民鉄一の路線を誇る近鉄、2020年で創業から110周年の佳節を迎えました。
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名称 :近鉄創業110周年記念乗車券(関西版)
発行社局:近畿日本鉄道
発売日 :2020年9月16日
値段 :1,100円
購入箇所:近鉄名古屋駅
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関西版
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名称 :近鉄創業110周年記念乗車券(東海版)
発行社局:近畿日本鉄道
発売日 :2020年9月16日
値段 :1,100円
購入箇所:近鉄名古屋駅
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東海版
2020年9月で、近鉄は創業110周年を迎えました。
近鉄の歴史は、1910年9月に奈良軌道として設立されたのが始まりで、翌月には大阪電気軌道(大軌)と改称し1914年に上本町~奈良間が開通しました。現在の近鉄奈良線になります。当時最長を誇った生駒トンネルを建設して大阪から奈良を結びました。
以降路線を延伸・拡充し1931年に姉妹会社参宮急行電鉄と合わせて大阪から伊勢神宮がある宇治山田まで開通、1938年には合併した伊勢電気鉄道と姉妹鉄道である関西急行電鉄により名古屋まで開通、大阪から名古屋を結びました。戦時中までに多くの鉄道を合併し路線拡大を進め1943年には現在の南大阪線となる大阪鉄道を合併、1944年には南海鉄道を合併し近畿日本鉄道が成立しました。戦後旧南海鉄道から継承された路線については南海電気鉄道に譲渡した一方で、1963年に奈良電気鉄道を合併し京都線に、1965年には三重電気鉄道を合併して現在の志摩線や湯の山線となり、1970年大阪万博にあわせて大阪市内で難波線が上本町から難波へ、更に鳥羽線が宇治山田から鳥羽へ全通して伊勢・志摩へ直通する現在の近鉄路線網が完成しました。このように多くの鉄道会社を合併して形成された路線網であったため、軌間が異なっていた路線があり特に名古屋線はその経緯から1067mmの狭軌であったことから、1959年に大阪線等と同じ1435mmに改軌を行い大阪から名古屋を直通で結ぶ列車の運行が行われることとなりました。
近年では、1986年に開通した東大阪線(現在のけいはんな線)が開通したことにより大阪市営地下鉄(現Osaka Metro)中央線と直通運転を開始、1988年には京都線と京都市営地下鉄と直通運転、そして2009年には阪神なんば線と直通運転を行い近鉄奈良から大阪難波を経由して神戸三宮まで直通運転を行っています。
創業110周年を迎えて発売されました記念乗車券になります。関西版(大阪・京都・奈良)と東海版(愛知・三重)2種類あり、両方とも同時発売でしたので、関西版・東海版とも近鉄名古屋駅で入手しました。創業から今日までの近鉄で活躍した代表的な車両をあしらったシート型の乗車券になります。110年の歴史の中で多くの名車が活躍した近鉄、この記念乗車券にも多く登場しており、乗車券部分には現在の近鉄のフラッグシップ列車といえる「ひのとり」と「しまかぜ」、関西版では「青の交響曲」、東海版では観光列車「つどい」があしらわれています。
生駒山にトンネルを掘って開業した路線から始まった近鉄、その後幾多の困難を乗り越え創業110周年の佳節を迎えました。大阪から名古屋・伊勢志摩・京都・奈良・吉野と近畿圏に広大な路線網を築いた近鉄、今後も2025年に大阪で開催されるという万博に向けてさらなる発展を祈念いたします。