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2023.11.11

1519.【JR東日本・東急・東京メトロ・京王】ハチ公生誕100年記念入場券・乗車券

日本一有名な待ち合わせ場所の主、生誕から100年を迎えました。

 

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4社で発売された「ハチ公生誕100年 記念入場券・乗車券」

 

日本一有名な待ち合わせ場所、それは東京・渋谷駅前の「ハチ公広場」であるかと思います。渋谷のスクランブル交差点に隣接する広場には、いつでも待ち合わせをしている人が多く集まっています。この広場にある銅像は「忠犬ハチ公像」であり、この広場の主としてさらには渋谷のシンボルとして多くの人々に親しまれております。

 

銅像になり今も渋谷駅前に鎮座している「ハチ公」は、今から100年前の1923年に現在の秋田県大館市で生まれた秋田犬で、生後間もなく東京に送られ1924年より東京帝国大学農学部の教授であった上野英三郎博士に飼われ「ハチ」と名付けられました。上野博士は「ハチ」を大変よく可愛がり、出かける際は渋谷駅まで伴われていくことが多かったとのことです。しかし1925年に上野博士は仕事先で急逝します。「ハチ」はその後何度か飼い主が変わりましたが、それでも決まって夕方ごろに飼い主のもとから抜け出し渋谷駅に向かい、帰ってくることのない博士を駅前で待ち続けていたといいます。博士の死後から7年後に新聞の投書から人々に知られるようになり「ハチ公」と呼ばれ、そして1934年に「忠犬ハチ公像」が渋谷駅前に設置されました。銅像が設置された翌年の1935年に「ハチ」は亡くなり、人間さながらの葬儀が行われたとのことです。死後上野博士の墓所の隣に「ハチ」を祀る石祠が設けられ、また「ハチ」の遺骸は剥製になり東京・上野にある国立科学博物館で展示されているとのことです。

生前に製作され渋谷駅前に設置された「忠犬ハチ公像」は、第二次大戦中に金属供出のため撤去されてしまいましたが、戦後1948年に2代目の「忠犬ハチ公像」が再建・設置され、以降時代の流れとともに変りゆく渋谷の街並みと集う人々を眺めてきた銅像になります。

 

さてハチ公生誕100年を記念しまして、渋谷駅周辺では各種イベントが開催されました。これに合わせまして、渋谷駅に乗り入れる鉄道会社4社合同企画としてこのような記念きっぷが発売されました。発売開始日となった2023年11月11日は4社セットで発売され、翌日から各社で発売されました。自分は4社セットで入手できましたので、各社それぞれ発売されましたハチ公生誕100年記念きっぷを見ていきましょう。

 

 

JR東日本発行「ハチ公生誕100年記念入場券」

 

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 名称   :ハチ公生誕100年記念入場券
 発行社局:東日本旅客鉄道
 発売日  :2023年11月11日
 値段   :1,000円
 購入箇所:渋谷駅特設会場
 シリアルNo.:0692

 備考  :ポストカード付属
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渋谷駅は1885年の山手線開通と同時に開業しました。島式ホーム1面の駅でしたが、1940年に外回りホームが増設され2面ホームとなりました。時代が下り1996年に埼京線恵比寿延伸に伴い埼京線が走行する山手貨物線に渋谷駅ホームが設置され停車するようになりましたが、この時のホームは山手線ホームより品川方にずれた場所に設置されました。その後2001年には新たに設定された「湘南新宿ライン」も停車するようになり、今では「成田エクスプレス」などの特急列車も停車するようになりました。

さて、JR渋谷駅では駅周辺の再開発に合わせて大規模な駅改良工事が行われております。この改良工事に伴い埼京線・湘南新宿ラインのホームは新宿・池袋方に移転し山手線ホームと並ぶようになりました。そして山手線ホームについてもホーム拡幅により現在では島式ホームになっております。これら改良は線路切り替えを伴うもので、これまで何度か列車を運休させて切替工事が行われてきました。そして来週2023年11月18日と19日で山手線を内回り・外回りそれぞれ1日づつ渋谷駅を含む大崎~池袋で運休させて線路切り替え工事が行われます。一連の線路切り替え工事はこれで完了となりますが、この後も駅舎の新設など大きな工事が続きます。

 

JR東日本で発行されました「ハチ公生誕100年記念入場券」は、ハチ公生誕100年の記念ロゴとかつて山手線で運転されていたE231系500番代と現在の山手線で運転されているE235系、埼京線のE233系と湘南新宿ラインのE231系をあしらった渋谷駅のD型硬券入場券5枚がハチ公の物語や駅長のメッセージが記載された台紙にセットされています。また、JR東日本発売分ではポストカードが付属します。

 

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付属したポストカード

 

ハチ公生誕100年の記念ヘッドマークを着けた山手線E235系をあしらったポストカードになります。山手線において1編成このようなヘッドマークを着けた列車が運転されています。

 

 

東急発行「ハチ公生誕100年記念乗車券」

 

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 名称   :ハチ公生誕100年記念乗車券
 発行社局:東急電鉄
 発売日  :2023年11月11日
 値段   :1,000円
 購入箇所:渋谷駅特設会場
 シリアルNo.:0692
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東急の渋谷駅は東横線が1927年に開通、それ以前に玉川電気鉄道(のちの東急玉川線)が1907年に開通しています。玉川線は1969年に廃止となりますが、この路線を地下化した新玉川線(2000年に田園都市線となる)が1977年に開通しています。

 

都内有数の繁華街に発展した渋谷、その開発の中心を担ったのは東急グループであり、今日でも東急グループの本拠地である渋谷、かつては駅に隣接して東急百貨店東横店があり、東口には映画館やプラネタリウムなどがあった東急文化会館、西口には109や駅から離れた場所に東急百貨店本店、Bunkamuraや東急ハンズなど多くの施設があり、渋谷の賑わいをけん引してきました。

そして今、渋谷は100年に一度といわれる再開発が各所で始まっており、東急グループもその中心を担い渋谷の街が変わり始めています。東口の東急文化会館はすでになく、その場所は「渋谷ヒカリエ」という複合高層ビルとなり2012年にオープンしています。そしてこの再開発や地下鉄副都心線との直通運転開始に伴い、東横線の渋谷駅は2013年に現在の地下駅に移転となり、その跡地はJR渋谷駅の埼京線・湘南新宿ラインホーム敷地になったほか、「渋谷スクランブルスクエア」や「渋谷ストリーム」という複合高層ビルがオープンしています。また渋谷駅に隣接していた東急百貨店東横店も建物の老朽化や再開発により閉店となり建物の解体が進んでいます。東急百貨店本店も再開発に伴い閉店となり、隣接するBunkamuraも一部施設を除き長期閉館となっています。東急ハンズについては、店舗は存続しているものの東急グループからは離れています。

  

東急で発売されました「ハチ公生誕100年記念乗車券」は、ハチ公生誕100年の記念ロゴとかつて玉川線で運転されていた低床電車200形、東横線など東急各路線で活躍しその風貌から「アオガエル」と呼ばれ一時期ハチ公広場にも車体が置かれていた先代の5000系、長きに渡り田園都市線を中心に活躍し2022年で引退した8500系、現在の最新型車両である2020系をあしらったD型硬券乗車券5枚がハチ公の物語や駅長のメッセージが記載された台紙にセットされています。なお、ハチ公の物語や駅長のメッセージの部分は各社共通となっています。

 

東急でもハチ公生誕100年のヘッドマークを着けた列車が運転されているとのことです。

 

 

東京メトロ発行「ハチ公生誕100年記念乗車券」

 

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 名称   :ハチ公生誕100年記念乗車券
 発行社局:東京地下鉄
 発売日  :2023年11月11日
 値段   :1,000円(4社セットでの発売額)
 購入箇所:渋谷駅特設会場
 シリアルNo.:0692

 備考  :大人用600円、小児用300円単体での発売あり

      4社セットでの発売時にのみペーパークラフト付属
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東京メトロは渋谷駅に銀座線・半蔵門線・副都心線が乗り入れております。銀座線の渋谷駅は東京高速鉄道として1938年に開通、半蔵門線は当時の営団地下鉄で1978年に開通、副都心線は2008年に開通しています。なお半蔵門線・副都心線の渋谷駅は共同駅として東急管理になっているため、東京メトロの渋谷駅は実質銀座線の渋谷駅のみとなります。

銀座線の渋谷駅は、渋谷特有の谷という地形であることから地上の高架線上に駅が設けられ、かつての東急百貨店東横店の西館3階にありましたが、再開発に伴う建て替えのため2020年に現在の東口広場上空の高架線に移転しています。
 
東京メトロで発売されました「ハチ公生誕100年記念乗車券」は、犬のイラストをあしらった東京メトロ24時間券の大人用・小児用券のセットとして、他社と共通のハチ公の物語や駅長のメッセージが記載された台紙にセットされています。なお一般発売では大人用・小児用バラでの発売も行われセットで購入すると台紙がついてくるという発売方法であったようです。また2023年11月11日に4社セットとして購入した場合にのみ、台紙とオリジナルのペーパークラフトが付属しました。

 

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4社セットで購入時に付属したペーパークラフト

 

ペーパークラフトは、銀座線開業時の1000形と現在の銀座線の車両1000系をあしらいました。

 

 

京王発行「ハチ公生誕100年記念乗車券」

 

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 名称   :ハチ公生誕100年記念乗車券
 発行社局:京王電鉄
 発売日  :2023年11月11日
 値段   :1,000円
 購入箇所:渋谷駅特設会場
 シリアルNo.:0692
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京王の渋谷駅は井の頭線の始発駅で1933年に帝都電鉄として開業、本年2023年で開業から90周年を迎えました。

井の頭線の渋谷駅はその後何度か建て替えが行われていますが、現在の駅は1998年に完成した駅改良工事により開業時から0.1キロ吉祥寺方に移転しており、その上は複合商業施設として「渋谷マークシティ」が2000年にオープンしています。

 

京王で発売されました「ハチ公生誕100年記念乗車券」は、ハチ公生誕100年の記念ロゴがついた「いのかしら おでかけきっぷ」(京王線新宿~明大前間と井の頭線全線の1日乗車券)とかつて井の頭線で運転されていた3000系、現在の車両である1000系をあしらったD型硬券乗車券3枚が、ハチ公の物語や駅長のメッセージが記載された台紙にセットされています。なおこれら硬券乗車券の地紋は、京王帝都電鉄時代の社紋となっています。
 

京王でもハチ公生誕100年のヘッドマークを着けた列車が井の頭線で運転されているとのことです。

 

 

飼い主が急逝してからも帰ってくることのない主人を渋谷駅で待ち続けた「ハチ」、その後銅像になって有名な待ち合わせ場所の主として集う人々と変わりゆく渋谷の街並みを眺め続けた「忠犬ハチ公像」、若者の街となり流行の発信地ともなった渋谷のシンボルとして今日も多くの人々に親しまれています。100年に一度という再開発が進む渋谷の街の中心で、これからも「ハチ公」の物語は語り継がれていくことでしょう。

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コメント

こんにちは。いつも拝見しております。蒐集家魂発揮のシリーズですね。今、個人的なコレクションのために、貴HPの年次別カテゴリーで、過去にさかのぼりながら見させて頂いております。改めて立派なデータベースを作られているなぁと感心、感動しております。自分もこういう整理をしておけばよかったと、つくづく後悔しているところです。
私のもう一つの趣味である、地方の博物館、郷土資料館で開催された鉄道系の企画展の図録、チラシを収集しているのですが、出向くことが出来た展示にはもれなく記念切符が資料として展示されています。特に地方では郷土資料として重宝されているように見受けられます。
今後も一層の充実を期待しております。

りばてぃ様、コメントをありがとうございます。
渋谷の名所ハチ公像、ハチ公生誕100年で、渋谷に乗り入れる鉄道会社4社の合同企画で発売されました記念切符、結局のところ4社セットで入手した次第です。
渋谷はまさに再開発真っ盛りで、大きく変わろうとしている中でのハチ公100年という佳節になります。渋谷の歴史にも触れる記述となりました。
これら記念切符ものちに、渋谷の歴史を伝えるものになるのかもしれません。地方の郷土資料館巡りもまた興味深いかと思います。

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2011年11月 ありがとう!京王井の頭線3000系

  • Img_9050
    2011年12月、約49年にもわたり京王井の頭線で活躍してきた3000系、レインボーカラーに彩られ井の頭線のイメージを確立したこの車両も、ついに終焉となりました。最後の編成となったのはライトブルーの3028F、この編成は1987年に入線し活躍してきました。 末期には朝のラッシュ時間帯に運よく富士見ヶ丘~渋谷の1往復の運用にしか就かなくなってしまった3000系、2011年11月には「さよなら運転」として日曜日の昼間に井の頭線全線で運転され、最後の走りを披露しました。また11月20日には富士見ヶ丘車両基地において「ありがとう3000系フェスタ」も開催され、事前申込制であったこのイベントにも参加して、最後の姿を見てきました。井の頭線沿線で生まれ育ち、それこそこの車両の活躍をみて育ったと自負する私にとって、感慨深い月になった2011年11月、3000系最後の姿をぜひ皆様にご覧いただきたいと思います。

中央線201系

  • 2010101700
    JR中央線で約30年にもわたり活躍した201系、特に多摩地域においては、長きにわたり親しまれた車両で、私も小・中学生時代は遠足で、学生時代は通学で、そして社会人になってからも通勤などで利用したなじみ深い車両でした。時の国鉄が「省エネ電車」として中央線に導入された201系。そしてほとんどの車両が中央線から離れることなく、この路線で「オレンジバーミリオン」の外装で生涯を終えました。すでに引退して時が過ぎましたが、私が撮影した201系の思い出として、どうぞご覧下さい。

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    2001年12月に初めてデジカメを購入して、翌年から1年間通った路線があります。藤沢から鎌倉を結ぶご存知江ノ電です。この年は江ノ電が開業して100周年という節目の年で、各車両にステッカーなどが付いています。また世代交代もあった年です。 自分の思い出アルバムの中から公開いたします。どうぞご覧下さい。

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  • 2005032101
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    その後2001年2月、そして2005年と何度か訪れたのですが、ついにこれら路線も命運が尽きてしまいました。そこで、名鉄岐阜600V線区で活躍していた古豪から最新鋭車まで、個性豊かな車両たちへの思い出をつづり、このアルバムを作成しました。
    このアルバムでは、2001年9月30日の運行をもって廃止となった谷汲線・揖斐線(黒野~本揖斐)のモ750も登場しています。いずれにしましても、今では思い出になってしまった、名鉄岐阜600V線区へのレクイエムです。 どうぞご覧下さい。

    お断り>
    今回のアルバムは、一部ポジプリントからスキャンしたもの、あるいは携帯電話内蔵カメラで撮影した画像も含まれています。特に1999年・2001年撮影のものはすべてポジプリントからのスキャンになります。つきましては画質にやや難があるものがあります。ご了承ください。