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2024.10.24

1564.【京王】京王百貨店新宿店開店60周年記念乗車券

新宿にある百貨店、本年2024年で開店60周年を迎えます。

 

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 名称   :京王百貨店新宿店開店60周年記念乗車券
 発行社局:京王電鉄
 発売日  :2024年10月24日
 値段   :1,000円
 購入箇所:新宿駅
 シリアルNo.:0240
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本年2024年で開店から60周年を迎える新宿の百貨店は京王百貨店になります。新宿西口に1964年11月1日に全館オープンとなりました。当時の京王帝都電鉄がグループ企業として設立し誕生した百貨店になります。新宿に開店して60周年を迎え京王電鉄で発売されました記念乗車券になります。京王百貨店新宿店建設時の完成予想イラストと今日でも京王百貨店の包装紙に描かれているブルーの鳩をあしらった表紙に、京王百貨店建設・開店時の写真及び京王線新宿駅の写真などをあしらった台紙に、京王百貨店開店前後で主力であった京王線車両と開店時の京王百貨店の様子をあしらったD型硬券による乗車券3枚がセットされています。これら乗車券の地紋は、今から60年前の京王百貨店開店時に当時の京王線車両の側面に付けられていた京王帝都電鉄の社紋となっています。

 

今から60年前に新宿に開店した京王百貨店、いわゆる電鉄系百貨店となりますが、京王の百貨店進出は後発であったとされています。1964年開催の東京オリンピックの興奮も冷めやまぬ時期に開店しました。以来60年、百貨店の激戦地といえる新宿の地で、更に時代の流れを受けながらも顧客を確保し、今日まで盛業してきた百貨店になります。60年の間で王冠のマークはそのままですが1986年に聖蹟桜ヶ丘に2号店が開店した際に現在のロゴとなり、包装紙のデザインは今日も名作映画のタイトルデザインなどで有名なデザイナー、ソール・バス氏によりデザインされたブルーの鳩の柄が使用されています。

鉄道マニア的観点からの京王百貨店新宿店といいますと、現在Nゲージの貸しレイアウトもある鉄道模型の専門店が入店しています。また毎年1月頃に開催される催事で「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」があり、全国の有名駅弁などを集めて販売する恒例の催事として1966年に第1回が開催されて以降今日まで続けられ、多くの来店がある催事となっています。

 

60年前の京王の百貨店進出に際して、京王線も大きな変革を迎えることになりました。かつての京王線新宿駅は現在の京王百貨店新宿店の場所にあり、新宿を出発すると現在の西新宿1丁目交差点から文化服装学院付近まで甲州街道上を走行し、その先も地上を走行していました。京王線は路面電車が起源で、この時代になりますと輸送力増強と高速化などが行われるようになりますが、新宿付近が路面電車時代の名残という隘路として残りそれらの妨げになっておりました。また車両も戦前時代に導入された小型車も残っていたという時代でありました。近代化と百貨店進出という大きな変革に向けこの区間の改良が行われることになり、京王百貨店が開店する1年前の1963年に京王線新宿駅は現在の地下駅に移転となり甲州街道上の区間も含め地下線に切り替えられました。この年には架線電圧を600Vから1500Vに昇圧が行われ、新宿~東八王子(当時)を40分で運転する特急列車の運行が開始されました。この時代京王線に颯爽とデビューした車両が5000系(初代)で、アイボリーに臙脂帯という外装は京王の新たな時代の到来を告げる車両となりました。5000系(初代)は1996年で京王線での営業運転は終了していますが、今日でも京王の名車として語り継がれている所以であります。地下に移った京王線新宿駅の跡地に建設されたのが、京王百貨店となります。

京王の歴史で1963年は大きな変革があった年として記録されておりますが、その先にあったのが1964年の京王百貨店の開店でありました。今回発売されました京王百貨店新宿店開店60周年記念乗車券においても、京王線新宿駅の地下化の様子が記載されております。

 

開店から60周年を迎える京王百貨店新宿店ですが、現在新宿界隈におきましても再開発が始まっており、西口では京王百貨店に隣接していた小田急百貨店本館がすでに解体されてしまいその跡地に高層ビルが建設されるとのことです。京王においてもJR東日本と共同プロジェクトとして、現在の京王百貨店の場所とその南側の甲州街道を越えた先のエリアと一体となった再開発が行われることになっており、すでに南側のJR東日本本社ビルの隣にあったJR新宿ビル(JRの事務所等があった国鉄時代からある建物)は解体され、その跡地に高層ビルが建設されることになっており、この高層ビル完成後に現在の京王百貨店は建て替えのため解体されその跡地は19階建てのビルになるとのことです。これら再開発は「新宿グランドターミナル」構想の一環として、東京都と新宿に乗り入れる鉄道会社5社、新宿区と渋谷区(甲州街道より南側エリア、JR新南改札・都営大江戸線新宿駅・バスタ新宿・JR東日本本社ビル・タカシマヤタイムズスクエア等のある場所は渋谷区になります)等を交えて進められています。JR新宿ビル跡にできる高層ビルは2028年完成予定、京王百貨店の建て替えの完成は2040年代を予定しているとのことです。

これに合わせて京王線新宿駅も改良工事が行われることになっており、現在の新宿駅から北側に延伸・拡幅され東京メトロ丸ノ内線新宿駅方面へ直接向かう改札口が新設されるとのことです。1963年に地下駅に移転した京王線新宿駅ですが、その後も輸送需要が急増し長編成化が行われたことから1980年代に地下移設時の4線5面から3線3面に改造され、渡り分岐を移設するなどの工事が行われました。このため京王八王子方では不自然にカーブしていることやホームが狭くなっているという状況になっており、これらの状況が改善されることになっています。京王線新宿駅改良の完成は駅本体については2031年頃、全体の完成はやはり2040年代の予定とのことです。

 

開店から60周年を迎える京王百貨店新宿店、変わり始める新宿の地の百貨店として、これからも盛業を祈念するところであります。

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2011年11月 ありがとう!京王井の頭線3000系

  • Img_9050
    2011年12月、約49年にもわたり京王井の頭線で活躍してきた3000系、レインボーカラーに彩られ井の頭線のイメージを確立したこの車両も、ついに終焉となりました。最後の編成となったのはライトブルーの3028F、この編成は1987年に入線し活躍してきました。 末期には朝のラッシュ時間帯に運よく富士見ヶ丘~渋谷の1往復の運用にしか就かなくなってしまった3000系、2011年11月には「さよなら運転」として日曜日の昼間に井の頭線全線で運転され、最後の走りを披露しました。また11月20日には富士見ヶ丘車両基地において「ありがとう3000系フェスタ」も開催され、事前申込制であったこのイベントにも参加して、最後の姿を見てきました。井の頭線沿線で生まれ育ち、それこそこの車両の活躍をみて育ったと自負する私にとって、感慨深い月になった2011年11月、3000系最後の姿をぜひ皆様にご覧いただきたいと思います。

中央線201系

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    JR中央線で約30年にもわたり活躍した201系、特に多摩地域においては、長きにわたり親しまれた車両で、私も小・中学生時代は遠足で、学生時代は通学で、そして社会人になってからも通勤などで利用したなじみ深い車両でした。時の国鉄が「省エネ電車」として中央線に導入された201系。そしてほとんどの車両が中央線から離れることなく、この路線で「オレンジバーミリオン」の外装で生涯を終えました。すでに引退して時が過ぎましたが、私が撮影した201系の思い出として、どうぞご覧下さい。

2002年100周年を迎えた江ノ電

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    2001年12月に初めてデジカメを購入して、翌年から1年間通った路線があります。藤沢から鎌倉を結ぶご存知江ノ電です。この年は江ノ電が開業して100周年という節目の年で、各車両にステッカーなどが付いています。また世代交代もあった年です。 自分の思い出アルバムの中から公開いたします。どうぞご覧下さい。

惜別 名鉄岐阜600V線区

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    2005年3月31日、惜しまれつつも廃止を迎えた名鉄岐阜市内線・揖斐線・美濃町線・田神線の総称「岐阜600V線区」。 私が初めて訪れたのは、1999年の夏のことでした。名古屋本線で新岐阜に着くと、駅前に停車していた電車に乗り、車の洪水の中を抜け、のどかな風景の中を走っていきました。
    その後2001年2月、そして2005年と何度か訪れたのですが、ついにこれら路線も命運が尽きてしまいました。そこで、名鉄岐阜600V線区で活躍していた古豪から最新鋭車まで、個性豊かな車両たちへの思い出をつづり、このアルバムを作成しました。
    このアルバムでは、2001年9月30日の運行をもって廃止となった谷汲線・揖斐線(黒野~本揖斐)のモ750も登場しています。いずれにしましても、今では思い出になってしまった、名鉄岐阜600V線区へのレクイエムです。 どうぞご覧下さい。

    お断り>
    今回のアルバムは、一部ポジプリントからスキャンしたもの、あるいは携帯電話内蔵カメラで撮影した画像も含まれています。特に1999年・2001年撮影のものはすべてポジプリントからのスキャンになります。つきましては画質にやや難があるものがあります。ご了承ください。