリー化しておりますので、参照いただけますと幸いです。

 

8.引退

脚光を浴びてデビューした車両、やがて主力車両して、あるいはその社局のフラッグシップを担って活躍することになりますが、年月が流れ後継の車両が登場するに及びますと、引退を迎えることになります。引退においても記念きっぷが発売されることがよくあります。その車両の引退はその路線における一つの時代の終わりを告げることになります。これも逆らうことができない世の定めであるかと思います。

 

9.路線廃止

我が国に鉄道が開業して150年以上が過ぎました。この間路線の延伸が行われ路線網を築きあげてきましたが、その後の時代の変化などで残念ながら命運尽きて廃止となってしまった路線も数多くあります。自分の人生においてもその路線の最後に発売された記念きっぷ類を入手していることがあり、弊ブログ内でも公開されております。まさにその路線の最期という歴史をその地域とともに刻むことになるアイテムとなります。

 

10.周年・佳節

毎月どこかしらで発売がある記念きっぷ類、それらが発行される事由として最も多いのが周年記念と呼ばれるものになるかと思います。佳節を記念して発売されるもので、10年周期で発売されることが多いかと思います。その社局・路線・車両・列車の佳節ということで、これまで歩んできた歴史を振り返ることになるアイテムとなります。この趣味をやっていますと周年記念というアイテムの発売を見て、振り返ってみますとそれらのデビュー時のアイテムがあったりするなど、その分自分も齢を重ねてしまったなと感ずることになるアイテムになります。

 

11.イベント

本年2025年は、現在大阪・夢洲で関西万博が開催されています。万博は特に大イベントとなりますが、それ以外でも沿線地域での例大祭等も含めたイベント開催、あるいは自社の車両基地などの公開や撮影会などのイベント開催、特別列車運転(SLなど普段は運転されない列車など)で記念きっぷ類が発売されることがあります。

 

12.鉄道の日

10月14日は、わが国で初めて鉄道が開業した日ということで「鉄道の日」として、全国各地でイベントの開催があり鉄道の日記念で記念きっぷ類の発売を行う会社があります。かつて磁気プリペイドカード全盛の時代ですと大手私鉄でも毎年のように発売されていましたが、近年では地方私鉄で発売することが多いようです。この時期は鉄道の日イベントとして各地方の運輸局主催でイベントが開催されることが多く、その会場でも発売されることも多いものになります。

 

13.その他

過去には観光記念や正月の初詣記念、私鉄等で在籍車両数達成(突破)記念、駅や車両などのシリーズ物など、いろいろな事由により記念きっぷ類の発売がありました。沿線施設等の開業や佳節でも発売されることがあり、そして最近結構多いのが、映画やTV番組・アニメキャラクターやアイドルタレント、さらには沿線地域のプロスポーツチームなどとのタイアップで記念きっぷ類が発売されることがあります。特にキャラクター等のタイアップ関連では自分は蒐集の対象としないことが多いため、弊ブログで記事となることも少ないのですが、記念きっぷ類が発売される理由になっています。

 

以上、記念きっぷ類が発売される理由について列記してみました。こうしてみますと、記念きっぷ類はやはりその鉄道会社・路線の歴史を伝えるものになるのかなと感じる次第です。

といいつつ、ここには挙げていない理由で記念きっぷ類が発売されることがあります。これは続編にて取り上げたいと思います。

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2011年11月 ありがとう!京王井の頭線3000系

  • Img_9050
    2011年12月、約49年にもわたり京王井の頭線で活躍してきた3000系、レインボーカラーに彩られ井の頭線のイメージを確立したこの車両も、ついに終焉となりました。最後の編成となったのはライトブルーの3028F、この編成は1987年に入線し活躍してきました。 末期には朝のラッシュ時間帯に運よく富士見ヶ丘~渋谷の1往復の運用にしか就かなくなってしまった3000系、2011年11月には「さよなら運転」として日曜日の昼間に井の頭線全線で運転され、最後の走りを披露しました。また11月20日には富士見ヶ丘車両基地において「ありがとう3000系フェスタ」も開催され、事前申込制であったこのイベントにも参加して、最後の姿を見てきました。井の頭線沿線で生まれ育ち、それこそこの車両の活躍をみて育ったと自負する私にとって、感慨深い月になった2011年11月、3000系最後の姿をぜひ皆様にご覧いただきたいと思います。

中央線201系

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    JR中央線で約30年にもわたり活躍した201系、特に多摩地域においては、長きにわたり親しまれた車両で、私も小・中学生時代は遠足で、学生時代は通学で、そして社会人になってからも通勤などで利用したなじみ深い車両でした。時の国鉄が「省エネ電車」として中央線に導入された201系。そしてほとんどの車両が中央線から離れることなく、この路線で「オレンジバーミリオン」の外装で生涯を終えました。すでに引退して時が過ぎましたが、私が撮影した201系の思い出として、どうぞご覧下さい。

2002年100周年を迎えた江ノ電

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    2001年12月に初めてデジカメを購入して、翌年から1年間通った路線があります。藤沢から鎌倉を結ぶご存知江ノ電です。この年は江ノ電が開業して100周年という節目の年で、各車両にステッカーなどが付いています。また世代交代もあった年です。 自分の思い出アルバムの中から公開いたします。どうぞご覧下さい。

惜別 名鉄岐阜600V線区

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    2005年3月31日、惜しまれつつも廃止を迎えた名鉄岐阜市内線・揖斐線・美濃町線・田神線の総称「岐阜600V線区」。 私が初めて訪れたのは、1999年の夏のことでした。名古屋本線で新岐阜に着くと、駅前に停車していた電車に乗り、車の洪水の中を抜け、のどかな風景の中を走っていきました。
    その後2001年2月、そして2005年と何度か訪れたのですが、ついにこれら路線も命運が尽きてしまいました。そこで、名鉄岐阜600V線区で活躍していた古豪から最新鋭車まで、個性豊かな車両たちへの思い出をつづり、このアルバムを作成しました。
    このアルバムでは、2001年9月30日の運行をもって廃止となった谷汲線・揖斐線(黒野~本揖斐)のモ750も登場しています。いずれにしましても、今では思い出になってしまった、名鉄岐阜600V線区へのレクイエムです。 どうぞご覧下さい。

    お断り>
    今回のアルバムは、一部ポジプリントからスキャンしたもの、あるいは携帯電話内蔵カメラで撮影した画像も含まれています。特に1999年・2001年撮影のものはすべてポジプリントからのスキャンになります。つきましては画質にやや難があるものがあります。ご了承ください。