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2025.05.17

1594.【北陸鉄道】石川線開業110周年記念乗車券

石川県の内陸部へ延びる路線、開業から110周年の佳節を迎えます。

 

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 名称   :石川線開業110周年記念乗車券
 発行社局:北陸鉄道
 発売日  :2025年5月12日(一般発売)
 値段   :1,500円
 購入箇所:北陸鉄道Webサイト(Web販売)
 シリアルNo.:0299
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開業110周年を迎える北陸鉄道石川線、金沢市内の野町から白山市の鶴来を結ぶ路線で、今から110年前の1915年に現在の新西金沢から鶴来間が開業しました。110周年を迎えて発売されました記念乗車券で、歴代車両などをあしらった4枚の硬券乗車券が石川線の過去の写真などをあしらった台紙にセットされています。またこの記念乗車券には廃止となった白菊町駅の入場券及び鶴来から加賀一の宮ゆきの乗車券が硬券で復刻されセットされています。

 

開業110周年を迎える北陸鉄道石川線は、今から110年前の1915年に石川鉄道により新野々市(現:新西金沢)から鶴来間の開業から始まりました。新野々市から金沢市内へは白菊町へ金沢市内で電車の運行を行っていた金沢電気軌道により開業しており、鶴来から先加賀一の宮間が金名鉄道により1927年に開業しています。石川線周辺には多くの私鉄路線がありその経歴は複雑なものがありますので、石川線に直接関連する出来事を記載しますが、石川鉄道は1923年に金沢電気軌道に買収され鶴来~加賀一の宮間についても金名鉄道から1929年に譲り受けています。その後戦時中の統制等により、石川県内の金沢・小松・加賀・能登エリアの私鉄路線等を合併して1943年に北陸鉄道が設立となり戦後を迎えます。

一時は総延長100キロを超えていたという北陸鉄道の鉄道路線でしたが、1970年代前後から多くの路線が廃止となっています。石川線周辺でも野町で接続していた金沢市内線、鶴来で接続していた能美線、加賀一の宮から先白山下まで延びていた金名線は廃止となっています。そして石川線についても金沢市内で白菊町~野町間は1970年に旅客営業を廃止(1972年に貨物営業も終了し廃線)、鶴来~加賀一の宮間については2009年に廃止となって、現在の野町~鶴来の路線となりました。

 

現存する石川線においては1980年代以降都市郊外路線へ脱却が図られ、1987年に始発駅の野町駅で駅舎改築が行われこの駅で鉄道から金沢市内中心部に向かうバスへスムースな乗り換えが可能なジャンクション駅となりました。1990年になりますと東急から先代の7000系を譲受し7000系としてワンマン運転を開始し予備車なった2両を除いて旧型車を置き換えました。その後2007年には残っていた旧型車を置き換えるため京王井の頭線で運転されていた3000系を譲受し7700形として運航を開始しました。2015年になりますと四十万~曽谷間に「陽羽里」駅が開業しています。

 

開業110周年を迎える北陸鉄道石川線、現在この路線で運行されている車両は東急先代の7000系の譲受車である7000系と、京王3000系の譲渡車である7700形で運転されています。7000系は形態が3種あり、先頭車が種車で非冷房車で入線した車両が7000形で1編成、同じく先頭車が種車で冷房車となった車両が7100形で2編成、中間車から運転台取り付け改造を行った冷房車が7200形で2編成在籍しています。そして京王3000系の譲渡車である7700形が1編成在籍しています。2007年に残っていた旧型車を置き換える際に譲渡を受けることができた車両が京王3000系であったと思われますのでこの車両だけは石川線で異彩を放っている状況です。しかし東急先代の7000系そして京王3000系、いずれも我が国におけるオールステンレスカーの走りとされている車両で、東急車輛(現在の総合車両製作所横浜事業所)で製造されました。現在も横浜市金沢区にある工場の中で完成時には並んだこともあったであろう両車が共演しているという、石川県金沢市を拠点とする路線になります。

 

北陸鉄道石川線においては、ここでも近年利用が減ってきたこともあり存廃問題が浮上しました。その後鉄道として維持することになり、本年2025年よりみなし上下分離方式により公的支援を受け、存続にむけてスタートを切ったところであります。今後はすでに導入から35年が経過した7000系車両の取替や、老朽化している設備の更新などといった動きが出てくると予想されます。

 

歴史を重ねてきた北陸鉄道石川線、110周年の佳節を迎えました。

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2011年11月 ありがとう!京王井の頭線3000系

  • Img_9050
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    お断り>
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