1429.【小田急】小田急ロマンスカー・VSE(50000形)定期運行終了記念乗車券
「虹の向こうの遠い日」のはるか先にあると思っていたその日が近づいてきました。
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名称 :小田急ロマンスカー・VSE(50000形)定期運行終了記念乗車券
発行社局:小田急電鉄
発売日 :2022年1月29日
値段 :2,000円
購入箇所:新宿駅
シリアルNo.:0232
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それは衝撃的な発表でした。2021年12月17日、この日は翌年2022年3月に実施されるダイヤ改正のリリースがJRグループを始めとして各社で一斉に公表されましたが、小田急電鉄から発表された内容は、2005年にデビューした特急ロマンスカー50000形「VSE」が、このダイヤ改正の前日の運行をもって定期運行を終了し、以降は団体専用列車等として運行されるものの2023年秋ごろに引退するというものでした。今日まで、大変人気があった車両だっただけに大変大きな反響がありました。デビューから17年で定期運行を終了し、その翌年で引退を迎えることに、私も驚きを隠せませんでした。
このほど運行終了を迎えることになった小田急ロマンスカー50000形は、2005年にデビューしました。白色の車体で前面の展望席や連接構造が復活し1両サルーン席車が設けられ、車内はドーム型の高い天井が特徴でその構造からVault Super Express(Vault:ドーム型の天井、天空の意)を略してVSEと命名されました。そのスタイリングや車内設備などは多くの人々の注目を集め絶賛されました。デビューした年にはグッドデザイン賞、翌2006年には鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞し、小田急ロマンスカーとしてフラッグシップを担い、箱根へ多くの観光客をいざなった車両でした。
小田急ロマンスカーのフラッグシップを担い、今もなお色褪せることなく活躍してきたロマンスカーVSEでしたが、2022年3月のダイヤ改正前日で定期運行は終了となります。これは車両の経年劣化と主要部品の更新が困難という理由が小田急公式リリースに記載されています。この車両は連接構造でかつ車体を傾斜させる機構も装備されているという特殊構造であり保守には大変苦労していることと、合わせて近年導入が進んでいるホームドアについても50000形VSEは対応が困難であるということもあるかと思います。
定期運行終了を迎えるにあたり発売されました記念乗車券になります。この記念乗車券発売に際しまして、購入を希望した場合は事前にEPARKサイトにて設けられた特設フォームに購入希望日・購入場所等を入力して予約し、指定した日時に受け取りに行き現地にて代金を支払い購入するという方法が採られました。発売日に窓口に集中するという事態を避ける意味合いがあったと思います。発売された記念乗車券セットは硬券の乗車券と入場券、そして特急券を模した模擬券が50000形VSE活躍のシーン等の写真をあしらった台紙にセットされているというものになります。私も事前に予約しまして、本日新宿駅にて入手してきました。
定期運行を終了する小田急ロマンスカー50000形VSE、この車両は私にとっても大変思い出が多く、2005年のデビューした日に初列車出発を見送った後町田→新宿で早速乗車、車内で記念乗車証を頂きました。2006年のブルーリボン賞受賞に際しても、新宿駅で開催された授賞式に立ち会い、ブルーリボン賞受賞のエンブレムを着けた誇らしげな姿を見届けました。2007年には当時ブログ等で知り合った皆様とこのVSE最後尾1両を貸切るというオフ会に参加し、その際に展望席シートをサロン配列にして皆で乗車したという思い出があります。また結婚してからも、妻と箱根の温泉に旅行をすることになり、その際にVSEを選んで乗車し箱根に行ってきたという思い出もあります。
またこの車両にまつわるアイテムについては、運行開始時は特に記念きっぷ類の発売はなく、当時存在していた関東私鉄地下鉄共通乗車カード「パスネット」でVSE車両のイラストをあしらった柄が、小田急各駅の券売機で発売されました。運行開始から10周年を迎えた2015年に記念きっぷの発売がありましたが、それから7年で定期運行を終了することになります。
定期運行終了記念乗車券が発売開始となった本日より、50000形VSEには定期運行終了の記念装飾が前面と側面に行われました。
まもなく定期運行終了を迎える小田急50000形VSE、デビュー時の鮮烈な姿がまだ記憶に新しいだけに、活躍の日々が思い出になるのは早すぎるように感じます。多くの人々に惜しまれつつ、定期運行終了を迎えようとしています。